株式会社 きょくとう まだ揉めている雇用調整助成金の不正受給

株式会社 きょくとうは10/15、「社内調査委員会設置のお知らせ」を公表しました。同社の受給した新型コロナに関する雇用調整助成金の申請が不正であったという事案。昨年4月に特別調査委員会の調査結果を公表していました。が、この結果にケチがついたということのようで。

株式会社きょくとう

きょくとうは、福岡県を地盤に中国地方などでホームクリーニング店をチェーン展開する企業です。殺菌・消臭・分解力が高いとされるオゾンをドライクリーニングに使用しているのが特徴だそうな。福岡市博多区に本社を置く、従業員200名以下の東証スタンダード上場企業です。

不正受給に関する経営陣の指示の有無

開示によると、「今般、外部機関からの指摘により、前回調査の対象となった雇用調整助成金の申請手続きにおいて、経営陣の指示の有無について、再調査を行うよう要請があった」、ということです。特別調査委員会の調査結果が示されて1年半近く経ったこの時期に。

ここに出てくる「外部機関」というのは福岡労働局ですかね?4億円近い不正受給に関して経営陣の関与をもう一度調べ直せってことのようです。外部機関はかなり確信を持っているようですが、前回が同社と利害関係がない外部の弁護士等による特別調査委員会だったのに、今回は社内調査委員会で調べるって不思議な感じ。

どの取締役に責任を取らせるかっていう検討なのかしら。過去記事でも何度か取り上げてますので、そちらもお読みいただければ。

株式会社エルアイイーエイチ 代表取締役の解職とその後

株式会社エルアイイーエイチは10/11、「株主による株主総会の招集許可申立てに関するお知らせ」を公表しました。代表取締役を解職された元社長が悪あがきで経営陣を刷新しようとした議案のようです。この元社長さん、今年8月に取締役会で解職された方なんですね。

エルアイイーエイチ

エルアイイーエイチは、フランチャイジーとして「業務スーパー」を運営する食品流通事業を中核とする持株会社。このほか、酒類製造事業、教育関連事業などを展開する東証スタンダード上場企業です。

代表取締役の解職

今年8/23に、「代表取締役の異動(解職)及び社長交代に関するお知らせ」が公表されており、社長の高額な役員報酬の要求や、法外な出張経費の受領など、赤字が続く同社にはどう考えても不適切な行為が示されています。

さらに取締役会の承認を経ずに、12億円を同社名義の銀行口座から出金し、うち2億円を社長の個人名義の口座に送金したとか、暴言などパワーハラスメントととられる言動についても言及し、解職されていたんですね。ただ、それでも元社長は筆頭株主。なんだかどこかの会社(ジーネクスト)でも同じような構図がありましたね。

株主総会で自身の返り咲きを目指してるんでしょうが、これはさすがに無理っぽい。同社の株価は33円。どっちに転んでももうこの会社は・・・って感じの株価ではありますが。

野村證券 長期国債先物に係る相場操縦で課徴金納付命令の勧告

少し前になりますが、証券取引等監視委員会は9/25、「野村證券株式会社による長期国債先物に係る相場操縦に対する課徴金納付命令の勧告について」を公表しました。今から3年前の大阪取引所に上場されていた長期国債先物に関する相場操縦です。野村証券に2176万円の課徴金納付を命じるよう金融庁に勧告しました。

相場操縦

その手口は、大量の売り注文を出し、第三者の売り注文を誘引。価格が下落したのを受けて安値での買い注文を出して約定させ、売り注文を取り消すという手法。さらにこれと反対の取引を1日のうち交互に繰り返して相場を操作し、利益を得ていたということです。

金融商品取引法は、架空の売買や大量の注文を出すなどして意図的に株式や債券の価格を操る行為を「相場操縦」と位置づけ、公正な価格形成をゆがめるとして禁止しています。今回の件も相場操縦としては典型的な事件です。

国債の先物取引をめぐる金融機関による相場操縦が問題となったのは4例目だそう。うち2例については、シティグループ系の英国法人に1億3337万円。三菱UFJモルガン・スタンレー証券に2億1837万円の課徴金が課されました。

これらに比べると、業界最大手野村證券の2176万円は小さいですね。別件で調査している過程で見つけちゃったもの?この後デカい事案が出てくる? そんな感想を持ちました。

情報通信研究機構(NICT) 大型の太陽フレアの発生を公表

情報通信研究機構は10/9、「太陽面で大規模な爆発が発生、地球方向への高速コロナガスの噴出を確認」と公表しました。10月9日(水)10時56分に、太陽面中央付近に位置する黒点群13848において、大型の太陽面爆発現象(太陽フレア)の発生を確認したとのこと。

太陽フレア

太陽フレアとは、太陽の黒点付近で生じる爆発現象のことで、強い紫外線やX線、電波等が放射されるほか、太陽の上層大気であるコロナガスが放出され、地球に到来すると大規模な宇宙環境変動を引き起こすこともあります。

この現象に伴い、地球方向への大規模なコロナガスの噴出および高エネルギーのプロトン粒子の増加が確認されているといい、2~3日以内に、コロナガスが地球に到来・通過することが予測されています。

そのため、地球近傍の宇宙環境や電離圏、地磁気が乱れる可能性があり、通信衛星、放送衛星などの人工衛星の障害や、GPSを用いた高精度測位の誤差の増大、短波通信障害の影響などが生じる可能性があります。

この影響について、情報通信研究機構は、コロナガスが地球方向へ放出されており、日本時間10月10日(木)の深夜以降に到来すると予測。数日間にわたり、上記の影響が続く可能性があるとしています。10/3にも同じレベルの現象が起きてましたが、皆さんお気を付けください。

東京損保鑑定にサイバー攻撃 契約者情報漏洩か

東京損保鑑定株式会社は10/7、「不正アクセスに関するご報告」を公表しました。同社のサーバーが第三者により不正アクセスされ、同サーバー内に保存されていたファイルが暗号化されるランサムウェア被害が発生したということです。

東京損保鑑定株式会社

損害保険会社は火災や台風などの災害や事故が発生した場合、被害を受けた保険加入者に対し保険金を支払うことで被害者の復興の手助けをします。東京損保鑑定は、その保険事故内容の調査を保険会社から委託され、損害額等の算定をして報告する会社です。

上場企業ではありませんが、あいおいニッセイ同和損害保険株式会社・共栄火災海上保険株式会社・損害保険ジャパン株式会社・東京海上日動火災保険株式会社・日新火災海上保険株式会社・三井住友海上火災保険株式会社・三井住友信託銀行・三菱 UFJ 信託銀行・その他国内外損害保険会社から業務委託を受けています。

情報漏洩

すでに東京海上日動火災保険は、約7万2000件の情報が漏洩した可能性があると公表しており、他社においても被害が発生していると思われます。今回のケースでは事故等が発生して保険金の支払いを行った客先の情報ということでしょうね。

この夏、保険代理店に出向した損保社員が、契約者の情報を自社に漏洩して批判を浴びていましたが、今度は本当に外部への情報漏洩です。マジでこの業界ヤバいですね。