台湾積体電路製造(TSMC)はなぜ熊本県菊陽町を選んだのか

熊本県で発生した最大震度7を記録した地震。各種報道でその被害状況等が伝えられています。今後一週間程度は同規模の地震に注意しろと言ってますね。震源地は震度7を記録した宇城市、氷川町辺りのようですが、TSMCが工場を有している菊陽町は震源地から直線距離30キロ程度しか離れておらず、震度5強を記録しています。

10年前の大地震とほぼ同じ震源地なんですが、なぜTSMCはこの場所に巨大な工場を作ったのでしょうね。また大きな地震が来る可能性があることは十分想定できただろうに。幸い今のところ、TSMCは「建屋の損害検査で構造上の安全性を確認した」、「工場で作業をしていた従業員は退避し、全員無事だった。」と公表しています。

工場内の設備などへの地震の影響は今も詳しく調べているそうです。しかし、なんでまたこの地震銀座みたいな場所を選んだんでしょう。確かに熊本空港には近いし、土地の価格も安かっただろうけど。被災するリスクをどんな風に見積もっていたのか知りたいところです。選定当時はメチャクチャ勢いのあった企業だけに(今もだけど)、勢いで作ったってのが本音かなぁ。

停滞していたセブン―イレブンに変化の兆し?

先日セブンのオーナーや店関係者による不正転売の話を取り上げましたが、書いていてちょっと気になるところもありました。このところ、「PayPayとセブンが顧客データ統合」とか、「ポーランドのコンビニエンスストア、ジャプカ・グループへの出資」といった前向きなニュースが報じられています(この出資の話については後に見送りとなりましたが)。

企業がその経営方針の転換等で成長に転じていく際、こういった社として前向きなニュースが増えてくることがよくあります。今回は他社への出資や提携というニュースです。特にPayPayとの顧客データ統合というのは面白そう。普通こういうケースでは「同じタイプのデータ」を持つ企業同士なんだけど、顧客販売データを持つセブンと、決済データを持つPayPayの提携、なところが面白そうです。

これからセブンの攻めの姿勢がさらに見られるようだと面白くなっていきそうです。などと考えていくと、不正転売への対処の件も、「時々起きていたこのての不正を、ここで一掃する」という意思の表れであり、経営の前向きな姿勢ととらえることも可能かもしれません。

ローソン、ファミリーマートは別の上場企業の傘下に入り上場を廃止。大手のコンビニで上場を維持しているのはセブンだけ(正確には違うんだけど)。投資の観点からもセブンには頑張ってほしいと思います。

セブン―イレブン・ジャパン 人気キャラクター商品の不正転売など

またセブンがやらかしているようですね。「アニメやゲームの人気キャラクター商品の不正転売などが一部店舗で横行している恐れがある」と、全国の加盟店に警告する文書を、7/13付で送っていたことが判明したとのこと。

この警告文書の内容は、「一部店舗で事前に販促物で告知した日時前の販売、店舗関係者による買い占めや転売、一部お客さまへの優先販売などの不適切な事例が、交流サイト(SNS)やお客さまからの指摘により散見される」というもの。

以前から折に触れ、こうした問題が指摘されてきたけど、まだまだ改善してないみたいですね。セブン側がいくらルールを整備しても、現場(末端の店舗)のオーナーが遵守しなければ何にもなりません。そもそもセブン側が店舗のオーナーをどこまでルールで縛れるのかというフランチャイズ特有の問題もあるでしょう。

今回は加盟店契約の中途解約に踏み切ったケースもあったということですが、契約の中にどこまで細かなルールを落とし込めるんでしょうね。一番手っ取り早いのは、商品やサービスを限定して、「オーナー及び従業員(パート・アルバイト含む)またはそれらの関係者の申し込み・買い付けを禁止」することかな。

ニチレイ サイバー攻撃への対処

株式会社ニチレイは7/13、外部からの不正アクセスによりシステム障害が発生したと発表しました。この障害により、グループ各社の冷蔵倉庫業務および冷凍食品の出荷業務に影響が出ています。

異常を検知したのが7/13。障害検知後すぐにネットワーク隔離などの対応をとり、同日中に不正アクセスによるシステム障害の発生を公表しています。そして7/15には第2報を公表し、7/17より順次上記業務を再開するとしていました。

初期対応としては素晴らしい対応でしたね。当然まだ分からないことはたくさんあります。分からないことがあるから判明してから公表する、のではなく、現時点で分かっていることは速やかに公表する。そういう経営陣の判断が評価されたのでしょう。発生翌日に同社株は大きく売られましたが、その翌日には大きく反発しています。

会社側が積極的に情報を発信することで、株主や投資家、さらには委託先や取引先にも安心感を与えていると思われます。今回はシステム障害でしたが、あらゆる会社の危機において、言えることです。しっかりと開示してくれなければみんな心配になる。メディアはそこにつけ込んで過剰な報道に走る。そういうことなんですよね。

サンリオ 常務取締役の不適切な報酬受給

サンリオは4/16、「当社常務取締役の不適切な報酬受給の疑いについて」を公表しました。指名・報酬諮問委員会にて決定された同社の報酬額以外に、自らが執行を担当するグループ子会社から別途報酬を受領していた疑いがあるとのこと。

サンリオは根強い人気を保つ「ハローキティ」を筆頭に「マイメロディ」「シナモロール」などオリジナルキャラクターを多数開発。アジア、欧州、北米などに子会社を持ち、世界でライセンスビジネスを展開するキャラクターライセンサーの大手です。もちろん、東証プライム上場企業です。

この不正、内部通報で発覚したようですね。既に調査は開始されており、複数年にわたり、合計数億円の追加報酬を得ていたということです。同社の現経営陣には一人の常務取締役がホームページでも確認できますが、この日同時に公表された新体制においては常務取締役は居ません。多分この人ですね。

後に日経ウーマンが発表する「ウーマン・オブ・ザ・イヤー2020」で大賞を受賞された女性役員が有名になるなど、同社経営陣に悪い印象がなかっただけに、この不正は非常に残念です。同社はこの不正を踏まえ、常務取締役のすべての職務を停止させているようです。