今度は出前館 配達した商品が入った袋にネズミが混入

出前館は4/1、「レジ袋への異物混入に関するお知らせとお詫び」を公表しました。2025年3月29日(土)、顧客へ届けた商品を入れたレジ袋内に異物(害獣)が混入する事案が発生したとのこと。今のところ、混入経路については判明していないということです。

出前館

出前館は国内最大級のデリバリーサービスであり、多数のジャンルの飲食店ならびにスーパーマーケットやコンビニエンスストアなどが出店する「出前館」を運営する東証スタンダード上場企業です。筆頭株主はLINEヤフーです。

異物混入

すき家でのネズミやゴキブリの混入が社会問題化する中、どうやら異物混入がトレンドのキーワード化しそうな気配ですね。今回の出前館の混入は、商品が入った袋の中に生きたままのクマネズミ1匹が入っていたという事案。このクマネズミ、調べてみると胴体が20センチ前後で、しっぽの長さも20センチ前後なんだそう。かなりデカいっすね。

このサイズのネズミが配達元の店舗で混入するなんてあるんでしょうかね。報道によると、「商品は玄関先に「置き配」で届けられた」とされており、常識的に考えると配達後にネズミが自らレジ袋に侵入したのでは?と感じます。

出前館は混入経路を不明とし、加盟店に配慮して、配達商品がどういうもので、どこの加盟店の商品かも明らかにしていません。とにかく起きた事象を速やかに公表。異物混入が社会の注目を集めている中、なかなか潔く、賢明な対応だと思います。

ハリマ共和物産株式会社 従業員による横領に関する調査結果

ハリマ共和物産は3/31、「特別調査委員会の調査報告書受領に関するお知らせ」を公表しました。従業員による横領が発覚し、3月上旬から特別調査委員会で調査をしてきました。

ハリマ共和物産

ハリマ共和物産は、日用品・化粧品・トイレタリー商品を扱う専門商社。このほか、小売りチェーンなどの物流業務を一括して引き受ける受託物流も手掛ける東証スタンダード上場企業です。

事件の概要

3月上旬の開示では、従業員が販売先に対して現金での販売を持ちかけ、その代金を自ら集金、横領するという手口で、2019年8月から2024年9月の間に約9600万円を横領していた、とされていました。その後の調査で、上記期間より以前の、2008年8月から2013年1月までの期間でも、同様の不正が行われていたことが判明しています。この期間に横領した総額は推定約1232万円だそう。

ほんとか?と疑いたくなる犯行の動機

2003年頃、飲酒運転をして反社会的勢力に属する人物との間で交通事故を起こし、脅迫されサラ金から300万円を借り入れて支払い。2018年、競艇場で知り合った裕福そうな女性に頼まれて、闇金からの500万円の借り入れの保証人に。その女性はすぐに音信不通。ほかにギャンブルもやっていて、膨らむ借金を返済するために横領したんだそうな。

これほんとか?と思わず疑ってしまう展開ですね。物語としては面白いけど、本当にしっかり裏が取れてる事実なんでしょうかね。調査も報告書全体もかなりテキトーな感じで、なんだかなーって。

大阪ガス 子会社の大阪ガスマーケティングで景品表示法違反行為?

大阪ガスは3/28、「エネファーム販売における不適切行為についてのお詫びとご報告」を公表しました。100%子会社である大阪ガスマーケティングの社員が、エネファームを推奨するにあたり、他社製品との比較で景表法に触れるであろう資料提示を行っていたということです。

不適切行為の概要

大阪ガスマーケティングの社員が、給湯機器の購入を検討している顧客に、エネファームを設置した場合の光熱費試算と、エネファーム以外の給湯機器を設置した場合の光熱費試算の比較による、光熱費低減メリットの試算金額を誤認させるような資料提示を行っていたとのこと。

当該資料は、エネファームとエネファーム以外の給湯機器を設置した場合の光熱費試算において、本来同じ年月のガス・電気料金単価で比較すべきところ、エネファームの光熱費低減メリットが大きくなるよう、異なる年月の単価を設定していたといいます。ちゃんと意図して作成されており、不適切行為ではなく不正ですね。

社内調査によると、この不正行為に関与した社員は25名。資料を提示した相手先顧客は919顧客だとのこと。同社では当該不正行為は景品表示法違反の可能性があると認識し、すでに消費者庁に報告したとしています。

判明の端緒は

この不正行為、どのようにして発覚したのかは公表されていません。顧客からの問い合わせや苦情によるものなのか、自社の広告審査によるものなのか、親会社の広告審査によるものなのか。消費者庁からの問い合わせや指摘により、っていうのが一番濃いかな。

すき家の異物混入 今度はゴキブリ 全店を一時閉店へ

すき家は3/29、「異物混入に関するお詫びと全店一時閉店に関するお知らせ」を公表しました。今度は昭島駅南店(東京都昭島市)で提供した商品にゴキブリが混入していたとのこと。テイクアウト商品を購入した顧客からゴキブリが混入していたと電話で連絡があったといいます。

ゴキブリ→ネズミ→ゴキブリ

今回の公表文によると、2025年1月に別の店舗においても異物混入が発生していたようです。おそらくゴキブリでしょう。ネットで過去分を調べてみると、2022年にも麦茶の中にゴキブリが、という記事もありました。異物混入の常連さんなんですね。

経営陣による自己満足の再発防止策

ネズミ混入事件を当ブログで取り上げた際、「「提供前の商品状態の目視確認の徹底」というのも気になるところ。目視でより小さな異物(ゴキブリや虫など)って確認できますか?現実離れした本社だけが満足する改善策。現場との乖離があるように見える」と、ルールの実効性などを指摘しました。

あれからわずか1週間でまさに想定していた事象が発生するとはね。問題の本質は目視とかではなく、害獣や害虫が店舗に居ること、容易に侵入できるってことです。今回の開示では約1週間店舗での営業を停止し、専門の害虫駆除会社による駆除施工を実施するとのこと。当然ですね。

しかしこれだけでは不十分。定期的な害虫駆除と、薬品等による害虫等を侵入させない仕組みや店舗構造等の見直しなど、徹底的かつ根本的な対応が求められますよ。あと、一時閉店を「ショッピングセンター内などの一部店舗を除く」というのも気になりますね。閉店すると契約上ペナルティがかかるから?ここでコスト惜しんでどうするの。

トヨタ自動車 本社工場でまた火災事故

報道によると3/28、トヨタ自動車本社工場で火災事故が発生したようです。火災は同日午後4時半すぎ、本社工場敷地内のパワートレーン開発の建屋で発生し、消防車15台が駆け付けたとのこと。約1時間後の午後5時36分に鎮火したということです。

火災事故

1時間程度で鎮火、けが人もなしということで、大事には至りませんでした。しかし、この工場では昨年11/13にも、実験用の車が燃える火災事故があったところ。工場の管理ってどうなってるんでしょうね。例によって今回もお詫びやお知らせ等は一切公表していません。自分たちに都合の良くない話は公表しないこの姿勢、気に入りません。

公表しないってことは、発生の理由なども分からないわけで、どれほど杜撰な管理だったかについても全部隠しておけるわけです。巨額の広告料でマスコミを味方につけているからこそできる傲慢な態度と言えます。

中央発條の件もそう

中央発條の爆発事故の影響でトヨタに限らず多くの自動車メーカーの生産ラインが止まってしまいました。中央発條もトヨタ系の部品会社です。ひとたび事故が起こると、近隣住民や多くの自動車生産会社に迷惑掛けるわけで、もう少し真剣に対処すべきですよね。しっかり対処してて開示してないだけ、ってことなら構わないけど、だったら事故連発しないだろうって話。

投資家にしてもそう。生産ラインが止まったりすれば株価も下がるわけで、事故等を発生させた企業には投資家に対しても正確な情報を提供する義務があるはずです。「大きな会社だからいちいち公表してたらキリがない」、、、では済みませんよ。