グレイステクノロジー 架空売上や架空外注費で利益操作

グレイステクノロジーは1/14、「特別調査委員会による調査の継続、2022年3月期第2四半期報告書の提出遅延及び当社株式の監理銘柄(確認中)指定の見込みに関するお知らせ」を公表しました。昨年11月から不適切な会計処理を調査していた特別調査委員会でしたが、、、。

調査委員会の中間報告

同社は会計処理の適切性につき外部からの指摘を受け、事実経緯の確認のために社内調査を進めた結果、一部の取引について会計処理の適切性に疑念があることを認識しました。これを受け、利害関係を有しない外部の専門家で構成される特別調査委員会を設置したんでしたね。

で、もともとこの1月中旬に調査結果を得る予定だったんですが、残念ながらよりマズい不正が出てきてしまって、今回は中間報告にとどまってしまったという流れ。

調査の過程で、①架空売上を計上し、その架空取引に係る売掛金を当社役職員の自己資金を用いて仮装入金等していたこと、②売上の前倒計上をしていたこと、③利益操作目的で架空外注費を計上していたこと、④これらを実現する手段として偽装工作している状況が多数発見されたといいます。

最も致命的なのが、これらを主導したのが経営そのものであること。調査委員会からは、「元代表取締役及び元取締役が関与する重大な経営者不正が発見された」との報告がありました、と綴られています。

株価急落が示していた

11月に不適切な会計処理を公表した直後、二日間で株価が半分になってしまいました。不祥事発覚で株価は下げますが、ここまで強烈な下げは珍しい。前回取り上げた際も書きました。やはり上記のような最悪の不正が行われていたというわけです。EduLab(エデュラボ)級の衝撃です。

株式会社EduLab 東証がマザーズへ市場変更 上場契約違約金の徴求も

東京証券取引所は1/11、EduLabに対する、「改善報告書の徴求、上場市場の変更(市場第一部からマザーズへの変更)及び上場契約違約金の徴求について」を公表しました。1ヶ月後の2/12からマザーズ市場へ降格されることになったんですね。

おさらい

昨年8月以降、不適切な会計処理に関する特別調査委員会を設置して調査をしてきました。2019年9月期から2020年9月期までの間、虚偽と認められる開示を行い、それに伴う決算内容の訂正を実施することに。

さらに、2018年のマザーズ上場前から子会社の連結範囲の意図的な調整を行うなど、不正会計を繰り返していたことも判明。これらを受け、東証は情報開示体制を改善する必要性が高いと判断したということです。1月25日までに改善報告書の提出を求め、上場契約違約金4,800万円も徴求します。

東証は

東証は今回の公表の中で、「同社の適時開示を適切に行うための体制の不備に起因して、投資者の投資判断に深刻な影響を与える虚偽と認められる開示が行われたもの」とバッサリ切り捨てています。

しかし、降格してマザーズ市場ってのもいかがなもんですかね。上場のための基準をいくつか満たしていないからマザーズ市場に上場するその他の企業。それでも中には不正などせず着実に成長している企業もたくさんあります。

悪さして信用できない会社だからマザーズ市場へ、、、というのはその他のマザーズ上場企業に失礼では?マザーズってお行儀の悪い企業の上場市場みたいじゃないですか。特設注意市場銘柄への指定で良かったのでは?

ドーン 大発会、失注でストップ安

1/4の東京株式市場の大発会。縁起良くないんですが、株式会社ドーン(2303)が派手にストップ安。1629円でなんと500円安となってしまいました。この急落に関して、会社側からはもとより、株探等の情報提供会社においても売り材料が明らかにされていませんでした。

株式会社ドーン

地理情報システム(GIS)を構築するための基本ソフトウェアの開発・販売などが中核。GISを構築する企業へのライセンス販売、GISアプリケーションの受託開発、クラウドによる地図情報などの配信を手掛ける企業。ジャスダック上場企業です。

2010年から提供を開始した「緊急通報システム(Web119)」の自治体等への導入が買い材料となっていました。防災分野で現場の状況をライブで伝えるシステムで、消防署向け等で実績を積み上げています。

受注できず

そのドーンが「失注で大幅下落」というつぶやきをtwitterで発見。一緒にデジタル官報のリンクもありました。1/4公表の官報、そこには、「住宅地図データセットⅠ 1式」と「110番映像通報システム 1式」という、警察庁が発注する事業の落札者名が。かなり高額な事業です。

ただし、これらを落札したのはいずれも他の企業でした。そもそも最も得意な事業で落札を確信していたということでしょうかね。これを他社に持っていかれたということで一気に売られたということのようです。

この失注の話題はともかく、リアルタイムで官報を読み、同社にとっての悪材料を発見。それをtwitterでつぶやく人。正直これに驚きました。世の中にはすごい人がいるものです。つぶやかれていたのはkuniがフォローしている方ですが、ここでは名前を伏せておきます。

株式会社アウトソーシング 不適切会計さらに拡大

連結子会社における不適切な会計処理の疑いがあることを公表し、調査委員会を設置し、調査に取り組んでいたアウトソーシング。12/28、「調査委員会調査報告書の受領に関するお知らせ」を公表しました。

おさらい

同社連結子会社のアウトソーシングテクノロジーの上場準備の過程において、不適切な会計処理が行われていた疑いがあることが判明したのが始まりでした。子会社である、株式会社アネブルにおける仕掛品等の過大計上等の疑いがあり、アウトソーシング社の第3四半期決算の連結財務諸表に、数億円の影響を及ぼす可能性があるとしていましたね。

さらに拡大

当初グループ4社を調査していたようでしたが、調査委員会から28日受領した報告書では、不適切会計をしていたのが17社に広がったようです。売り上げの架空計上や早期計上、仕掛品の過大計上、費用の繰り延べなどが発覚したようです。

2016年~21年の間に売上高が累計で9億5100万円減少、営業利益が2億7700万円減少。逆に21年に関しては売上高が1億円強、営業利益が4億円弱増える見通しだそうです。

要するに売上やら利益やら、とにかく足元の決算を良く見せるための操作をしているわけですね。これってまさに経営が業績向上に向けた圧力をかけ続けた結果起きてしまう事象。現場が追い詰められ、不正に走らざるをえなくなるという、他社でもよく見る光景です。

28日の株式市場では午前中の提出期限再延長の発表を受け、一時、ストップ安水準まで下落、終値は269円(16%)安の1366円となっていました。四半期報告書の提出期限は1/14です。

バルミューダ 社外取締役が辞任

バルミューダ株式会社は12/24、「社外取締役辞任に関するお知らせ」を公表しました。辞任する社外取締役は田中仁氏(ジンズホールディングス最高経営責任者=CEO)。バルミューダは、「本人より辞任の申し出があり、受理した」としています。

バルミューダ株式でインサイダー取引

以前当ブログでも取り上げましたが、今年5月に社外取締役が、同社が定める売買承認期間以外のタイミングで同社株を買い付けたという事件でした。2021年12月期の連結業績予想の上方修正が発表される直前に同社株を買い付けたというやつでしたね。

過去に受け取っていた役員報酬の返上や、その後受け取る報酬の減額などが発表されていましたが、正直「まだやるんだ」って感じでした。当案件の公表が11/18でしたから、辞任まで約1ヶ月です。

臨時株主総会で新社外取締役

で、調べてみたら、同社は12/17に臨時株主総会を開催していました。議案は取締役1名の選任の件。はぁ、そういうこと。代わりの社外取締役決めてから辞任、という流れだったんですね。無事に選任されています。新しい社外取締役は株式会社ミクリードの代表取締役社長だそうです。

この会社、昨年3月に東証マザーズ市場に上場したばかりの会社ですね。で、面白いのはこの新社外取締役の略歴。1988年に日興証券に入社してらっしゃいます。おそらく新卒での入社でしょう。

辞任する社外取締役がインサイダー取引やらかしたんで、次は証券経験者を選んだってことでしょうか?いやぁ、わずか4年で転職されてるし、当時のインサイダー規制なんてザルみたいなもんでしたから、そこんとこはあまり期待しない方がいいかもですね。