スカパーJSATホールディングス 子会社のエンルートで公的資金の不適切な受給

スカパーJSATは11/13、連結子会社が農林水産省等から処分を受けたことを公表しました。連結子会社のエンルートが、コンソーシアムの一員として参加していた農林水産省等からの委託事業において、委託費の一部を不適切に受給していたということです。

委託事業

参加していた委託事業というのは、ドローンやセンシング技術を活用した「栽培管理効率化」や「病害虫防除管理効率化」といった技術を開発する案件。もう一つは「革新的技術開発・緊急展開事業」というもので、よく分かりませんが、AIを活用した農業創造にかかる案件。

この二つの委託研究事業に関して、本来計上するべきではない人件費を計上していたり、その他の費用(機械・備品費、消耗品費、)についても本来計上するべきではない費用が計上されていたというもの。ドローン機体の販売における過大請求なんてのもありました。

農林水産省等による処分の概要

農水省は委託研究費の返還命令、委託研究事業等の指名停止措置(9か月間)などの処分を行ったようです。エンルートの説明では、農水省に約700万円、農業・食品産業技術総合研究機構に約2400万円を返還するということです。

ちなみにこのエンルート、今年3月にも新エネルギー・産業技術総合開発機構からの助成事業案件・委託業務案件に関して、助成金・委託費の不適切な受給をお詫びしていました。この事案を受けて調査した結果、今回の事案が発覚したという訳です。

高齢化により従事者が減少しているという日本の農業の課題。その課題を解決していくためのドローンを活用した農業分野の新技術開発。事業としても今後魅力ある分野なのにねぇ。もったいない話です。しかし、スカパーって、こんな子会社持ってるんですね。

クレアホールディングス(1757) 臨時株主総会開催中止

クレアHDは11/19、臨時株主総会開催を中止することを公表しました。直前まで株主のセノーテキャピタルとその開催を巡って争っており、何がなんでも開催しようとしていたクレア側が、中止を言い出しました。セノーテキャピタルが他の株主に対して粗品を渡していることを問題視したようです。

直前の中止

臨時株主総会は11/20、午前10時開催予定でした。会場は信濃町の明治記念館です。「富士の間」という部屋ですから、一番デカい部屋ですね。そんな立派な部屋まで準備しておいて、前日に中止とは。それも22:45の公表ですからね。

株主がTDnetやクレアHDのホームページとか、四六時中チェックしてるわけではないんですから。これきっと、当日の会場まで足を運んで中止を知った株主もいたんでしょうね。ちょっとこれはまずいでしょ。

連結子会社の異動

11/19、同じ日の15:00には、また別の開示がされています。「連結子会社の異動(株式譲渡)及び特別利益の計上に関するお知らせ」というもの。100%子会社のアルトルイズム株式会社をMBOに応じる形で売却したということですね。譲渡価額は147百万円ですと。

何がなんだか訳がわからなくなってきました。セノーテキャピタルと揉めてる状況(かなり演出ぽく見えてきました)で株価を煽り、その一方では子会社売却で資産の現金化も進む。この特別利益はどこへ?株主の方は、ここ見ておく必要がありそうです。

この子会社の譲渡についても取締役会で決議しています。で、開示は15:00です。これより前に取締役会は開催されているわけですが、臨時株主総会の中止の開示は22:45。やっぱり悪質ですね。

【号外】 日比谷総合設備(1982) やっと続報が

日比谷総合設備に、下請け業者へ支払う工事代金を水増し請求し、約1120万円をだまし取ったとして、警視庁は11/18、同社の元社員貫井篤紀容疑者と同社から下請け工事を請け負った都内の内装工事会社の元社員小森幸男容疑者を詐欺容疑で逮捕しました。

5億8000万円

架空発注により同社に5億8000万円を支払わせていたという事件。当ブログで取り上げたのは今年5/27のことでした。その後この事件については何も報道されることなく半年が経過。その間妙にこの記事をたくさんお読みいただいていて、何が起こっているのかと思ってました。

警察の捜査の過程で接触のあった人たちがググって、当ブログの記事をお読みいただいた、、、ってとこですかね。

とうとう御用となりました。架空発注ということで、当時世間を騒がせていたネットワンシステムズ事件との関係とかも気になってたんですが、どうやら他の上場企業等は関与していない感じですね。あっ、この内装工事会社ってのは上場企業じゃないよね。

今回の逮捕容疑は水増し発注。約420万円の支払代金を約1120万円とする虚偽の見積書を作成。日比谷総合設備に提出し、同額の現金をだまし取った疑いがあるとのこと。差額の約700万円は貫井容疑者の自宅マンションのリフォーム工事に充てられており、その内装工事会社が請け負っていたといいます。

なんかこの辺りの話を聞くと、かなりしょぼい犯行に見えますね。けど、それも積もれば5億8千万円。架空発注も確認されているということですし、捜査の続きを待ちましょう。

クリエイトジャパン 証券取引等監視委員会が検査結果に基づく勧告

証券取引等監視委員会は13日、金融商品取引法違反行為が認められたとして、クリエイトジャパン株式会社に行政処分を行うよう、内閣総理大臣及び金融庁長官に対し勧告しました。クリエイトジャパンはFX(外国為替証拠金取引)とCX(商品先物取引)の会社です。

不招請勧誘に関する法令違反

違反行為として2種類の行為があげられています。一つは、勧誘受託意思確認義務違反というもの。FX等の勧誘に先立って、顧客に対し「勧誘を受ける意思の有無」を確認しなければならないんですが、これを確認することなく勧誘していたということです。

そしてもう一つが、再勧誘の禁止違反というもの。勧誘を受けた顧客が「FXはやらない」とか「勧誘を引き続き受けることを希望しない」という意思表示をしたにもかかわらず、FXの勧誘を継続したということです。

それぞれ、金商法第38条第5号、第6号の禁止行為に該当する行為。FX等のデリバティブ取引の勧誘に関して設けられた、いわゆる不招請勧誘ルールです。同社では長期間にわたり、継続的かつ恒常的に多数の営業員により、これら法令違反が行われていました。

経営管理態勢

経営管理態勢が極めて杜撰であると指摘されています。代表取締役が「顧客からの苦情等がなければ法令等遵守に問題はない」と安易に考えていた。営業責任者である担当役員はこの法令違反行為をむしろ容認し、行わせていた。などと指摘され、、、酷すぎますね。

経営が率先して、違法かつ積極的な営業を行わせ、法令違反を発生させないための管理態勢も設けない。今でもこんな悪質な会社があるんですね。今から10年位前かな、監視委員会によるFX業者の一斉検査が行われてました。こういう会社はその時一掃されたかと思いましたが、、、。

決算発表を延期した企業のその後 アマナ ネットワンシステムズ 小倉クラッチ など

昨日整理した、不祥事等により決算発表を延期した企業のその後でしたが、7~9月期の四半期報告書提出期限となった11/16当日になってその後の対応が判明しました。昨日の記事で漏らしていたアマナ、ひらまつ、についても同様の動きが、、、。もう少し早めの対応できないものか。

結局 最終日に提出期限延長を申請

結論から言うと、アマナ(2402)、ネットワンシステムズ(7518)、小倉クラッチ(6408)、ひらまつ(2764)4社とも2021年3月期第2四半期報告書の提出期限延長を申請し、同日のうちに承認されたことを公表しました(アマナのみ2021年12月期の第3四半期報告書)。延長後の提出期限は4社とも12/16です。

なんで期限の最終日まで引っ張っての延長申請なのでしょうか。株主はこの期限日への会社の対応を皆心配しているわけです。期限に間に合いそうにないということなら早め早めに延長申請する旨を開示するべき。だから適時開示でしょうに。と、、、kuniは思うのですが。

特にネットワンシステムズ

4社に同じく言えることなんですが、中でもネットワンは問題だと思います。同社は同じ11/16、「外部調査委員会への委嘱事項及び外部調査委員会委員の追加に関するお知らせ」も公表しています。

従業員による資金流用を調べていて、原価付替まで発覚したため、委員を追加して調査範囲を拡大することになったと。つまり、11/16の決算発表は全然間に合わない展開になっていたということ。だったら早めにそれを開示しろという話です。

さらに、11/10には「剰余金の配当(中間配当)に関するお知らせ」を公表しているんですが、その中で、「10/27開催の取締役会で決議していたにもかかわらず、ここまで開示を失念していた」旨お詫びしています。株主や投資家に対する開示の意義を再認識してもらう必要がありそうです。