ハイアス・アンド・カンパニー 上場廃止カウントダウン

ハイアス・アンド・カンパニーは10/9、第1四半期報告書を提出期限までに提出できない見込みとなり、同社株式が監理銘柄(確認中)に指定される見込みであると公表しました。サクサホールディングスが9/28付で同指定を受けており、当ブログでも取り上げました。あれと同じですね。

監理銘柄(確認中)

提出期限の延長が承認されて10/14が提出期限となっていましたが、提出できそうにないということで、東証が監理銘柄(確認中)に指定。提出期限の経過後、休業日を除き8日目の日(10/26)までに提出しなければなりません。

この日までに提出できない場合は、東証は同社株式の上場廃止を決定します。監理銘柄(確認中)に指定することで、同社株式が上場廃止となるおそれがあることを投資者に対して注意喚起しているわけです。ハイアス・アンド・カンパニーとしても残り2週間でなんとかしたいところでしょう。

監理銘柄(審査中)

一方で、ハイアス・アンド・カンパニーは東証から9/30、監理銘柄(審査中)にも指定されているんですね。第三者委員会の中間報告の内容を基に、上場時の不適切な会計処理や東証への虚偽の回答、市場変更時の不正に関する不報告などを東証が審査しているわけです。

東証によると、同社が上場時に提出した新規上場申請や、上場市場の変更申請時の宣誓書において宣誓した事項について、重大な違反を行ったおそれがあると判断しており、今後の審査の結果によっては上場廃止基準に該当することとなるためとしています。

四半期報告書を10/26までに提出することができたとしても、この東証が行っている審査において、「上場廃止基準に該当する」と判断した場合は、ハイアス・アンド・カンパニー株式は上場廃止になるということです。

株式会社ベクトル(6058) 不適切会計で社内調査委員会設置

東証一部上場の株式会社ベクトルは10/9、同社子会社における会計処理に関わる社内調査委員会設置に関するお知らせを公表しました。連結子会社である株式会社あしたのチームの売上計上のタイミングについて会計処理の前提となる事実の精査が必要となることが判明したとのこと。

あしたのチーム

子会社のあしたのチームは、人事評価制度に関するコンサルティングサービス及びクラウドシステムの販売を事業とする子会社です。その傘下には台湾、シンガポール、中国、香港と、4社がぶら下がってるようですね。

監査法人による2021年2月期第2四半期レビュー手続きの中で、あしたのチームにおいて、同社の特定の取引に関わる売上について期間帰属の適正性に疑義が識別され、過年度の類似事象の存否を含めた事実関係についての精査が必要となることが判明したということです。やはり、在外子会社で起きた事件なんでしょうかね。

ベクトル(6058)

ベクトルの事業内容です。PR業務代行・コンサルティング、ブランディング業務、IRコミュニケーション、キャスティング、リスクマネジメント業務、マーケティングリサーチ業務、イベントの企画/実施、SNSコミュニケーション、マーケティング・・・。

なんとも昭和生まれには理解しにくい会社です。基本的にはPR事業を中心にしているようですが、「企業と生活者の運命の出会いを創り出す、コミュニケーションのインフラを提供」する事業ならなんでも取り組むって感じですかね。

1993年に設立された会社ですが、10の事業部門それぞれに複数の子会社を置いていて、その中には東証一部上場の(株)PR TIMESなんかもあります。有価証券報告書で数えてみると、全部で41社ありました。このサイズの企業で40社の経営管理(特に経理など)は大変でしょうね。その弊害が出たということでしょうか。

Gunosy(グノシー) 特別調査委員会による調査結果を公表

法令に違反する不正な広告を作成、配信していたことに関し、特別調査委員会を設置し調査してきましたが、10/8、その調査結果を公表しています。子会社digwellが違法広告を作成し、グノシーがこれを配信していたというものです。

きっかけは報道

今年3/17、毎日新聞が違法な広告に関する記事を掲載したのがきっかけのようです。「スマートフォン向けニュースアプリ大手の「Gunosy(グノシー)」の子会社が、化粧品や育毛剤などについて、架空の「口コミ」や関係のない写真を使うなどした虚偽の広告を制作、配信していたことが明らかになった。」といった内容です。

ネットを使用する人ならすぐにピンとくるヤツですよね。シミが消えたとか、ふさふさ毛が生えてきた、簡単に痩せられるサプリ、、、っていう怪しい広告です。薬機法違反ですね。薬機法(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律)では、医薬部外品や化粧品等についても誇大広告を禁止しています。

手口 あるある

子会社のdigwellにおいて、売上を獲得するという目的で、あるいは、同業他社も同じような記事を作成しているからという理由で違法広告を作成していたということです。法令遵守の意識はほぼみられません。それを配信してきたグノシーにしてもそうですね。手口は次のようなものだそうです。

1 実際に商品を使用、体験していないにもかかわらず体験した結果のように創作した記事(体験風記事)
2 商品を使用した体験者のような口コミを創作した記事(創作口コミ記事)
3 フリー素材等から購入した写真画像を利用して商品を使用した体験者として記載した記事(別人使用記事)
4 商品を使用する体験者の使用前(before)と使用後(after)の写真画像を並べて掲載する記事(BA 並列記事)

なお、東京都薬務課は9/20、薬機法違反があったとしてグノシーに対して再発防止を求める行政指導を行っています。

理研ビタミン(4526) 特別調査委員会 やりなおし~

7/27、特別調査委員会の設置を公表した理研ビタミン株式会社。9/23、同委員会の調査報告書を受領し、開示しました。取引の実在性を確認できず、売上原価相当分である120億円ほどを特別損失に計上するという雑な結論を出していましたが、、、やっぱり次が出てきました。

青島福生食品

舞台はまたしても青島福生食品です。前回はエビ加工品の取引の実在性が問題になっていましたが、今回は鱈などを中心とした水産加工品だそうです。一部が通常とは異なる低価格で売上計上され、それに伴い約 26 億円の営業損失が計上されていたとのこと。

青島福生食品と同社との間で、在庫の仕入・製造時期についての認識に相違があることが判明し、過年度においてそれらの評価が適切に行われていなかった疑い、およびその結果と
して、過年度の連結貸借対照表上の棚卸資産が過大に計上されていた疑いが生じているとのこと。

少し前に取り上げた小倉クラッチの子会社と同じですね。期末の棚卸資産を過大に計上することで、売上原価を抑え、利益を大きく見せるという手口です。

脇の甘さ

前回の特別調査委員会が調査を終え、報告書をあげてからまだ2週間ほどです。決算を締めるためにやや強引に特別損失を計上して終わらせたツケが早速、、、って感じです。どうもこの会社、脇が甘いんですね。今回の開示文書にも次のようなくだりが。

「青島福生食品以外の海外子会社については買収によるものではなく、当社が設立から関与しております。また、当社の熟知した事業領域であり、当社から代表者をはじめとする管理者が派遣されていることから、日ごろのコミュニケーションが緊密であり、経理面や業務推進上の管理・統制が十分に図られております。したがって、今回の調査は青島福生食品のみを
対象といたします。」

ね、甘いでしょ。

サクサホールディングス 特別調査委員会の調査結果を公表

サクサホールディングスは10/7、同社グループにおける不適切な会計処理等に関して、特別調査委員会の調査結果を公表しました。調査報告書を受領し、連結業績への影響等も開示しているので、上場維持期限の12日までに四半期報告書等の提出が可能になりそうです。

調査報告書全385ページ

いやぁ、凄いことになってたんですね。調査報告書は別表等含まず385ページです。調査委員会を設置した当初の調査対象、サクサシステムアメージングの架空取引疑義から、どんどん他へ拡大し、グループ各社で不正が行われている実態が明るみに。

事案のタイトルだけ拾ってみると・・・

1 サクサホールディングスにおける不適切な決算調整
2 ソフトウェア開発における会計不正及び誤謬処理
3 サクサテクノ における不正な決算調整(仕掛品勘定の調整)
4 グループ間取引における架空の修理取引による売上計上等
5 架空の資産計上疑義事案について
6 サクサ及びサクサシステムアメージングにおける不正な売上計上(スルー取引)
7 サクサシステムアメージング及びサクサテクノにおける不正な売上の前倒し計上
8 サクサプレシジョンにおける不正な会計処理等
9 コアタックにおける不正な会計処理
10 X0 に関する不適切な会計処理(X0は非開示)
11 中国における贈答行為

特別調査委員会は、委員4名でスタートしましたが、上記のように別件疑義が多岐にわたって検出され、調査範囲が拡大したことから、最終的には補助者の人数を44名まで増やしたそうです。調査費用1億円近くになってそうですね。

上場維持

10月12日までに四半期報告書の提出ができなかった場合、同社株式は整理銘柄に指定された後、上場廃止となる見込みでした。が、、これで何とか上場は維持できるのかな。しかしながら、上場企業としてステークホルダーからの信頼を取り戻すことができるかどうか。。。役職員の努力は、ここからが始まりです。