日野自動車 とうとう小型トラックにまで

日野自動車は8/22、エンジン不正問題が小型トラックにも広がると発表しました。ある程度予想してましたが、やはり不正の対象は大型、中型のトラックやバスにとどまりませんでした。これで国内で販売できる車種は新型の電気自動車(EV)トラック以外はほぼなくなることに。

立ち入り検査で

これまで大型、中型エンジンで不正を小出しに公表してきましたが、今度は小型トラックにおいて、試験での排出ガスの測定回数が不足していることが判明。なんともみっともないことに、国土交通省の同社への立ち入り検査で発覚しています。

2019年に発売した小型トラック「日野デュトロ」などが対象だそうで、同車種は累計販売台数が約7万6千台に上ります。小型トラックについては、自社による点検でも不正はないとしていましたし、特別調査委員会による調査でも指摘はありませんでした。で、当局の立ち入り検査で発覚という不細工な結果です。

特別調査委員会

他社の不正事案においてもよく感じることなんですが、外部の弁護士らによる特別調査委員会ってどの程度機能していたんでしょうね。まぁ、そもそも会社側の真摯かつ適切な協力がなければ、委員会だって機能するはずがないんですが。あまり考えたくないけど、手心加えちゃう委員会なんかもあるかもしれませんね。

とにかく日野にとっても、特別調査委員会にとっても、悲惨な結果となりました。日野自動車はこの後どうするんでしょうね。再生を目指すのか、看板下ろしてEV専業の新会社に生まれ変わるのか、、、トヨタ様のご判断次第ってことですかね。

日野自動車 泥沼エンジン不正

日野自動車がますますマズいことになってきてますね。8/2に調査委員会が公表した情報によると、エンジンの不正について、少なくとも2003年以前から行われていたということです。これまでの説明では2016年以降となってましたっけね。20年以上にわたって不正が行われていたということです。

対象車両も

不正の行われていた時期に加え、不正が行われていた対象となる車両も、これまで公表していた12万台から56万台へ拡大しています。現行車種では8車種の不正が新たに判明していますし、当然出荷は停止。これで従来販売してきた車両の約半分が出荷できなくなるようです。

2016年に三菱自動車の燃費不正が発覚した際、他社で似たような事案がないかについて、国交省が指示した調査報告についても、日野自動車としては虚偽の報告をしていたということです。

調査報告書

特別調査委員会は、「縦割りで上層部からの意向を絶対視する企業体質や、組織全体の問題である」ことを指摘しています。役員からの指示は絶対と捉えられ、現場が不正を働いたという構図で整理されているんですが、経営陣の直接的な関与は認定できなかったということになっています。

ここまでくると経営陣の直接的な関与についてもこの後出てくるんじゃないの?って感じです。認定できなかったというのは、書類やメール等で指示している証跡が見付からなかったというだけの話でしょう。全部の責任被ってる現場、そろそろ声を上げてもいいんじゃないの?

粟島汽船 従業員による不正行為 不正受給

粟島汽船(あわしまきせん)で従業員による不正行為が発生しています。上場企業ではありませんが、ちょっと珍しい不正行為なので、取り上げてみました。部長職と課長職にあった元職員2人が、2021年3月から22年5月にかけ、計1540万円を不正受給していたということです。

粟島汽船

粟島汽船は、粟島(新潟県粟島浦村)と本土(新潟県村上市の岩船港)を結ぶ唯一の公共交通機関だそうです。佐渡島からもう少し北東の方にあるかなり小さな島ですね。第三セクターの海運会社で、普通便で1時間30分程度、高速船では1時間の航路です。

不正の概要

部長職と課長職にあった元職員2人が、各種手当等の名目で計1540万円を不正受給していたほか、部長だった元職員は事務担当に指示し、職員24人にも、労働協約や就業規則に根拠のない約750万円を不正に受給させていたといいます。被害総額は2,290万円ということですね。

不正受給分の回収を進めており、同社が第一報を公表した7/15時点で、2人からの未回収分は540万円とのこと。この2名については既に懲戒解雇処分としており、刑事告訴についても検討中だそうです。また、その他の職員に支給された分については、今後返還させる予定だとしています。

会社はコロナの影響もあって大赤字。部長は「休みも取れない状態の中でこれくらいのお金を貰っても当然なのではないか」と言ってるそうです。他の職員にまで不正支給させてるあたり、救世主にでもなったような感覚なのかもしれませんね。しかし、気持ちは分からんでもないけど、盗みだからね。不正はいかんよ。

回転寿司業界がおかしい?

元気寿司にスシロー、このところ回転寿司チェーンでの不祥事が続いています。わりと間仕切りのある配席だったり、持ち帰り(テイクアウト)対応など、コロナに対する対応力で危機を乗り切ってきた感じの業界です。が、なぜかいろいろ不祥事が表面化しています。

なんなんだろうね

やっぱり日本人はお寿司が好きなんですね。だから回転寿司の人気は凄い。しかし、素材の価格上昇など逆風はこの業界にも吹き荒れています。おまけに、気候変動の影響もあって、日本近海で取れていた魚の漁獲量も激減。この業界も相当ヤバいことになっているはずです。

にもかかわらず、テレビCMではメチャ景気の良いCM、っていうか魅力的なキャンペーンをバンバン出してきます。このCMの勢い見てて、疑問を感じてたんですね。そしたらやはり強気の営業戦略のしっぺ返しがあちこちに来てる感じ。

そりゃやっぱ無理あるでしょう。こんなご時世に安さとボリュームアピールして集客ってのは。と思うんだけど、それでもテレビCMでは「これでもか」って感じでメチャ勢いのある宣伝が・・・。

これって、実はもうにっちもさっちもいかなくなってきてるって可能性もあるかもしれません。こんなふうに背に腹替えられない勝負をし始めると、気になるのはやはり商品の品質。なにせ生モノを扱う商売だけにとても怖いものがあります。

このところの不祥事を見ていても、経営の強気の戦略に現場のオペレーションが付いて行っていない感じがあり、いずれまた大きな事案が発生しそうな気がしてしょうがないんですね。消費者としては口に運ぶ商品を注意深くチェックするしかないんですが。そういえば、今年はアニサキスがやたら活躍してるみたいです。こちらも気を付けましょう。

またしてもスシロー 一部店舗で「生ビール半額」を誤掲示

景品表示法違反(おとり広告)で再発防止を求める措置命令を受けたスシロー。今度は7/14、「7月13日からの 何杯飲んでも「生ビールジョッキ」半額キャンペーンに関するお詫びと再発防止策等のお知らせ」を公表しました。続きますねぇ、不祥事。

おさらい

先月には、実際には購入できない商品を購入できるかのように表示した「おとり広告」に当たると判断し、公正取引委員会がスシローを運営するあきんどスシローに対して措置命令を発出しました。これに対してはもちろん真摯に受け止め、再発防止に努めるとのコメント。

さらに、事件を受け、親会社の社長をはじめ取締役3名について、7月からの3カ月間、役員報酬の減額を決定したことも開示しています。その際に調査結果報告においてちょっと気になったのが、「キャンペーン商品の欠品に対するクレームがあったにもかかわらず事態を放置していた」という指摘です。

現場を知る

つまり、現場で起きていることや顧客からの意見やクレームといった、ビジネスで最も重要な情報が経営層に届いていなかったという点です。いろいろな不祥事を見てきましたが、その真因のほとんどがこれなんですね。経営と現場の乖離です。

そして、やはり、今回のような事件が発生したわけです。これも発生原因は同じ部分だと思います。キャンペーンの告知を(現場が)行うタイミングや、告知の中で顧客に誤認を与えないための配慮といった、現場感覚の欠如が真因だと思われます。

こういうふうに進めていくと現場で何が起きそうか。顧客はどう感じるだろうか。こんなことすら事前に検討できない経営層。この会社かなりマズいことになってるような気がします。