アンビスホールディングス 老人ホーム「医心館」で不正に診療報酬を請求

アンビスホールディングスが運営する、末期がんや難病患者向け老人ホーム「医心館」のうち複数のホームで、併設の訪問看護ステーションが入居者への訪問について実際とは異なる記録を作り、不正に診療報酬を請求していたとみられると共同通信が報じました。

アンビスホールディングス

老人ホーム「医心館」は全国120カ所に存在し、ホスピス業界の最大手なんだそう。その医心館を運営しているのがアンビスという会社のようで、その親会社がアンビスホールディングスです。で、この親会社が東証プライム上場企業です。この報道を受けて同社株は本日ストップ安まで売り込まれています。

不正請求の概要等

不正請求手口の類型や共同通信の報道のトーン、すべてサンウェルズの時と一緒みたい。同様の手口がサンウェルズ→スーパーコートと続き、とうとう業界最大手にまでたどり着いた格好ですね。なんや、結局みんな診療報酬の不正請求やってるやん。みたいな。

昨日の一部報道について

アンビスホールディングスも本日になって、「昨日の一部報道について」を公表しています。サンウェルズが第一報で「名誉棄損で訴えるぞ」からの「ほぼ全施設でやってました」という格好悪い対応しちゃったからか、アンビスホールディングスは反発なし。「現在事実関係を確認中」だそうです。

すき家のネズミ混入騒動 事実であったことをすき家が2か月経って認める

すき家は3/22、「すき家に関する一部報道について」を公表しました。1/21に鳥取南吉方店で起こっていた、みそ汁にネズミが混入していたことを正式に認めた格好です。ただ、このお知らせには発信人の名前もなく、親会社のゼンショーが作成して、子会社のすき家にホームページ掲載させたもののように見えます。

すき家

すき家は東証プライム上場のゼンショーホールディングスの子会社です。ほかに、はま寿司やココス、なか卯、ロッテリアなどが同じく子会社ですね。ゼンショーホールディングスは国内外食事業として牛丼、うどん、ハンバーグ、回転寿司、コーヒーショップなど、バラエティ豊かな店舗を展開しています。

問題の本質

再発防止として、「異物混入に繋がる可能性のある建物のクラックなどへの対策を講じる」としていますが、これって、現場の状況をしっかり把握できていれば、事前に対処できていたことです。要するに現場の声が本社や親会社に届いていない、ネガティブ情報が上に上がって行かない。まずはこれが問題の本質。

また、再発防止策にある、「提供前の商品状態の目視確認の徹底」というのも気になるところ。目視でより小さな異物(ゴキブリや虫など)って確認できますか?現実離れした本社だけが満足する改善策。現場との乖離があるように見えるこの点も問題の本質だと思います。

さらに、冒頭に書いたように再発防止策を宣言する文書に、発信人がないこと、発生から2か月も掛かってしまったことも、ゼンショーグループのカルチャーを示しているような気がしますね。

チムニー株式会社 蕨市で店舗火災事故

チムニー株式会社は3/21、「火災発生に関するお知らせ」を公表しました。3月19日午後8時40分頃、同社の「焼肉牛星 蕨店」にて火災が発生したとのこと。鎮火は3月20日(木) 午前2時45分頃といいますから、6時間焼けたんですね。肉焼いてたらお店も焼いちゃったという笑えないお話。

チムニー株式会社

チムニーは、「はなの舞」や「さかなや道場」などのブランドで直営とFC方式で全国に居酒屋と、食事業態をミックスし店舗を展開する東証スタンダード上場企業です。2013年、株式会社やまやがTOBで同社を子会社にしてます。

やまやと聞いてめんたいこ屋かと思いましたが、このやまやは酒類・食品・飲料などを発売する小売店チェーンだそう。20年以上前、kuniが行ったことのある茅場町のチムニーは洋食系の居酒屋でしたが、もっとそれ以前に買収されてなくなってるみたいです。

火災の概要

火災の現場は埼玉県蕨市の「焼肉牛星 蕨店」。人的被害はなかったということですが、物的被害は現在調査中としています。グーグルマップで見ると、店舗は木造2階建てビルらしく、その1階部分。2階には住居があるようで、ここも被害受けてそうですね。同店舗では火災翌日から休業となっており、再開の見込みは立っていないとのこと。

テレビ朝日 従業員の不正行為

テレビ朝日は3/19、バラエティー番組「ナスD大冒険TV」を担当していたコンテンツ編成局第2制作部のエグゼクティブディレクター(50)が、計約517万円の不適切な会社経費の使用や、スタッフへのパワーハラスメントをしていたとして同日付で降格の懲戒処分としたと発表しました。

テレビ朝日

テレビ朝日は教育専門局からスタートした民放キー局。東京では5チャンネルですね。本社がある東京六本木周辺にスタジオや劇場を保有し、イベントやコンサートを開催するほか、インターネットへの動画提供にも積極参入しています。朝日新聞社および東映が大株主の東証プライム上場企業です。

不正の概要

テレ朝によると、2019年から25年1月にかけて、個人的な会食や私的な利用目的で購入した食材や物品を経費処理していたとのこと。昨年10月、定期的に行っている制作費のチェックで発覚したんだそう。当該社員はすでに全額を返済したということです。

また、調査の過程で、昨年ごろから社外の編集室などで複数のスタッフに対し、人格を否定するような発言を繰り返していたことも分かったとか(セクハラはなかったのかな)。金に困ってるわけでもないのに、経費の不正使用。自分がどれだけ偉いのか錯覚したハラスメント。

新聞社やテレビ局って、どうもこのての常識のない奴がいる印象が強いよね。しかしそれにしても、金盗んでたやつが降格って処分でいいのか?解雇だろ。

パナソニックホールディングスは大丈夫なのか?

先日、パナソニックインダストリーズの度重なる火災事故の記事を書いたんですが、本体のパナソニックホールディングスは大丈夫なのか、も気になるところです。報道で「パナソニック、捨てられない企業の末路 テレビ事業売却先なし」なんて記事もありました。

パナソニックホールディングス

パナソニックホールディングスは、映像・音響機器、白物家電、住設機器、住宅事業など幅広い事業を手掛けている日本を代表する総合家電メーカー。半導体などの電子部品、FA関連など企業向けのビジネスも展開する東証プライム上場企業です。言わずと知れた松下幸之助氏が生み出した日本を代表する企業。

なんかヤバくなってきた?

テレビ等の家電市場が中国企業などに侵食され、採算が悪化し、先行きが見通せない事業を手放せない状況のよう。判断の先送りが企業の進化を阻み、衰退につながっていきます。ライバルの日立やNECなどが、この事業分野では負けないといった主力事業を育てているのに対し、パナソニックにはそういう事業が見当たりません。

似たような状況をシャープや東芝で見たような気がします。2021年には早期退職の募集で優秀な人材も流出してしまった、なんて社長の残念なコメントもありました。高度成長期のど真ん中で輝いていたパナソニック(当時は松下電産)も最期を迎えようとしているんでしょうか。