吉野家ホールディングス 不適切発言の常務取締役を解任

吉野家HDは4/19、「当社役員の解任に関するお知らせ」を公表しました。株式会社吉野家常務取締役の伊東氏が、外部の講座で不適切な発言をしたとして、公式サイトに謝罪文を掲載していた件。その当日に解任を決定しました。

不適切発言

外部の社会人向け講座に登壇した際に言ったとされる、若い女性を対象にしたマーケティング手法を、「生娘をシャブ漬けにする戦略」などという表現。いやぁ、なんともビックリ発言でしたね。「生娘」も「シャブ漬け」も一般的な社会人が使う言葉じゃないですよね。

ましてやそれを社会人向けの講座(講義料はかなりお高いみたい)で壇上から発するとは。これを聞いた人たちはみんなそれこそ、「この人カタギの人じゃないんじゃないの」なんて感じたことでしょう。いやこの役員だけでなく、会社そのものにもそういう目が向けられたかも。

解任

そんな状況だったはずで、当日に臨時取締役会を開催して解任を決議。翌日のお昼になりましたが解任したことを公表。この対処は企業としては正解だったと思います。役員報酬の減額や降格辺りで済ませたりしたら、メチャ会社叩かれるだろうなと思ってました。

しかし、当の取締役を解任したからといって、上場企業として今後の吉野家が世間から認めてもらえたかどうかはビミョーですね。女性の目線からはもっと見え方は悪いはずです。彼ら自身も「人権やジェンダー問題」という言葉を使っていましたが、これらにどう本気で向き合っていくのか。世の中の評価が決まっていくのはここからですよ、吉野家さん。

決算短信と四半期報告書の一本化(その2)

財務・金融相は4/15、金融商品取引法で企業に開示を義務付けている四半期報告書について、四半期ごとにまとめる決算短信に一本化する意向を示しました。今後、金融庁の金融審議会で詳細を検討し、5月にもとりまとめるということです。

決算短信が存続

結論としては、金融商品取引法が上場企業に義務付けてきた四半期報告書を廃止し、証券取引所の規則が義務付けている決算短信の方を存続させるということになったようです。法律を改定して取引所規則の方を存続させるわけですね。

つまらない小手先の改正等を行って両方が存続するという最悪の結果にはならなかったということで、、、まぁ良しとしましょう。行政がしゃしゃり出るのではなく、上場企業への管理や指導は取引所に任せる、という考え方でしょうかね。これはこれでありだと思います。

今後の予定

このあと、金融庁の金融審議会で議論をとりまとめ、早ければ2023年の通常国会に金融商品取引法の改正案提出を目指すそうです。実際に四半期報告書の開示義務がなくなるのは24年度以降になる見通しとのこと。

四半期報告書は無くして一本化すれば、企業の負担が大幅に減るとみているということですが、金商法で開示を義務付けている有価証券報告書(年1回)については継続する意向だそうです。

金商法が求める四半期報告書は廃止ということですが、四半期開示という考え方(制度)そのものは維持する方向だそうです。まぁ、とりあえず上場企業の経理部等の実務者たちには朗報ですね。

トヨタ スバルなど リコール相次ぐ

トヨタ自動車は4/13、シエンタ、ハリアー、ノア、ヴォクシーをはじめ、レクサスNXなど計12車種、34万8152台(2015年5月~2022年4月製造)のリコール(回収・無償修理)を国土交通省に届け出ました。SUBARUでも不具合が見つかり、出荷を見合わせているとか。

日本車に様々な不具合が

日野自動車の認証不正以降、自動車業界のニュースに目がいってしょうがないんですが、なんだか各社いろいろと出てきてますね。不正ではないものの、やはり自社の信用を落としてしまうような話題がひっきりなしです。

トヨタ自動車は34万台のリコール。SUBARUではリコールではないんですが、『フォレスター』、『アウトバック』、それにワゴン車の『レヴォーグ』の主力3車種に搭載した独自開発の「水平対向エンジン」について、センサー部品に不具合が見つかり、出荷を見合わせているというニュースが。

他にも、日産自動車が、電子制御装置のプログラムに不具合があったとして、『セレナ』についてリコールを国土交通省に届け出たとか。いすゞ自動車もトラックの電気回路に不具合があり、エンストする恐れがあるとして、『エルフ』など3車種のリコールを届け出たなんて話も。

まぁ、小さなリコールなんてのはちょこちょこあるみたいですが、直近のリコール等はそれなりのサイズ感です。今年に入って半導体不足で自動車の生産ラインが止まってしまうという状況が各社で起きましたが、その間に製造過程のチェックというか点検等を通じて不具合等が確認された、、、なんてこともあったんでしょうかね。そういうことであれば、むしろ歓迎すべき展開かもしれないけど。

ナカノフドー建設 海外連結子会社で不適切な会計処理

ナカノフドー建設は4/12、「内部調査委員会の設置及び令和4年3月期決算発表の延期に関するお知らせ」を公表しました。同社の海外連結子会社タイナカノにおいて、不適切な会計処理が行われていたことが発覚したということです。

ナカノフドー建設

ナカノフドー建設は民間建築分野が主力の総合建設会社です。国会議事堂や日本橋、浅草寺など歴史的建造物の施工実績を有しているらしい。東南アジアを中心に海外拠点を展開しており、海外売上高比率が3割を占めています。

株式会社中野組が不動産事業に進出。2004年、不動建設の建築事業の営業を譲り受け、現社名に商号変更したんですね。東証スタンダード市場上場企業です。

不適切な会計処理

海外連結子会社タイナカノにおいて、平成31年3月期から令和4年3月期にかけ、複数工事での原価付け替えにより費用が繰延べられていたことが、タイナカノの社長(日本人・同社からの出向者)からの報告により発覚したとのこと。

原価の付け替えにより費用が繰り延べられていた、、、足元の業績を良く見せるための操作なわけですから、不適切化会計処理ではなく、会計不正そのものです。現時点で判明している費用の繰延べ額は総額約240百万円で、追加の原価計上が必要となりそうです。

この事案の調査と共に、類似事案の有無の確認等が必要であるため、調査委員会を設置して、グループ横断的な調査を実施するとしています。5月13日に予定していた2022年3月期の決算発表については延期となりました。内部調査の結果と再発防止策については、5月下旬を見込んでいるとのことです。

東レ 有識者調査委員会の調査報告書を公表

東レは4/12、「有識者調査委員会による調査報告書の受領および今後の対応について」を公表しました。ABS 樹脂やエンプラにおける米国UL認証登録に関する不正行為を公表し、ここまで有識者調査委員会で調査を行ってきました。その調査結果ですね。

結果の概要

家電や車部品などに使う樹脂製品の一部について、燃えにくさを示す「難燃性」の認証を米国の第三者機関「アンダーライターズ・ラボラトリーズ(UL)」から受ける際に、指定された品質等級と異なるサンプルをつくって提出するなどの不正行為がありました。

東レ製品の462品種がUL認証を受けていましたが、そのうち122品種で不正行為が認められたようです。不正行為があった樹脂の1つであるABS樹脂では、30年以上前から現場が不正を認識していたと指摘しています。

2017年8月頃に当時の経営層の一部にUL認証において不正行為があるとの報告がなされたものの、見過ごされてきたそうです。報告書では経営による隠蔽行為も否定できるものではないと指摘しています。

再発防止

同委員会の再発防止に向けた提言の中に、「経営陣が本気度を示す行動を強化・継続すること」というのがあります。これ、かなり重要だと思います。改善のための施策を従業員に強いるだけでは会社は良くなりません。

同委員会の提言を引用しておきます。「経営陣は常にコンプライアンスの重要性について発信するとともに、自己のコンプライアンスにおける責任・使命を宣言。」これがガバナンスの一丁目一番地、というヤツです。ちなみに、「一丁目一番地」って、おじさんビジネス用語らしいっす。