株式会社EduLab その後音沙汰なし?

12/16の日本経済新聞に、「不正会計に動けぬ東証 エデュラボ発覚から2カ月 手続き慎重、『空白』長引く」という記事が。上場前からの不正会計が発覚したEduLab(エデュラボ)ですが、すでに8月の調査委員会設置から4カ月、不正会計発覚から2カ月が経過しています。

記事の概要

日経が問題提起しているのはEduLabに対して、東証が何らアクションを起こせていないことに対するものです。問題提起は確かにその通りではありますが、新たな事実関係が何もつかめないでいるところだけに、東証の立場も理解できます。特別調査委員会の最終報告書は12月下旬の見込みとされていますが、、、そりゃぁ、動けんわなぁ。

EduLab その後の開示

特別調査委員会の中間報告書受領後、EduLabは11/26、「会計監査人の異動に関するお知らせ」を公表しています。架空取引の存在疑義まで指摘し、監査報告書の意見不表明や、結論不表明を示していた会計監査人のあずさ監査法人が、とうとうEduLabを見切った形ですね。

同開示では、「EduLabと会計監査人両者の信頼関係の低下」という表現が何回か出てきます。で、会計監査人を降りることになったということです。しかし、これはこれでどうなんだかなぁという感じはします。ここまで会計不正を見抜けなかった会計監査人、その責任の取り方という点は気になります(もめにもめた結果だろうということは理解しますが)。

いやぁ、ドロドロになってきましたね。一方、同社株価はというと、上場来安値を着実に更新中です。8月の調査委員会設置から約4カ月になりますが、株価は4分の1(1100円台)になっています。昨年高値からみると約10分の1です。さてさて、どうなりますやら。

HIS(エイチ・アイ・エス) 子会社でGoTo補助金の不正受給

HISは12/9、「当社連結子会社における取引に関する調査委員会設置のお知らせ」を公表しました。子会社2社において、会計処理の前提となる取引事実の精査が必要となることが判明したといいます。事実関係解明のために調査委員会を設置することになりました。

HIS

今さら説明は要らないかもしれませんが、HISは格安海外航空券の販売からスタートし、業容を拡大した大手旅行会社。国内外の旅行を取り扱っています。旅行のほか、テーマパークやホテルの運営など幅広く事業を手掛ける東証1部上場企業です。

不正受給の概要

古くは生活保護の不正受給などがありましたが、コロナ禍では持続化給付金の不正受給が話題になってきました。中小企業庁によると798者、不正受給総額 8億157万3000円なんていう情報も公表されています。そして今回はGoToトラベル事業の補助金に関する不正受給です。

同社によると、不正受給が発覚したのは、連結子会社ジャパンホリデートラベルと、ミキ・ツーリストの2社。GoToトラベル事業に係る取引の中に宿泊の実態がない取引、つまり同事業の受給対象とならない取引が存在した疑いが浮上しているということです。とうとう上場企業グループでもこんな事件が起きてしまいました。

一部の報道によれば、GoToトラベル事務局が取引を精査するアンケート調査を実施したことで発覚したようです。「GoToトラベル」事業はコロナ禍で落ち込んだ観光業界を支援するため、1人1泊2万円を上限に旅行代金の最大半額を補助する仕組みでしたね。

一般的な旅館で摘発された事業者でも、数百万円を不正受給していたという事件もありましたし、HISグループともなるとそれなりの金額になっているのかもしれません。不正受給の額などは現時点では公表されておらず、調査委員会の調査結果を待つしかありません。

大和証券 元従業員が顧客リストの窃盗容疑で逮捕

大和証券グループ本社は12/1、「当社元社員の逮捕について」を公表しました。適時開示をしていないため、気が付きませんでした。大和証券元社員(2019年7月退職)がお客様情報を社外へ不正に持ち出したとして、窃盗の容疑で福岡県警察に逮捕されています。

逮捕の容疑

2020年4月に同社姫路支店に、顧客リストを持っているとの連絡があり、情報流出が発覚したもの。同社では事態を公表するとともに警察へ被害届を提出、捜査に協力してきたといいます。12/1に1年半かかって窃盗の疑いで元従業員が逮捕されました。

大和証券福岡支店の顧客約170人分のリストを盗んだとして逮捕されたわけですが、他にも255人分の情報があるとのことで、合計426人分の顧客情報を持ち出していました。顧客リストには、氏名、性別、年齢、住所、電話番号、職業、口座番号、お預かり資産額、金融資産等が記載されているそうです。

同社によると、現在のところ、具体的な被害が発生しているという顧客からの申し出はないとのこと。しかし、金融機関でこれだけの情報が揃っているとねぇ。顧客にとってはたまったもんじゃありません。

再発防止策に、「印刷の制御、書類管理状況の点検強化、印刷履歴に関するシステムの高度化及び点検体制の強化」といったことが書かれているんですが、顧客管理システムにおける「印刷の制御」、すらできてなかったの?いまどき。って感じです。

ちなみにこの容疑者、逮捕された時の現住所は東京都港区六本木2丁目となっています。また、ずいぶんとド派手な場所に住んでますねぇ。容疑者は黙秘しているということですが、426人の顧客名簿でこんな派手な生活ができるとは思えませんし、、、他にも余罪があったりします?

みずほフィナンシャルグループ 金融庁および財務省による行政処分

みずほフィナンシャルグループは11/26、「金融庁および財務省による行政処分について」を公表しました。同じ26日、「代表執行役の異動に関するお知らせ」も公表しています。当局からの処分を受け、以前から言われていた、一連のシステム障害等に関する経営責任を明確にするための経営執行体制の刷新ですね。

金融庁および財務省

みずほFGおよびみずほ銀行に対し、発生した一連のシステム障害に関し、銀行法の規定に基づき、銀行法を所管する金融庁より業務改善命令が出されました。さらに、みずほ銀行に対しては、外国為替及び外国貿易法(外為法)の規定に基づき、外為法を所管する財務省から是正措置命令が出された。ということですね。

後者については、8度目のシステム障害によって、マネーロンダリング(資金洗浄)をチェックする部分に負荷がかかり、処理が遅くなる障害も発生。この際に必要な手続きを一部省略し、送金先を事後確認する対応をとったというやつでした。

代表執行役の異動

公表された異動は、みずほFGの取締役 兼 執行役社長(代表執行役)の辞任と、みずほFGの執行役(代表執行役)の辞任となっています。執行役に関しては、6月に取締役を退任されてますが、もともとグループCIO(最高情報責任者)だった方ですね。いずれも8回にわたり発生したシステム障害の責任を取っての辞任です。

メディア等では様々なみずほに対する問題点が追及されていますが、どれもこれも「確かに」という感じです。中でも金融庁側のセリフとして紹介されていた、「顧客や従業員より当局ばかり気にしているじゃないか」ってのは、、、響きましたね。あともう一つは「システム要員をコストとみなし、大幅に人員を減らしていた」というやつ。まぁ、金融ってどこもこんな感じだと思うけど。

日立物流 物流センター火災(その2)

日立物流は12/3、「物流センターにおける火災発生に関するお知らせ(第五報)」を公表しました。第四報では、消防隊が屋内進入し、火勢をほぼ制圧。第五報では、3日午前11:00に鎮火を確認したということです。やっとですね。約38,000平方メートル焼損とのこと。

第一報のその後

火災発生は11/29の朝でしたから、ほぼ4日間燃え続けていたということですね。従業員については、全員の無事を確認しているとしていましたが、大阪市消防局より負傷者1名(軽症)が発表されているようです。

近隣住民からの質問や問い合わせも多いようで、そうしたことに対応するため、専用電話窓口を開設したそうです。たしかに、燃えてるものが人体に悪影響のある化学製品とかだったら心配ですわな。それもあってでしょう、物流センターでの取扱商品についても言及しており、「主な取扱品 :医薬品、医療用品、食品、工具など」と公表しています。

これまで消防車両延べ365台、ヘリコプター2機が消火活動に加わったということです。これって、他の火災現場にも大きな影響出たでしょうね。

大阪市

こうした状況を受け、大阪市でもホームページでこの火災に関する情報公開を、鎮火に至るまでの間実施していました。そこには次のような記述も。「鎮火とは、再燃のおそれがなくなった状態をいい、過去に発生した同様の大規模な倉庫火災では、鎮火に至るまでに12日間を要しました。」

12日間とはまた凄いですね。調べてみたら、これっておそらく2017年2月に発生した事務用品通販大手「アスクル」の倉庫での大規模な火災のことを言ってるんだと思われます。大阪市はこの火災の類似火災を防止するため、11/30から大規模な設備等に対し緊急の立入検査を開始したようです。