UMCエレクトロニクス(6615) 不適切な会計処理が発覚

同社宮崎工場において、棚卸資産に関する不適切な会計処理が行われていた可能性が判明。事実関係の解明のため、コンプライアンス委員会の下で、外部の有識者を構成員に含めて調査を開始することを決定し、そのことを4/23付けで開示しています。

ユー・エム・シー・エレクトロニクス株式会社

UMCエレクトロニクス(正式にはユー・エム・シー・エレクトロニクス株式会社)はEMS(電子機器受託製造サービス)市場において売上高で世界15位、売上高成長率で1位の、「日本発の物づくり」企業だそうです。なかでも、自動車関連メーカー向けが得意なようです。

銘柄コードは6615。東証一部に上場する会社です。今年4月8日、宮崎工場の従業員から、実態の伴わない棚卸資産を計上する等、棚卸資産に関する不適切な会計処理の申告(内部通報)があり、それをきっかけとして初期調査を開始していました。

今回、より客観的かつ網羅的な検証を実施するために、コンプライアンス委員会による宮崎工場及び商流に関連する佐賀工場の調査を実施する必要があると判断し、調査に外部専門家を含めることとした。というのが今回の開示ですね。

この会社もまたか、、、って会社

調べてみると、なんとこの会社、昨年12月、東京証券取引所から上場契約違約金4,800万円の支払いを求められています。そのうえで、特設注意市場銘柄に指定。同社が有価証券報告書等に虚偽記載を行ったというのがその理由。

2名の取締役副社長の関与の下、多数の海外拠点において長期間にわたり不正会計を行っていたということです。さらに、同社は新規上場承認を得るにあたり、開示書類に虚偽の記載をしていたとのこと。上場時から虚偽ですよ。で、まぁ、言ってみれば上場廃止の執行猶予期間中に同じ手口の新たな不正が出てきました、、、というお話です。ダメですねここ。

仕事はルールとコミュニケーションのバランスが重要

コロナの影響でリモートワークというか在宅勤務が大流行りです。仕事の効率は上がったが、かなりストレスをためている人も多いようですね。特に独身の人はその傾向が顕著なように思います。小さなお子さんのいる家庭では、子供の相手と仕事の両立、なんて課題もありそうです。

ルールとコミュニケーションの関係

仕事や組織の運営はルールとコミュニケーションでできていると思っています。やたらルールをたくさん、かつ細かく作っていく組織では、やがてコミュニケーションが減少していきます。同僚や上席とのコミュニケーションが不要になるくらい、マニュアル等ですべてが定められているからですね。

このコミュニケーションの減少はいずれ組織間、階層間の乖離を生み始め、いわゆる報連相の欠如によるミスを引き起こします。kuniが見てきたコンプライアンス上問題のある組織の典型的なパターンです。組織における縦の連携や横の連携、これらを支えているのは実はルールに定められていないコミュニケーション力なんですね。

リモートワークのリスク

冒頭に書いた在宅勤務。独身者が効率は上がるがストレスがたまるというお話も、似たようなところがあるかもしれません。会社では、なんてことない雑談なんかで頭がリセットされ、息抜きができていたわけです。息抜き的な会話がない職場(自宅)は辛いと思います。

コミュニケーションは息抜きだけでもありません。ルールには書いてないけど、「これは一言あの人には伝えておかないと」だとか、「こういったことが起きていることは念のため上司の耳に入れておこう」、、、といった情報共有が不足していくとミスや事故の原因になります。

在宅勤務やリモートワークにはそういうリスク(コミュニケーションロス)が付きまといます。こうしたリスクはかなり後になってミスや事故として表面化しますので、まだそういうリスクは十分認識されていないように思います。皆さんも今のうちからコミュニケーションを意識しながら、在宅勤務、頑張ってくださいね。

積水ハウス 現経営陣の圧勝 株主総会

五反田の一等地をめぐる地面師事件で55億円の損失。その後のクーデターで退陣に追い込まれた和田元会長が、4/23に開かれた株主総会で現経営陣との戦いに挑みましたが、、、結果は現経営陣の圧勝ということです。取締役の選任についても会社側提案が賛成多数で可決となりました。

タイミング悪すぎ

「和田前会長による現経営陣の刷新という株主提案は否決され、「内紛の再燃」と注目を集めた株主総会は大きな波乱なく終わった。」と翌日の日本経済新聞が伝えています。これがまた、めちゃくちゃ小さな記事。この日の日経で読み落とした人は相当数にのぼると思います。

投資情報面(15面)ですから、例によって新型コロナウィルスの影響で今期〇〇%の減益、、、みたいな決算関連記事ばかり。コロナの影響でこのニュース、見事に隅っこに追いやられました。もちろん、前会長側が勝っていたらこんな取扱いじゃなかったでしょうけどね。

コロナの逆風

記事の大きさだけではありません。前会長が株主提案をする旨表明したのが、2月14日でした。東京都内居住者の新型コロナ感染が初めて確認された2月13日にほぼ重なります。そして株主総会が4月23日です。

つまり、株主総会に向けて、世論や他の株主に対し、地面師事件の責任追及や同社のガバナンスの問題を訴え、賛同を得ようとした期間と、新型コロナウィルスの感染拡大の期間が見事にカブってしまったわけです。メディアでも取り上げられることがかなり減ってしまいました。

さらに、新型コロナウィルスとの戦争の真っ最中に、一事業会社のお家の事情(内紛再燃)に振り回されているような姿を晒したくない(見られたくない)という思考も、機関投資家の中にはあったんじゃないでしょうかね。まぁ、とにかく現経営陣にとっては、新型コロナさまさまです。

大和ハウス 外部調査委員会の報告書を公表

大和ハウスは4/16に外部調査委員会より調査報告書を受領したそうです。4/17に公表しました。施工管理技士の技術検定試験における実務経験の不備に関する件ですね。約3ヶ月に及ぶ調査でしたが、出てきた結果は何とも、、、。

結果の概要

委員会設置時点で349人としていた、実務経験証明書を偽装して合格した者は、少し増えて357人。既に退職した者で確認できたのが14人。併せて371人となったもようです。これらの不正合格者を主任技術者や監理技術者として配置した物件は16件あり、建設業法26条違反となる可能性があるとしています。同様に専任技術者として配置した営業所は4ヵ所。

発生の原因

これらの不正の発生原因としては、3点があげられています。まず第一に、経営が主導する資格取得に関する強力な推進。2つ目に、所管する技術本部における受験資格チェック体制の不備。3つ目に、受験者と承認者(管理職)の不注意だそうです。

受験者も資格試験の実務経験に関するルールを良く知らず、それを承認する上席者も知識、認識がなかった。推進する技術本部も体制が整備されてなく、チェックを怠っている。そんななか、経営が資格取得を推進したものだから、これだけ不正が発生したってことですね。

調査委員会の限界

今回の報告書、いかにも会社が筋書きを作って、調査委員会に認めさせるといったスタイルで進行しているように見えます。これだけの数の不正が起きてるわけですから、受験者、承認者、技術本部がダメダメでした。だけじゃないでしょう。

同じ不正が発覚している水道機工では、「経験がない方でもやり方次第」などと書かれた社内の試験マニュアルの存在が発覚しています。この切り口が見当たらないんですね。大和ハウスの外部調査委員会の報告書には。

Nuts(7612) 期末現金残高 8億円が消えた

何とも不思議なことを起こす会社ですね。2020年3月期末の決算において、帳簿上8億900万円あるはずの現金が、実際には50万円しかない、と監査法人から指摘されたようです。で、、、また外部調査委員会に調査を追加してお願いするんだとか。

外部調査委員会

もともとこの外部調査委員会は、証券取引等監視委員会が同社の公表した文書が金商法第158条に定める「偽計」にあたるとして、強制捜査を受けたことから設置されたものです。あれからちょうど一カ月が経過しましたが、今度は現金がなくなった件も調査委員会の調査事項に加えるんだそうです。

ただよく読んでみると、同社が調査委員会に対して、「調査事項に加えるように折衝中です」、と書かれてます。普通こういう目的で開示するんだったら、調査委員会が承諾してからでしょうに。まだ折衝中なのに、今後の見通しやらなんやらきれいごとは並べてあります。何だか上場会社ごっこやってるみたいな会社ですね。

消えた現金

第三四半期(10月~12月)の四半期報告。BSを覗いてみると、ありますね。現金815,415,000円となっています。同社が主要事業にしようとしている「医療施設の入会申込金」でしょうか。11月の開示によると、入会数3件で売上2,100万円とありますので、一口700万円。

1月までで78口、新規入会があったそうですから、5億4,600万円までは計算できますが、残りは不明。っていうか、こんなもの計算したってしょうがないってもんですね。架空の売上なんだか、入会金持ってドロンしたか。まともに取り合わない方が良さそうです。

たかだか十数名の社員で運営している会社。時間を稼いでいるかのような外部調査委員会の設置。経営者はまだ日本に居ますかね。