トヨタ自動車 突然の社長交代

トヨタ自動車は2/6、26年3月期第3四半期の決算を公表しました。26年3月期通期は減益ながら、減益率は縮小し、見通しを上方修正するという内容。この決算発表にあわせ、近健太執行役員(現CFO)が2026年4月1日付で社長に就任する人事を発表しています。

社長交代はかなり唐突感がありましたね。新社長はいかにも人柄の良さを感じさせる財務畑を歩んできた方のようです。会見でも研究開発や販売についてはタッチしないみたいなことをおっしゃってました。

現社長が日本自動車工業会(自工会)の会長に就任したことなどを交代の理由としていましたが、わずか3年で退任とは、実際のところどうなんでしょうね。この社長交代で、実質的な研究開発など、経営判断の権限を会長が取り戻したって感じにも見えます。なにやらニデックでも見たことある光景のような。

ニデックでは永森氏が会長に退いて以降、会長の意に添わなかった新社長を次々に交代させ、永森帝国として私物化していきましたよね。その結果あちこちでガバナンスの問題が発生しています。強大な実権を持つ会長に振り回されたニデックのようにならなければいいのですが。

KDDI 連結子会社(ビッグローブ、ジー・プラン)で2460億円の架空取引

KDDIは2/6、傘下企業の広告代理事業で不適切な取引の疑いがあった問題で、2026年3月期までに、連結営業利益のうち330億円が架空循環取引により外部流出した(取引金額は2460億円)と発表しました。同日予定していた決算発表は、調査を終える26年3月末まで延期となっています。

ネット広告の代理事業を手掛け、それぞれ通常の業務では、代理店をつなぐ広告枠の仲介ビジネスで収益を得ているビッグローブ、ジー・プラン。ここまでの調査で判明したのは、「A広告代理店→ジー・プラン→ビッグローブ→B広告代理店」の経路で行われる架空循環取引。

取引が上記の通り循環したように見せかけて、実際には実体がなく、A社・B社のところで金だけが抜かれています。なんとこの手口で流出したのが現時点で330億円。まだ調査委員会が調査を継続しており、被害額はあくまで現時点での認識。こうした不正が行われた期間についてもまだ開示されていません。

当ブログでは、数年前にネットワンシステムズで起きた架空取循環引を取り上げました。かなり複雑な商流をでっち上げてましたが、KDDIのケースはかなりシンプル。いや、まだこれからいろいろ出てくるのかもしれないけど。

アイサンテクノロジー株式会社 誤報道に対する抗議

アイサンテクノロジーは2/5、「アイサンテクノロジー株式会社:堺市における自動運転バス実証実験中の事故に関するインターネット上の誤報道につきまして」を公表しました。2月3日に大阪府堺市で発生した自動運転バスの実証実験中における事故に関して、様々なメディアにて誤報道がされているとのこと。

この実証実験について、同社グループは一切関与をしていませんが、一部の記事において、実証実験に同社保有の自動運転バスが利用され、事故を起こしたような誤解を招く報道がされていたといいます。

記事の中央に掲載された写真をクリックすると、同社保有の自動運転バスの写真、および同社の名前が冒頭に表示される記事にページが移行するそう。しかし、この実証実験に同社グループは一切関与しておらず、車両の提供もしていないとのこと。読売新聞オンライン側の誤報道のようです。

昨今、生成AIによるフェイクニュース等が話題になりますが、オールドメディアでもこれまでも起きていたし、これからも起き続けます(誤誘導する意図があったかどうかはともかく)。情報の正確さを確かめよう、というのは同じですね。今回のケースは上場企業が抗議、削除依頼するという形で表面化しましたが、これは氷山の一角でしかないのです。

プルデンシャル生命 新規販売を90日間自粛?

プルデンシャル生命保険は2/4、新規契約の販売活動を2/9から90日間自粛すると発表しました。自粛期間中には、営業社員の活動管理の強化やコンプライアンスの浸透のための研修に取り組むとしているそうです。

なんとなく聞いてると、行政処分でもあったかのような記事ですが、あくまで「自粛」ですからね。金融庁は1/28までに同社に対し、保険業法に基づく立ち入り検査に入ったと言われています。検査期間は一定ではありませんが、通常2~3か月は継続すると思われます。

90日間の自粛ですから、要するに検査期間中は自粛ってこと。同社として襟を正したかのような印象を受けますが、そうではありません。これだけの不正が表面化したわけで、そもそも新規の商売なんかできやしません。おまけに本社では、会議室に入れ代わり立ち代わり幹部社員が呼び出され、金融庁職員からヒアリングを受けます。本社も仕事にならないわけです。

襟を正したふうにしても、リーニエンシー的な処置なんかないからね。一方で、そろそろ「実は私も・・・」みたいな被害者も出てくるだろうし、覚悟しておかないとね。

「モームリ」の不正を当ブログで取り上げなかったわけ

「モームリ」を運営するアルバトロスの社長と、役員の妻が2月3日、弁護士法違反の疑いで警視庁に逮捕されました。直近の報道では、「紹介料をもらうことについては弁護士が問題ないと言っていたから」などと供述しているとか。いや、知っててやってたと思うけどね。

この事件で感じたのは、これって誰が被害者なの?ってことです。辞めたいといっても辞めさせてくれない会社経営者、何とか誰かの力を借りて会社を辞めたかった依頼者、そして交渉にあたった弁護士。ザックリ見て、3者ともに被害を受けていません(細かいことを言えばキリがないのですが)。

そう、要するに弁護士法に違反する行為があったってことなんですね。弁護士を紹介して紹介料をもらう行為や、「モームリ」自身が依頼者から報酬をもらって、法律の問題を直接処理することなどです。けど決定的な被害者がいないわけです。そのため、当ブログでは詳細を取り上げませんでした。

とはいえ法律違反は法律違反。「モームリ」を業務停止させて、悪徳弁護士の資格を取り消して、さっさと終わらせてください(法令解釈等の議論は専門家さんの方で)。こんなことに捜査機関やメディアなど、様々な資源を投入して大騒ぎするくらいなら、とてつもない被害者を出してるプルデンシャル生命を徹底的に追及し、会社整理に追い込みましょうや。