株式会社 きょくとう 雇用調整助成金の不正受給?

株式会社 きょくとうは3/17、「雇用調整助成金の受給に関する特別調査委員会組成のお知らせ」を公表しました。、同社の受給した雇用調整助成金について、支給申請の一部に精査が必要となる疑義が発生したといいます。

きょくとう

きょくとうは、福岡県を地盤に中国地方などでホームクリーニング店をチェーン展開する企業です。殺菌・消臭・分解力が高いとされるオゾンをドライクリーニングに使用しているのが特徴だそうな。福岡市博多区に本社を置く、従業員200名以下の東証スタンダード上場企業です。

不正の概要

同社が受給した雇用調整助成金の支給申請において、福岡労働局から不適切な申請の疑義があるということで、現在、調査を受けているとのこと。これを受けて、事実関係の把握のため、特別調査委員会を3月1日付で立ち上げ、本件事案の調査を進めているところだそう。

ちなみに、同社が受領した雇用調整助成金の額は、2020年4月分から 2022年9月分までの累計で388,021千円だそうです。開示された情報は以上です。

なに?この株価の変動

ちょっと気になることが、、、。同社の株価が2/27に大きく売られてるんですよね。その前日には出来高増えてたりもします。福岡労働局の調査が入って、3/1付けで特別調査委員会が立ち上がっているということは、この株価が急変動するあたりで調査が入ったんでしょうかね。

しかし、その事実は開示されていません。不正が発覚した直後に急落。開示の前にインサイダー(内部者の売り抜け)なんてことはないですよね。

インサイダー容疑 ポラリス・キャピタル・グループ元社員を告発

証券取引等監視委員会は3/3、「総合メディカルホールディングス株式会社株券及び株式会社スペースバリューホールディングス株券に係る内部者取引事件の告発について」を公表しました。過去に例のなかった、プライベートエクイティ(PE)ファンドの社員によるインサイダー取引です。

ポラリス・キャピタル・グループ

告発されたのはポラリス・キャピタル・グループの社員。ポラリス・キャピタル・グループは2004年にみずほ証券と興銀第一ライフ・アセットマネジメント(現アセットマネジメントOne)出資で設立されたプライベート・エクイティファンド運営会社です。出ましたね、みずほグループさんです。

総合メディカルホールディングス株を巡り

2020年1~2月、ポラリスが調剤薬局運営の総合メディカルホールディングス(上場廃止)株に対してTOBを実施するとした未公表情報を入手した上で、同社株2,000株を約420万円で買い付けた疑いがもたれています。TOB価格から推察して、20%程度は儲けてそうです。

スペースバリューホールディングス株を巡り

2021年11月には、駐車場事業を手掛けるスペースバリューホールディングス(同)株へのTOBに関する未公表情報を基に、同社株2万7,000株を約2,390万円で購入した疑いがもたれています。こちらもTOB価格からみて約20%は儲かってますね。

アホな奴です。こんな仕事に就いていたら真っ先に疑われるの分からんのでしょうかね。2銘柄のインサイダー取引で数百万円儲かったのと引き換えに、この人の人生は終わりました。インサイダー取引は必ず見つかるのです。

ちなみに、スペースバリューホールディングス株について監視委員会は、「東京証券取引所等において買い付け」と記しています。取引所以外(PTSなど)での取得もお縄になるということです。

ラサ商事 業績予想上方修正と増配公表で株価急騰

ラサ商事は2/24、「通期業績予想及び配当予想の修正(増配)に関するお知らせ」を公表しました。これを受けて翌営業日の2/27、同社株は急騰(1,601円、216円高)しています。2/27には自己株式の取得終了のお知らせが出ていて、「増配発表前に自社株買いを完了」というのはどうなのか、という点につき読者の方からご質問いただきました。

インサイダー取引?

業績の上方修正と増配を公表する直前まで自己株式の取得を行っていた。つまり公表前に安く自社株を買っていたということですから、インサイダー取引のような見え方になってしまいますね。

自己株式の取得というのは、その株数上限や金額上限を決めて買付けを公表し、例えば買い付け機関に依頼するなどして、そこから先は同社は依頼した先での買付という行為に一切関与しないんですね。そうすることで、買付け行為がインサイダー取引と見做されないようにします。おそらくラサ商事の場合もこういうカタチをとっていると思います。

自己株式の取得終了のお知らせが一日遅れたため見栄えが悪いんですが、2/24の取引終了後同社が取得終了の報告を受け、そのことをもって取締役会で増配等を決議したという流れであれば、さらに問題なさそうです。ただこの場合も、その証跡がしっかり残っているか、増配等を決定したのが本当に、かつ実質的にその時点だったかどうかは問題視されるかもしれません。

監視委員会は動くでしょう

ただ際どいタイミングですし、株価が急騰していることもあり、監視委員会は調査を開始するんじゃないかと思われます。過去に増配という重要事実が未開示の状態で自己株式を取得したとして摘発されたケースもありますしね。いろいろと突っ込みどころはありそうですが、「業績上方修正と増配の公表」をしたいので、自己株式の取得を急がせていた(指図していた)。みたいなことが出てくると厄介です。

インサイダー取引 スクウェア・エニックス元社員ら再逮捕

スマートフォン向け人気ゲーム「ドラゴンクエストタクト」開発を巡るインサイダー取引事件で、東京地検特捜部は12/7、「ファイナルファンタジー(FF)」シリーズのスマホ向けゲーム開発でも未公表情報をもとに開発会社の株を取引したとして、スクウェア・エニックス元従業員ら2人を金融商品取引法違反(インサイダー取引)容疑で再逮捕しました。

スクエニ大丈夫か?

前回当ブログでも取り上げた事件、「ドラゴンクエストタクト」開発を巡るインサイダー取引が行われたのが2019年12月上旬~20年2月上旬のことでした。この事件を捜査している過程で新たなインサイダー取引が発覚したということのようです。

今回再逮捕となったのは、スクウェア・エニックスとエイチームによる「ファイナルファンタジー7 ザ ファーストソルジャー」の開発に関するもの。未公表の情報などを入手し、公表前の2021年1月~2月に、エイチーム株を大量に買い付けたということです。

インサイダー取引の対象となったエイチーム株の終値は、ゲームの共同開発を公表する前の21年2月下旬までは1,200円台で推移していましたが、公表後に上昇し、同年3月には一時、1,800円台まで値上がりしています。

ドラクエ開発のインサイダーで大儲けして、その一年後に起きた事件。今度はファイナルファンタジーに関する情報で、またしても濡れ手に粟の大儲けです。再逮捕された元従業員のほかに、もう一人のスクウェア・エニックスの従業員も逮捕されています。水面下で調査が進み、ひょっとしたら2回目のインサイダー取引は泳がされているところだったかも。

スクウェア・エニックス元従業員の2人が行ったインサイダー取引はいずれも投資金額1億円超。これだけの資産を持っているということは、それなりにこの業界での能力も地位もあった人たちだと思われます。なんでまたこんなアホなことをやってしまったんでしょうね。インサイダー取引は必ずバレます。

東都水産 元社外取締役 インサイダー取引で監視委員会が告発

証券取引等監視委員会は12/1、「東都水産株式会社株券に係る内部者取引事件の告発について」を公表しました。これまたエグイ事件ですね。東都水産に対するTOBを知った同社の社外取締役が、同社株のインサイダー取引を行って儲けていたというお話です。

インサイダー取引の概要

水産卸大手「東都水産」へのTOB(株式公開買い付け)公表前に同社株を取得するなどしたとして、証券取引等監視委員会は12/1、金融商品取引法違反(インサイダー取引と情報伝達)の疑いで同社の元社外取締役M氏(59)と、M氏が専務を務める「三印三浦水産」(北海道函館市)を函館地検に告発しました。「さんじるしみうらすいさん」と読むらしいです。

告発容疑は、東都水産に対する麻生グループ「ASTSホールディングス」のTOB公表前の2020年9月、三印三浦水産名義で東都水産株8,000株を計約2,900万円で買い付けたほか、公表直前の同年11月上旬にも知人に伝えて、同社株500株を計約200万円で買い付けさせた疑いだそうです。

社外取締役 2年前に退任?

東都水産としても12/2に「証券取引等監視委員会による弊社元社外取締役に対する告発について」を公表しています。その中で、「当該元社外取締役は、約2年前に弊社を退任しておりますが・・・」というくだりがあるんですが、ここが気になります。

過去の開示資料によると、この元社外取締役は2020年6月に就任。2022年6月の再任直前に退任というふうに読めるんです。就任直後に退任していてそれが開示されていないのか、今回の「2年前に退任」が虚偽なのか・・・。