半値戻しは全値戻し

新型コロナウィルスの猛威は止まる気配がありませんが、株式市場はかなり落ち着きを取り戻しました。日本株も先週一週間で9%上昇しています。日経でも騰落レシオが売られすぎの目安とされる80%を3日連続で上回ったとし、強気派からは「大底を打った兆しが出てきた」との見方も出ていると伝えています。

NY市場

まず米国株式を見てみると、先週末のNYダウは23,719ドルと続伸。直近の高値29,551ドルから下げに転じて18,592ドルまで突っ込みましたが、そこから反転上昇。いわゆる半値戻しとなる24,072ドルに迫っています(終値ベース)。

「半値戻しは全値戻し」とは相場の格言で、株価が何らかの要因で下落しても、その下落幅の半分を戻すくらいの反発力があれば、いずれは元の水準(直近の高値)まで戻る全値戻しの勢いや上昇力があるという意味で使われます。先ほどは終値ベースで書きましたが、ザラ場ベースでみると半値戻しを達成しています。

東京市場

東京市場はというと、先週末の日経平均株価は19,499円。直近高値24,084円から安値16,553円の半値戻りは20,319円ですので、まだ終値ベースでもザラ場ベースでも半値まで戻し切れていません。

コロナ騒ぎでもう記憶から消えてしまいそうですが、東京市場が反発に転じたのは東京オリンピックの開催延期が決定した3月23日でした。反発に転じた後も、一度揺り戻しがあって下げましたが、その後4月6日には反発して再度上昇。この日は緊急事態宣言を発表することを明らかにした日です。

IOCや政府が適切な判断を下したことに株価が反応したと見るのか、それとも目先の懸案だった悪材料が出尽くしたから反発したのか、、、。ってなふうに考えると、さらなる上げの材料は何でしょうかね。皆さんも一緒に考えてみませんか。

鰻(ウナギ)は今年安くなる シラスウナギ豊漁

食卓からシシャモが姿を消すかと思えば、一方でウナギはこの夏大きく値を下げ、食卓に戻ってきそうだという日本経済新聞の記事が。養殖ウナギの稚魚であるシラスウナギが豊漁で、国内の養殖場がシラスウナギで満杯となったため、今期の漁を打ち切ったほどだそうです。

シラスウナギ

シラスウナギの漁がおこなわれる静岡県、高知県が紹介されていましたが、今年の漁獲量は前年に比べてそれぞれ3.5倍と5倍だそうです。このところシラスウナギが不漁だったため、ウナギのかば焼きもエラク高かったんですね。この稚魚の取引価格が、平均で1㎏:100万円程度まで下がっているとのこと。

去年の同じ時期は1㎏:200万円を超えていたんですと。なんと半分以下に下がっています。養殖場(池)に入れられたシラスウナギは、このあと半年ほど養殖されてウナギとして市場へ。養殖にかかる費用を上乗せしたとしても、今夏のウナギの小売価格は間違いなく大きく下がると伝えています。

スーパーとかに並ぶウナギは中国産ですが、中国でもシラスウナギは豊漁だそうです。スーパーでもお手頃で買えるようになりそうです。しかし、実際のところ小売価格ってどれくらい下がるんでしょうね。楽しみにしましょう。

うなぎ味のナマズ

本家のウナギが値下がりするとなると、例の近畿大学の「うなぎ味のナマズ」には逆風ですね。近大マグロは今では世の中に広く認められていますが、このうなぎ味のナマズもかなり美味しくて、言われなければ分からないほどといいます。

今年はシラスウナギが豊漁で値下がりという傾向になりそうですが、来年以降はまた獲れなくなるかもしれません。ニホンウナギは数年前に絶滅危惧種に指定されているのも事実。うなぎ味のナマズにも頑張ってもらいましょう。

SHIFT 新型コロナウィルス感染者の発生について(その2)

昨日の記事で疑問に思ったこと。新型コロナウィルスの対応における「濃厚接触者」の定義です。「濃厚接触者」の定義は、「患者が発病した日以降に接触した者のうち、次の範囲に該当する者である」というヤツですね。調べてみると妙なことが分かりました。

実施要領 3月12日版

この定義は国立感染症研究所の「新型コロナウィルスの感染症患者に対する積極的疫学調査実施要領」に書かれています(以下実施要領といいます)。最新版の実施要領は3月12日版です。以下に定義を引用します。

「濃厚接触者」とは、「患者(確定例)」が発病した日以降に接触した者のうち、次の範囲に該当する者である。

  • 患者(確定例)と同居あるいは長時間の接触(車内、航空機内等を含む)があった者
  • 適切な感染防護無しに患者(確定例)を診察、看護若しくは介護していた者
  • 患者(確定例)の気道分泌液若しくは体液等の汚染物質に直接触れた可能性が高い者
  • その他:手で触れること又は対面で会話することが可能な距離(目安として2メートル)で、必要な感染予防策なしで、「患者(確定例)」と接触があった者(患者の症状などから患者の感染性を総合的に判断する)

2月6日版

この実施要領は、感染者の拡大に合わせるように内容が更新されていってるんですが、2月6日版まで遡ると、定義が変更されていることが分かりました。以下、2月6日版から相違する部分の引用です。

「濃厚接触者」とは、「患者(確定例)」が発病した日以降に接触した者のうち、次の範囲に該当する者である。

  • 新型コロナウィルス感染症が疑われる者と同居あるいは・・・
  • 適切な感染防護無しに新型コロナウィルス感染症が疑われる患者を診察・・・
  • 新型コロナウィルス感染症が疑われる者の気道分泌液若しくは・・・

・・・以降は変更なしです。3月12日版では、3ヵ所で「新型コロナウィルス感染症が疑われる者」が「患者(確定例)」に変更されているのが分かります。

発病後ではあるものの、検査陽性確定前までの期間の描写のため、「新型コロナウィルス感染症が疑われる者」と表現したんでしょうが、これが誤解を招いたかもしれませんね。しかし、あくまで「発病した日以降の接触」なんだなぁ。朝起きて熱などの症状を自覚した社員は、絶対出社させてはならないということですね。

SHIFT 当社における新型コロナウィルス感染者の発生について

4/6、東証一部上場企業のSHIFTは、同社の本社に勤務する社員1名が新型コロナウィルス感染症検査の結果、陽性であることを4/4に確認したと公表しました。新聞やニュースで役職員の感染が判明した企業名が伝えられることはありますが、TDネットで正式に開示する企業は初めて見ました。

適時開示情報

このところ新型コロナウィルスに関する開示は結構頻繁に行われているんですが、それらはいずれも新型コロナウィルスの感染拡大による事業への影響や、対策としての店舗や工場の一時休業や生産調整などを伝えるものでした。社員が感染したことを開示するかどうかの判断、結構難しいですよね。

開示された内容もかなり詳細に書かれてます。情報が正しく伝わらない状況を回避し、いわゆる風評被害を受けないためにあえて公表した、という同社の判断が行間からもうかがえます。良い会社ですね。kuniはこの判断を支持しますね。

感染された社員の方は、発病した日(発熱が確認された日)から出社しておらず、そこから6日目にPCR検査陽性が確認されています。ここからがちょっと引っ掛かるところなんですが、保健所の調査により濃厚接触者ゼロ、勤務していた業務スペースについても消毒の必要なしという判断だったようです。

多くの企業では発病した日より遡って調査

国立感染症研究所の「新型コロナウィルスの感染症患者に対する積極的疫学調査実施要領」を改めて読んでみました。「濃厚接触者」の定義は、「患者が発病した日以降に接触した者のうち、次の範囲に該当する者である」と書かれています。

「発病した日以降」ですから、発熱した朝から出社せず、、、という場合は濃厚接触者は同居家族だけということになるんでしょうかね。だから職場関係の濃厚接触者ゼロ。発病後は出社してないから、オフィスの消毒不要なんでしょうか。ココって疑問です。多くの企業が通常、発病した日から2週間くらい遡って調査することにしてるんじゃないでしょうか。。。謎です。

ちなみにSHIFTさんは同社の判断で専門機関と連携し消毒作業を実施したそうです。

北國銀行 3億6600万円の着服事件

一昨年、当ブログでも変わり始めた銀行として北國銀行を取り上げました。金融財政事情の特集記事を参考にしました。ところがその北國銀行の行員による3億円を超える着服事件が発覚。同じ一昨年から起きていたとは。。。地銀で進む表の世界と裏の世界。難しいですね。

防止できなかった原因は他行においても

事件が公表されたのは2/21です。北國銀行福井支店に勤務していた26歳の男性行員が、福井県の取引先4社に融資した資金など、総額3億6600万円を着服していたと。「融資を受ける実績を積めば、信用度が上がり優遇される」などと持ち掛け、実体のない融資を実行します。そして、4社の口座から融資金を現金で引き出し、着服する手口を繰り返していたといいます。

不正流用額としては同行でこれまでに起きた不祥事の中で最大のようです。実際の被害額は1億5500万円だそうです。

北國銀行はビジネスモデルを変革し、コンサルティング業務を熱く推進している地方銀行の筆頭格のように言われてきました。融資担当部門の行員数を削減し、余剰人員を事業承継、M&Aなどのコンサル業務に振り向けているのは、おそらく地銀全体で言えることでしょう。

こうした表の世界の裏側では、融資担当者一人当たりの担当企業や顧客は増加し、業務量も増加します。当然、コンプライアンス面でのリスクも増加していきます。経営の目線も新規事業に向けられることが増え、監視の目が行き届かなくなるわけです。このリスクは地銀全体で拡大していると考えた方が良さそうです。

北國銀行が事件を公表する1か月前の1/22、宮崎銀行でも2行員で1億2千万円の着服という事件が公表されてるんですね。

なぜか日経はこの事件報道せず

なぜだか分かりませんが、日経はこの北國銀行の事件を全く報道していません。サブスクリプションのコンサルティング事業やAIチャットボットの話題など、公表日の直前に3日連続で取り上げてたんで、悪い記事書きにくかったんですかね。