広済堂ホールディングス 子会社従業員による不正行為

広済堂ホールディングスは4/27、「当社子会社における不正行為発覚に関するお知らせ」を公表しました。連結子会社である東京博善株式会社において、従業員による不正行為が発覚したということです。東京国税局の税務調査の過程で発覚したといいます。

広済堂ホールディングス

広済堂ホールディングスは、印刷関連サービスを提供する情報セグメントを基幹に、求人媒体の発行などを行う人材セグメント、斎場を運営する葬祭セグメントを展開する東証プライム市場上場企業です。葬祭セグメントでは、東京都内で火葬場を併設した総合斎場を運営しています。

子会社である東京博善株式会社では、100年近くの歴史が育んだ総合斎場を都内6カ所で運営しており、1カ所の保棺施設を運営しているそう。

不正行為の概要

開示では、「東京博善の従業員が過去複数年にわたり、斎場内において金品を窃取していた事案が発覚した」と説明されています。東京博善は、不正を行った従業員に対する民事責任の追及、刑事責任の追及を視野に入れて、当該従業員から被害金額の回収に努めるとしています。

説明はこれだけ。斎場でこの従業員はいったい誰のお金を摂取していたんでしょう。ただの香典泥棒であれば、東京博善の資産や収益には影響しないだろうし、国税局の方からも見えない犯罪ですよね。なんだか不思議な事案です。

ホームページでは「火葬場内に『花の自動販売機』を設置」なんてニュースもあるので、こんなふうに顧客が東京博善に支払ったお金を摂取していたということでしょうかね。そういわれてみると斎場には売店やらお食事処みたいなのもあったような気もします。

今回の開示ではその被害金額等については一切説明されていませんが、何やらこの開示ですべてを終わらせるような雰囲気です。業績に与える影響は軽微であり、2022年3月期の業績予想
に変更はないとしています。

神東塗料 認証不正 調査報告書を公表

神東塗料は4/28、「当社製の一部製品に係る不適切行為に関する調査報告書公表のお知らせ」を公表しました。この件に関する同社からの開示はこれが最終になると思われますが、最後まで「不適切行為」と言い続けましたね。立派な「不正行為」でしたが。

おさらい

同社は今年1/12、同社で製造する水道用ダクタイル鋳鉄管合成樹脂塗料(管用)について、公益社団法人日本水道協会の認証規格や、取引先との協定に関し、不適切行為があったことを公表し、特別調査委員会を設置して調査を進めてきました。

調査結果

水道管用塗料における一連の品質不正問題を調査してきたんですが、調査の結果、水道管用とは別の工業用塗料など467製品でも新たに不正が見つかっており、計552製品での不正が確認されたということです。

報告書の整理によると、同社の全製品は3571製品。これに対して不正を検知した製品は552製品ということですから、全製品の15.5%において何らかの不正が行われていたということになります。

所定の検査頻度を落として検査を実施した行為、所定の検査を省略し、検査成績書に推定値を記載した行為、検査成績書には検査結果とは異なり規格内である旨の記載をしたり、検査成績書に検査結果とは異なる規格内の数値を記載した行為など。大別するとこの3種類。

立ち直れるのか

結果の公表に合わせて役員報酬の減額等も公表していますが、この会社立ち直れるんでしょうか。今回公表された調査報告書も実は、報告者としての特別調査委員会の名前がありません。すべて神東塗料としての報告書になってるんですね。この点も少し気になります。

三菱電機 今度は変圧器における不適切行為

少し前になりますが、三菱電機は4/21、「当社の特別高圧以上の一部の変圧器における不適切行為に関する件」を公表しました。系統変電システム製作所 赤穂工場が製造する特別高圧以上の一部の変圧器において、お客様から要求を受けていた規格に準拠した受入試験の一部を規格と異なる要領で実施し、試験成績書へ不適切な記載を行っていたこと、および一部の製品で社内基準等と異なる設計を行っていたことが判明したとのこと。

調査委員会の調査により判明

同社が 2021年7月2日に設置した調査委員会の調査の過程で 2022年4月1日に判明したということです。同不適切行為の判明後、直ちに当該製品の出荷を停止したとしています。対象となる製品は記録の残っている1982年以降で約3400台に及ぶそうです。

これまで同社で相次いで発覚した品質不正について調べていた調査委員会、調査期間が既に9ヶ月を経過していますが、4月の完了を目指していたこの全社調査を延長することも決めたようです。

不正のあった製品は一部の原子力発電所や新幹線にも納入されていたとのこと。まぁ、例によって安全性については「運転中の変圧器が直ちに故障する可能性は低いと考えている」としていますが。

調査委員会からは「調査完了までさらに時間を要する」との連絡があったといいます。現時点では5月下旬までに22製作所など全体のうち8割以上の調査が終わる見込みとしています。

ってことは、全体が終了するのはやはり1年がかりってことでしょうかね。戦後日本の成長を支えてきた重電3社。日立は子会社の売却で再編を余儀なくされ、東芝は上場廃止だのと追い詰められています。そして三菱電機もこのありさま。どうなっていくんでしょう。

日野自動車 22年3月期の連結最終損益は847億円の赤字

日野自動車は4/27、「繰延税金資産の取崩し、通期連結業績予想と実績値の差異、剰余金の配当に関するお知らせ」を公表しました。同時に同期の決算短信も公表しています。やはりかなりのインパクトが出てきましたね。

おさらい

エンジン性能の認証不正が発覚。型式指定の取り消し処分に伴い、日野自動車は不正のあったトラック・バスの4車種の一部で生産と出荷が停止に追い込まれました。台数ベースで同社の国内販売の約3割にあたる大型トラックが、全てが販売できない状況だそうです。

決算数値など

発表した22年3月期の連結最終損益は847億円の赤字で、同社にとって過去最大の赤字となっています。不正に伴う特別損失の影響が大きく、リコール(回収・無償修理)や税制優遇を受けた分の追加納付の費用で400億円、北米工場の稼働停止に伴う販売店や部品会社への補償費用として273億円を計上しています。

同日開いた記者会見で社長は、「不正行為のあった車種の出荷再開が見通せない」と発言。燃費の改ざんに伴う購入者への補填費用の負担も大きいようで、あるアナリストの試算によると、今期負担が470億円に上るとも。税金の追加納付やリコール費用をあわせると、国内の不正関連で1820億円の負担が生じるなどとも指摘しています。

株価の方は

決算発表を受けて同社の株価は大きな動きなし。決算を見越して直近安値近辺の636円まで売られていたためだと思われます。さてさて今後どうなりますやら。3/11に設置された特別調査委員会の調査結果もこれからですね。

メルコホールディングス 社内調査結果を公表

メルコホールディングスは4/26、「当社連結子会社社員の不正行為に係る社内調査結果等に関するお知らせ」を公表しました。調査委員会の設置が1/27でしたので、3ヶ月丁度の調査期間ということになりました。意外に時間かかりましたね。

不正行為の概要

メルコホールディングスはバッファローを中核子会社として、デジタル家電やパソコン周辺機器の開発・製造・販売・データ復旧サービスなどを行うIT関連事業が主力の企業でした。が、今回不正行為が起きていたのはまったく毛色の違う食品事業の子会社、シマダヤ関東株式会社でした。

経理業務の担当者がその職位・職権を利用して、2017年5月から 2021年12月までの間、計274 回にわたり、同社の取引銀行の普通預金口座から自己の用途に費消する目的で、自己名義の普通預金口座に不正送金を行っていたとのこと。

さらに、同社内の小口現金等の着服も行っていたようで、現預金合計約98百万円を横領していたといいます。

犯行の発覚を防ぐために、四半期毎の決算時に帳簿上の預金残高を実際の預金残高に合わせるため、経費を架空又は水増し計上しており、また、入出金明細照会表の提出を求められた際には、同社員は入出金明細照会表を偽造し、偽造した入出金明細照会表を提示する等の隠蔽工作をしていたということです。

開示では、「同従業員単独の策謀によるものであり、他の重要な業務プロセスに影響を及ぼすものではなく、これが当社グループ全体の内部統制の有効性を否定するものではないと判断している」となってるんですが、本当にそうなんだろうか。

事業の特徴を把握できていない異業種の子会社で、経理担当者にすべてを任せっきり。子会社管理という面でのガバナンスは効いてなかったのでは?