新型コロナウィルス(新型肺炎) 株式市場は大荒れ

日本の株式市場、まぁ、よく下げましたね。群集心理というのは怖いです。店頭からはマスクが売り切れ、、、までは何とか理解できなくもないが、何故にトイレットペーパーがなくなるという発想になるのか。全く理解できない彼らの行動を見るに、株式市場が下げるのはしょうがないね、って感じです。

アジアの各国でも

マスクからトイレットペーパーに至る買い漁り、本当に日本人でバカだなぁと思ってたら、アジアの他の国でも同じようなことになってるらしいですね。しかし、なぜトイレットペーパーなのかはよく分かりません。確かにオイルショックの時はトイレットペーパーが店頭から姿を消しましたが。

新型コロナウィルスがもたらす被害

今回の株式市場の下げを決定づけたのは、米国の反応でしたね。ダウが1000ドル以上下げたのが号砲となりました。ただ、これも売りの主役はプログラム売買だったようです。下げが続いた場合に言い訳のできない機関投資家が売らざるをえなくなった。あの強気相場から降りる理由を探していた感じです。

日本株もそろそろ良いところまで下げたと思っていて、反発も期待できるかと。その理由を備忘的に書いておこうかと思います。

世界の工場である中国の工場はなかなか再稼働しないし、みんな出かけないから消費は落ち込むし、訪日外国人は激減しています。新型コロナウィルスが活躍している間は経済がズタボロになるのは火を見るより明らかです。ただ、ここで理解しておく必要があるのはそんなことではないと思うんですね。

最も重要なこと、それは新型コロナウィルスによって、生産能力(生産設備)や輸送・配送機能(配送網)など、いわゆるインフラは一切傷むことはないという事実です。大型台風や大型地震といった自然災害は必ずこうした社会インフラに大きなダメージを加えます。事業者だけでなく、消費者にも影響しますし、そのため、経済にも悪影響が長期間続くことになります。

新型コロナウィルスが沈静化し始めた時(もしくは皆がこの病気を適切に受容できるようになった時)のマーケットの回復力、これもバカにならないと思っておいた方が良さそうです。

五洋インテックス 調査報告書を受領

調査委員会設置の1月に一度取り上げましたジャスダック上場の五洋インテックス、3/4に調査報告書を受領したようです。まぁ、グダグダな調査報告書です。というか、事実関係を報告する場面での同社と監査法人とのやりとりが要領を得ない、グダグダなんですけどね。

社長交代してたんですね

この会社2月に社長交代してたんですね。宮原社長から梅野社長に。宮原氏も梅野氏(元専務)も昨年株主総会で決議し、乗っ取り側が送り込んだ取締役です(乗っ取りだとすればですが)。一応、昨年11月の四半期報告書の訂正報告の件の責任を取っての退任のようです。

乗っ取り側から送り込まれたのは3人。残りの一人が社外監査役なんですが、なぜかこの社外監査役が今回の調査委員会の委員に名を連ねていたり、委員会のヒアリング対象者からは新社長(当時は専務取締役)は外れていたりします。新経営陣に配慮した格好には見えますね。

発生の原因

監査法人側にも落ち度はあったようです。45日ルール(期末から45日目までに四半期報告しなければならない)が迫っているのに、同社に対して急がせるとか、守れなかった場合にどうなるのかといった適切な助言が行われていなかったようです。プロといえる対応ではありません。

とはいうものの、最後まで監査法人からバックデートでレビュー報告書がもらえると思っていたようで、五洋インテックスの経営陣にコンプライアンスの意識が薄すぎたわけです。IR関係の業務に通じた管理部長が退職し、実質的に開示に関する知識のある人間がいなかったのも原因の一つとされてました。ガバナンスも効いてません。

2017年には子会社株の株価操作、2018年には不適切な会計処理、2019年には乗っ取り騒ぎに開示違反、、、こうやってハコ企業が出来上がっていくんでしょうね。

最後に、社長交代を開示した際の「代表取締役の異動に関するお知らせ」、、、今年の2月13日なんですが、右肩に書かれている日付は2019年2月13日になってます。こんなところもテキトーです。

リテール証券 手数料等ゼロ化の行き着くところ

ネット証券の株式委託手数料の無料化が始まったと思ったら、その流れがすぐさま投資信託の販売手数料や信託報酬にも飛び火。株式手数料をゼロにして、信用取引の金利で食っていくんだろ、、、と思っていると、野村が信用金利まで0.5%に下げてきました。なんでもかんでも引き下げ、ゼロ化の様相です。

最後の砦、資産運用アドバイス

もう顧客の注文を執行する業務(ブローカレッジ)では収益は上がりませんね。ただ、引き続きこうした商品へのニーズは残りますし、資産運用新興国の日本ではむしろ今後盛り上がっていくはず。プロによる資産運用アドバイスは最後の砦になるんでしょう。

金融財政事情2月17日号で、日本資産運用基盤グループの大原社長が資産運用アドバイス事業について、次のように書かれていました。「顧客とアドバイザーとの個別の関係性に基づく体験価値が大きいため、コモディティ化に対する耐性があり、事業利潤が比較的残りやすいという特徴がある」。なるほど、おっしゃる通りですね。

手数料ゼロの奔流(3)

3/4付の日本経済新聞では、連載3回目のコラム「迫真」「手数料ゼロの奔流」で、米国における顧客とRIA(投資顧問型独立アドバイザー)との関係性について紹介していました。

ある顧客の言葉として、「アドバイザーというより、友達よ」、「転職に伴う年金の移行に苦戦した時も、自分の母親の看病で大変なのに私の家まで来てくれた。ずっとついて行こうと思ったわ」というのが紹介されていました。ようするにこういうことなんですね、顧客とアドバイザーの個別の関係性に基づく体験価値って。

米国のRIAは売買手数料は取らず、預かり資産残高の1%程度を報酬として受け取るそうですが、このスタイルは超低金利の今の日本で受け入れられるんでしょうか。実はここが一番の鬼門のような気がします。安全性を重視した運用だと、この1%がなかなか稼げない国ですからね。報酬体系についてはひと工夫必要な気がします。

スピンオフ普及の条件 コシダカHD カーブスHD

昨日はコシダカHDからスピンオフしたカーブスHDのお話を書きました。ダラダラと長くなってしまい、本題に入る前に終わってしまいました。今日は、期待されるスピンオフが普及するために必要なものについて考えてみます。簡単に答えが出るとも思えないのですが、、。

スピンオフ後の株価

コシダカHDとカーブスHDの例で考えてみましょう。コシダカHDはカーブスHD株式を自社の株主に割り当てます(分配します)。つまりカーブスHD株式というIPO(新規公開株)を株主は手に入れるわけですね。そしてその株式が公開後、値上がりすれば株主は万々歳。

ということですが、株主が喜ぶだけではスピンオフが普及するとは思えません。一方のコシダカHDの株価はどうでしょう。カーブスHDを切り出してしまいました。で、切り出されたカーブスHDが株価を上げていくとなると、コシダカHDの株価は低迷する可能性もあります。こんなことではそもそもコシダカHDの経営者はカーブスHDを手放さないでしょう。

とまぁ、こう考えてくると、スピンオフ後のコシダカHDの株価も上昇しなければ経営判断としてスピンオフはなさそうです。スピンオフ実施後の残した本業に資源を集中し、再度成長を加速させられるという戦略が必要ということですね。

子会社・事業の売却

ここで気になるのが、日立等がスピンオフではなく事業や子会社の売却に動いていることです。売却ですから現金が入ってきます。スピンオフの方は現金は入ってきません。普通に考えると現金が入ってくる「売却」を選択しそうなものです。

これを株主の視点で考えると、売却はその時点での価値を現金化して会社のもの(株主のもの)にする行為ですし、スピンオフはその時点での価値を株式として株主に渡し、その後の果実は株主の判断に委ねる行為でしょうか。よほど株主の方を向いているというか、受託者責任を意識する会社の選択でしょうね。

前田道路が株主に対して特別配当を実施したのに通じるような考え方かもしれません。こういう株主を強く意識するガバナンスが、日本にも芽生え始めてきたのでしょうか。コングロマリットディスカウントの解消にしても、株主利益の最大化に通じるわけで、同じ感覚だと思われます。株主利益を最優先に考える経営こそが、スピンオフ普及の条件なのかもしれません。

新制度下で初のスピンオフ上場 カーブスHD コシダカHD

親会社と資本関係のない独立した会社にする、スピンオフという仕組みを使った初の新規上場が行われました。親会社はコシダカHD。独立して上場にこぎつけたのがカーブスHDです。2017年に税制改正が行われ、スピンオフ税制が導入されましたが、カーブスHDはこの新税制で誕生した第1号案件です。

初値は公開価格割れ

残念ながら初値は670円。公開価格を80円下回りました。新規公開株の初値割れは12銘柄ぶりとのこと。しかし、上場日の環境が悪すぎましたね。マーケット全体がどこまで下げるやら、、、という環境に加え、新型コロナウィルスの感染がスポーツクラブ経由で、なんて話題もあるくらいですし。あっ、カーブスHDはフィットネス事業を手掛ける会社です。

日経ではスピンオフ前のコシダカHDの時価総額が1173億円、スピンオフ後の両社の時価総額が、コシダカHDが454億円、カーブスHDが576億円と伝えています。143億円目減りしてますね。ただ、時価総額の比較時点で日経平均は1000円下落してますから、、まだなんとも。

さらに翌日にはカーブスHDは100円高となっており、時価総額は660億円を回復してきています。コシダカHDの方は少し下げてますが。とにかく相場が荒れていますので、目先の動きは気にせず、もう少し様子を見てみましょう。

スピンオフのすすめ

スピンオフは子会社や特定の事業を本体と資本関係のない独立した会社にする会社分割の手法。経営判断が早くなるでしょうし、経営資源を自社に集中できるのも魅力です。ソフトバンクがよく言われる、コングロマリットディスカウントの解消にも効果あり。

多角化を進めてきた日本企業は様々な事業を抱え、このことが各事業の競争力を阻害してきたという一面があります。日立や東芝が今まさに取り組んでいるように、政府としても事業再編を促しているという背景があるんですね。今回のカーブスHDの事例が成功すると、スピンオフによる事業再編が脚光を浴びる可能性がある。。。ということで注目です。