新型コロナウィルス なんだか考えさせられる日経の記事たち

5月4日の日本経済新聞。なぜだか分かりませんが、その通りだなぁ、なんて思わされる記事がたくさんありました。新型コロナウィルスに関する記事なんですが、今後の経済、社会を考えるに参考になりそうな話が多かったので、備忘的に記録しておこうかと、、、。

従業員シェア

新型コロナウイルスの感染拡大に伴う雇用不安を受け、ネット小売りなど人手不足に悩む企業が、休業を強いられる他業種から期間限定で人を受け入れる「従業員シェア」が世界で広がりを見せている。・・・これいいなぁ。副業容認の新しい展開になりそうです。

新型コロナ、止まらぬ情報汚染

偽情報が以前からの不信や対立を増幅し、偏見を強め合う。東京大学の関谷直也准教授は「流言はウイルスと同様に、一人ひとりが周囲にばらまくことで広がる」と話す。人類は世界を分断しかねない情報汚染への対応を迫られている。・・・SNSにも変化があるんでしょうか。

コロナが変える店と客

コロナウイルス流行はビジネスのあり方を変える。「店」と「客」の関係も例外ではない。高みから見下ろすのでも、むやみにへりくだるのでもない。互いに尊敬し、支え合い、それぞれの仕事や生活の価値を高めていく――。そんな未来図が想像される。

親友のように寄り添い、人生を支えてくれる企業や商品を欲しているとの結果が出た。先進国共通の現象だという。

「今の生活者は従業員や生産者の人権を守る企業に好感を抱く」との調査結果も出た。

18歳プラス 増田ユリヤさんの言葉

人間という生き物は地球の大きな環境のなかで生きている小さな存在だということに気づかされたと思います。普通に生きられることの大切さを考える機会になったのではないでしょうか。

引用ばかりで分かりにくかったかも。詳細はぜひ紙面で。

「給付金10万円配布につき、お客様の所在確認」 コロナ便乗フィッシング詐欺メール

政府は4/20、新型コロナウィルス感染拡大に伴う緊急対策として、国民に一律10万円を支給することを閣議決定しました。この特別定額給付金をネタに、「給付金10万円配布につき、お客様の所在確認」といったタイトルの詐欺メールが。フィッシング詐欺ですね。

メールの内容

この詐欺メール、給付に関連して所在確認が必要との名目で、添付URLへのアクセスを促す内容の文章が盛り込まれています。URLにアクセスするだけでマルウェアに感染することもあるでしょうし、誘導されたサイトで銀行口座や個人情報を抜かれるんですね。

パターンとしては従来からあるフィッシング詐欺と同様ですが、今回の詐欺の特徴は「国民一律」という点に目を付けたところ、鋭いですね。

JCBやAmazon、楽天をかたるフィッシング詐欺について、当ブログでも取り上げました。しかし、これらの場合、もしJCBカードを使用していない人や、作れない人であれば、軽くスルーされてしまいます。要するに詐欺師にとってのヒット率はそれ程高くないというわけです。

ところが特別定額給付金は「国民一律」ですから、まずは該当する人かどうか、に関してはヒット率100%なわけですね。さらに、権利行使に期限も存在する(実際には有効期限をより早めて4/30に設定しているようですが)。いやぁ、ホントこの人たちは頭が良いというか、、、。

余計なお世話ですが

今回の給付金、郵送申請方式とオンライン申請方式がありますが、郵送申請方式がちょっと心配です。市区町村からまず申請書が送られ、必要書類をそろえて申請書を送り返すという手続きです。市区町村が送付する先は世帯主なんですね。

夫婦関係が上手くいってない家庭なんかでは、自分の10万円が世帯主に取られてしまいそう。そんな心配をしているような人は要注意ですよね。この手の詐欺に引っ掛かっちゃいそうです。

第一商品(8746)の不正会計 第三者委員会の調査完了

第一商品株式会社は1972年設立、1996年に店頭市場(現在のジャスダック)に上場した企業です。金地金取引、金先物取引を扱う会社ですね。2015年3月期から2020年3月期第1四半期の決算に係る会計処理において、不正経理等に関する指摘を主務官庁より受けていました。3月上旬に第三者委員会を設置しています。

これまた酷い会社ですわ

最初に第三者委員会設置を公表したのは3/10でした。ところが同日すぐに公表内容の訂正が行われます。主務官庁から指摘された会計期間を誤って表示しています。さらに翌日第三者委員会の委員等が固まり、正式な委員会設置の公表をするんですが、ここでは第三者委員会の「調査の目的」が示されておらず、翌々日に再度開示するというドタバタです。

最初から躓きまくってるわけですが、4/30第三者委員会の調査報告書を受領したとのこと。翌5/1には過年度の決算短信等の訂正を行っています。ちなみに不正経理等について指摘した主務官庁というのは、経済産業省および農林水産省のようです。

広告宣伝費を偽装した謎の資金還流

かなりややこしい会計不正で、かつ15年前から続いてきただけに、ここで不正の内容を詳細までは説明できそうにありません。ざっくり書くと、、、「ある事業会社に対する長期貸付金12億円がまったく回収されないことに対して監査法人から指摘され、第一商品が広告宣伝費の名目で支払った資金を還流させて貸付金の回収をしていた」というものです。

貸した金を回収できず、自社が広告宣伝費の名目で支払った資金がぐるっと回って返済金になってるわけです。なんと毎月2000万円、51か月にわたって。実質的には債権放棄ですよね。

この事件の凄いところは、不正会計に関与した人物の肩書き。取締役会長、代表取締役社長、経理担当役員などなど、それも直接的に関与というか指示、実行。ガバナンスだのコンプライアンスだの、一切超越した会社です。金を借りていた企業および関係者、広告宣伝費を偽装して受けていた企業など、怪しい人物が登場しますが、、、週刊誌ネタとかになるのかな。

GLADHAND 日本版司法取引適用 3例目

渋谷区のアパレル会社「GLADHAND」の元代表取締役らによる会社資金横領事件で、東京地検特捜部と司法取引で合意した同社社員について、特捜部が不起訴(起訴猶予)としたようです。司法取引の適用は3例目とみられるとのこと。

3月12日、元代表取締役と幹部社員は、売上金を業務上横領したとの容疑で東京地方検察庁に三たび起訴されています。この事件に関与していた経理担当の元社員が、特捜部との司法取引に合意し、捜査に協力していたということです。

立件対象額は約3300万円。元代表取締役らはセールで商品を販売価格から値引きしたように装い、実際の売上金との差額を現金で保管。不正経理は現在の社名になった平成21年から10年間にわたって行われ、着服した総額は2億円近くに上るという報道もあります。

三菱日立パワーシステムズ(適用第1号)

日本版司法取引は2018年6月から導入されました。その適用第一号となったのが、三菱日立パワーシステムズによる不正競争防止法違反(外国公務員への賄賂)でした。同社がタイで受注した火力発電所の建設事業に関連して、同社の元取締役ら3人が、現地の公務員に約3,900万円の賄賂を渡していたという事件です。

日産自動車・カルロス・ゴーン事件(適用第2号)

適用第2号となったのがカルロス・ゴーン事件。2018年11月19日、日産において開示されるゴーン自身の役員報酬額を少なくするため、長年にわたり、実際の報酬額よりも少なく見せかけた額を有価証券報告書に記載していたとして、東京地検特捜部により金融商品取引法違反容疑で代表取締役グレッグ・ケリーとともに逮捕されたという事件でした。

その後、レバノンへ逃亡しましたが、、、最近話題聞きませんね。生きてるんでしょうか。

パワハラ防止法 6月施行(大企業) 個別労働紛争解決制度

職場でのパワハラを防ぐために必要な措置を事業主に義務付ける、いわゆるパワハラ防止法が、まずは大企業を対象に6月施行されます。日本経済新聞が4/27の紙面で伝えていました。この記事の中で紹介されていた個別労働紛争解決制度について少し見てみましょう。

個別労働紛争解決制度

昨年8月には三菱電機の新入社員が教育主任により、今年に入ってからもヤマハの男性社員が役員によるパワハラで自殺に追い込まれました。最悪の結果となってしまったこの2社の事件については、当ブログでも取り上げました。まずはこのような時代錯誤のパワハラを起こしてしまう社員の一掃(社員教育)が望まれますね。

それでも、ハラスメントに基づくトラブルはなくなりません。そのため、パワハラを受けたと感じた社員が相談できる窓口が機能することが重要になってきます。内部通報制度ですね。この内部通報制度が適切に運営されていて、お世話になるのが個別労働紛争解決制度といったところでしょうか。

訴訟になった場合の事業者リスク

被害者は当然のごとく精神的な被害を訴えますが、加害者はそんなつもりではなかった、、、といった反応を示します。そうした場合に会社としてどういうスタンスを取るか。ココが重要です。世間一般的に見て・・・と判断したつもりでも、ついつい加害者側を庇う結果になるものです。会社が自らを守るための結果に見えて、被害者に納得感がありません。

完全に中立の立場で、被害者も納得する結論を出すというのは至難の業だと思いますね。そんなときに使うべきなのが、個別労働紛争解決制度です。当然会社側に不利な結果となることもあるでしょう。しかし、この制度での結果については公表されることはありません。訴訟にまでなってしまうと、負けた場合の会社のリスクが格段に大きくなりますからね。

18年度、個別労働紛争解決制度における総合労働相談件数は112万件だそうです。そのうち、民事上の個別労働紛争相談件数は32万件。相談内容として一番多いのが「いじめ・嫌がらせ」で、8万3千件で、約26%を占めているそうです。