フラット35 不正利用

またまた不動産絡みの不正ですね。この業界は闇が深いです。フラット35というのは、住宅金融支援機構が提供する長期固定金利の住宅ローンのこと。自ら居住するためにだけ融資が受けられるんですが、これを偽り不動産投資目的で利用している奴らがいるというお話です。

アルヒ

住宅ローン融資を手がけるアルヒは、フラット35をめぐる審査を厳格化したと発表しました。2019年春から、新規に案件を仲介する不動産会社に対しては、業者と直接面談して顧客を管理する体制などを確認するようにしたほか、年初からフラット35を手掛ける住宅金融支援機構と組んで融資の調査に乗り出したそうです。

このアルヒという会社、フラット35の取り扱い実績では実行件数において8年連続シェアNo.1を続けているそうです。が、コロコロと社名も変更していて、なんだかよくわからない会社ですね。2017年12月に東証一部に上場しています。

住信SBIネット銀行

実はこのフラット35の不正利用、今年1月にも次のような報道がありました。「インターネット専業の住信SBIネット銀行は、借り入れ希望者の居住用の住宅ローンとして実行した融資が、実際には投資用不動産の購入に使われていた疑いがあったことを明らかにした。一般的に住宅ローンの方が投資用不動産向け融資(アパート融資)より金利が低い。審査書類が改ざんされていた可能性もあるとして、同行は調査を進めている」。この報道を受けてアルヒは審査を厳格化し、機構とも協力して調査に乗り出したんですかね。

またしても投資用不動産

アパート等の投資用不動産融資をめぐっては、銀行からより多くの融資を引き出すために、不動産業者が借り入れ希望者の年収や資産内容を水増しするといった不正が相次いで発覚してきました。

昨年末には、東証1部上場でアパートの施工・管理を手がけるTATERUが、書類の改ざんなどの不正が350件見つかったと発表しましたし、スルガ銀行では、行員による不正の意図的な見逃しや積極的な関与が明らかになっているところです。

金融庁も昨年から、すべての銀行を対象にアパート融資の実態調査を進めていますし、国土交通相も住宅金融支援機構に再発防止を指示したということです。どうやらまた新たな不正が出てきそうな気配ですね。

ある日(アルヒ)、レオパレス21で、建てる(TATERU)。みたいなセットになるんでしょうか。

新生銀行ですか スルガ銀行救済

5/13 夕方、日本経済新聞電子版が「スルガ銀、新生銀と資本・業務提携へ 不適切融資1兆円規模」というニュースを伝えています。【イブニングスクープ】とかいう見出しもあって、日経のスクープなのかと思ってググってみたら、あちこちで報道されてました。なんだ、それ。今朝の日経ではどんなふうに出るんでしょうね。

見付けたニュースの中ではダイヤモンドオンラインが一番詳しかったような気がします。「スルガ銀の支援先選定、ノジマとSBIの一騎打ちに金融庁が「待った」で混迷」というタイトルです。読んだ通りなんですが、ノジマとSBIが最有力で進んできたものの、最終段階になって、金融システムの安定を気にした金融庁が銀行による支援にこだわりを見せ始めたということだそうです。

りそなはないよね

当初、りそなホールディングスと優先的に交渉を進めていたようですが、りそな側が資本提携まで踏み込まず、あくまで業務提携にこだわったようです。っていうか、りそな自身のレオパレス問題。施工不良地獄に陥っている賃貸アパート大手、レオパレス21向けの融資の多さを考えると、もう一つ問題児を抱え込むなんてのはないでしょう。という感じです。

ノジマはありかも

金融庁のこだわりは分からないでもないんですが、まったく別業界のノジマは面白いかもと思いました。ダイヤモンドの記事では「ノジマは17年に富士通から買収、個人向けインターネット接続事業を手掛けるニフティのほか、携帯電話販売の大手代理店ITXなどを傘下に抱えている。こうした企業群とスルガ銀行を有機的につなげることで、先進的なフィンテック事業を手掛ける銀行に生まれ変わらせるという戦略を提案しているもようだ。」とあります。

銀行以外の業種からどんどん参入してくる時代なんですから、銀行以外の会社がスルガを再建してみるのも良いですよね。別に今までと同じ銀行に再生したってしょうがないんですから。そんな銀行もう生き残れませんし。まったく新しい銀行として生まれ変わらせるんだったら、ノジマ、面白そうです。

5/15 スルガ銀行の決算発表だそうで

日経の記事にはさりげなく「スルガ銀、新生銀は15日にも提携を発表する。」というふうに書いています。ダイヤモンドの記事によると、スルガ銀行の決算発表が5/15ということらしく、このタイミングで公表するだろうということのようですね。ちなみにダイヤモンドは新生銀行に決まりとは言ってなくて、「スルガ銀行は5月15日に決算発表を控えている。それまでに支援先を決定し、新たな再建への道を描くことができるのか。時間は残されていない。」というコメントで記事を終わらせています。

JAL 三重苦?

① JAL機長、アルコール検知で乗務交代 4月29日の便
② JALで一時システム障害 32便欠航、92便遅れ
③ JAL機トラブルで関空へ引き返し 着陸時に煙上がり滑走路が一時閉鎖

いやぁ、やってくれますねぇ、JAL。この3つ全部、昨日5/8に報道されたニュースです。①だけは4/29の事件らしいですが、②③はいずれも発生日も5/8です。3件の不名誉な事件が同じ日に報道されてしまって、、、こんなのって過去に聞いたことないかもです。

原因は全て別だけど

一見して分かるように、直接的な原因はまったく別物と思われます。従業員個人の規律の問題、システム開発もしくはメンテナンス時の考慮不足、そして機体整備の不備。それぞれ違う所管部署ですし、違う原因だとは思われますが、根っこのところは意外に同じだったりするんですかね。いわゆる真因分析ってやつ、JALはこのあと大変でしょうね。

きっと、取り巻きはこれらの事故の発生に関する真因は実は同じもので、企業風土、カルチャーに根差しているものでした。みたいな結論を期待しているでしょう。最近の流行りってやつです。「決められたルールさえ守っていれば良い」という企業文化が蔓延ってしまっていた。そのルールの目的や本来の意義を十分理解して、従業員一人一人が行動する企業文化を再構築していきたい。」そんな真因と改善策になるんですかね。

恐ろしいほどの偶然が重ならないと、この三重苦は起きなかったでしょう。そういう恐ろしいことを引き寄せてしまうこの会社、世間の反応はどうでしょうか。なにせ人の命を預かっている航空会社ですからね。かなりのJAL離れが起きそうな気がします。

酔っ払い機長に関しては、、、

①の機長がアルコール検知されて乗務交代したというニュースは、ちょっと気の毒なところがあります。社内ルールは守っていた(今のところの情報では)んだけど、搭乗時にアルコールが抜けきってなかったみたいな状況のようで、一緒に飲んでいた副操縦士はセーフみたいです。機長の体質の問題であり、それを社内ルール通りにチェックして見付け、交代させてるし、フライトに遅れも出していないんだから、、、何が悪いんだ。っていう言い分はあると思います。

「JALの二重苦」ということにしておきますか。

京王観光 JRに対するキセル 調査報告書(その2)

大阪支店や大阪西支店は、合併した桜菊観光株式会社の社員で構成されていて、交流人事を行って来なかったため、独自の組織文化が維持・継承されて、強い利益意識と合わせて、不正行為やその他の問題行為を生み出す温床となっていたという原因分析。

合併後の人事交流

企業同士の合併において、合併交渉から合併後の施策にまで、最も重要なのが両社のカルチャーの違いをどのように融和していくかという点です。多くの場合、どちらかのカルチャーに寄せていくことになると思いますが。そのため、合併後速やかに人事交流を行い、お互いの社員が打ち解けていくよう促していくものです。普通はこの作業、合併後の3年間くらいで何とかなるものなんですが、京王観光はこれを50年間ほったらかしていたということですね。ちょっと普通は考えられません。

処罰と再発防止策

代表取締役社長の「月額報酬の 30% 3 ヶ月 減俸」のほか、5人の取締役について報酬減俸とし、監査役も自主返上するとしています。また、本件不正行為に関与した社員については、着服の事実も勘案し、弊社の就業規則に基づき、解雇を含む厳正な処分をすると言ってますので、多くの旧桜菊観光社員が解雇されると思われます。

再発防止策においては、この不正行為の一因となった大阪地区の特殊な風土を改革するため、大阪支店・大阪西支店の支店長を更迭し、大阪西支店を大阪支店に統合、東京から新たな支店長を赴任させた。としていますし、今後の対応としても、この不正行為を行っていた大阪支店は閉鎖とし、既存のお客様への対応要員を東京本社直轄の駐在事務所として残すほかは、首都圏を中心とした他支店及び本社へ異動させるとしています。

解雇を免れた社員も首都圏に異動させられ、不正を働いた社員の同僚として扱われ、、、これでほぼ旧桜菊観光の社員は解雇され、または退職に追い込まれておしまいということになるんでしょう。合併後に不正の温床になりかねないカルチャーを一掃できなかったために、不正が発生したのちに社員を一掃するという結果になってしまいました。

京王電鉄社長も減俸

京王観光の不正行為を受けて、京王電鉄の役員に関する処分も公表されました。代表取締役社長の紅村氏が月額報酬の 30% 3 ヶ月を自主返上するとのこと。同氏は京王電鉄の社長に就任する前、当の京王観光の社長を務めていた人物です。

50年間にわたり大阪支店、大阪西支店を別会社扱いし、閉鎖的なカルチャーを改善できなかった張本人。当然の処分でしょうね。しかし、500人の会社をコントロールできなかった人に、2500人の会社任せてて良いんでしょうか。株主総会で一悶着ありそうですね。

京王観光 JRに対するキセル 調査報告書

連休入り直前の4/25、京王観光の例のキセル事件に関する第二次調査報告書が公表されていました。が、しかし、この件は日本経済新聞は報道していません。「京王観光に1.8億円請求 不正乗車でJR6社」という記事は確かにあったんですが、これはJR各社の側からの公表内容でしかありません。日経さん、これはちょっと不可解な対応ですね。

キセルの調査結果

4/25に京王観光のホームページでひっそりと公表された調査結果。事件の概要は以下の通りです。
(以下引用)
新幹線を利用する大型団体旅行案件の一部について、JRから貸与された同社内のJR券発券システム(マルス端末)にて、乗車している人数より少ない団体乗車券を発券し、実際の乗車人数と発券した団体乗車券との差分については、別途指定席料金込みの回数券を発券することにより旅行を催行し、検札印がない回数券が生じた場合には、旅行終了後、不正に回数券を払戻しすることにより、払い戻し額を利益として計 上していたほか、一部を個人で着服していたものです(引用ここまで)。

大阪支店、大阪西支店、福岡支店の計3支店で、当時の支店長を含む、当該3支店在籍の合計12名が関与しており、そのうち、お金の一部を私的用途に着服していた者が4名いたということです。ちなみに、この会社、全13支店で、従業員500人弱という規模です。

保存されていた最も古いデータである2007年4月以降で算定した不正は、約110件。金額にして約6000万円と公表されています。この結果を受けて、JR各社がその3倍の1億8100万円を請求するということになったわけです。京王観光は5/31までに支払うとしています。

不正を行ったのは自社の社員ではない?

この調査報告の内容で驚いたのは、このような不正を働いたのは京王観光の社員ではないとでも言っているかのような説明がされている点です。再度引用します。

1969年に関西に地盤のある桜菊観光株式会社と合併いたしました。大阪支店は、桜菊観光株式会社の流れをくむ支店です。当該支店の社員は、実態として首都圏や他地域への転勤はほとんどありませんでした。

また、東京やその他の支店からの社員の赴任もほとんどなく、現地出身の社員が内部昇格していく人事を行っていたため、独自の組織文化が維持・継承されてまいりました。前述の強い利益意識と合わせて、本件不正行為やその他の問題行為を生み出す温床となっていたものと考えております。

大阪地区の支店は改編を繰り返して現在の大阪支店へ集約されてきた経緯があるため、この組織文化は大阪地区旧2支店に共通したものとなっておりました。なお、福岡支店につきましては、2015年4月に開設した際に、大阪支店から異動した1名(本件不正行為者)が大阪支店での担当案件を引き続き福岡支店で担当し、本件不正行為を継続していたものです。(引用ここまで)

なんなんでしょうね、これ。合併会社を切っておしまいみたいな。。。長くなりましたので、本日のところはここまで。続きは次回に。