いすゞ自動車近畿 元課長 約束手形詐取容疑で逮捕

和歌山県警は10日、「いすゞ自動車近畿」の元和歌山支店営業課長と、同社の取引先の社長を詐欺容疑で逮捕しました。いすゞ自動車の関連企業であるいすゞ自動車販売に虚偽の請求書を提出して、額面1千万円超の約束手形をだまし取ったということです。

いすゞ自動車近畿

上場企業であるいすゞ自動車との関係性を整理すると、いすゞ自動車の100%子会社がいすゞ自動車販売。いすゞ自動車販売の100%子会社がいすゞ自動車近畿ということのようです。つまり孫会社ということになりますね。

逮捕容疑

2人の逮捕容疑は、共謀して2017年5月ごろから22年1月ごろ、受注したトラック約20台に付属品などを取り付けたとする虚偽の納品請求書をいすゞ自動車販売に提出し、約束手形(額面計約1,137万円)などをだまし取った疑いとのこと。

昨年にも

調べてみると、いすゞ自動車近畿では、昨年2月にも取締役が詐欺容疑で逮捕されています。この事件の手口も今回のケースによく似ていて、トラック約210台分のスタッドレスタイヤの注文を受けたとする噓(うそ)の納品請求書を提出。実際はタイヤを納品していないにもかかわらず、納入費を架空請求し、約7,800万円をだまし取っています。やれやれ、いすゞ自動車近畿ってどんな会社?

中部水産 特別調査委員会の調査報告書を受領したようだけど

2/9、「取引先が過年度より、当社に対し実在性のない架空取引を行っていたことが判明した」などという他人事のような書き振りで不正の発覚を公表し、特別調査委員会で調査してきた中部水産でしたが、4/8、約2か月を経て同委員会から調査報告書を受領したということです。

受領はしたけど

特別調査委員会より、調査の結果判明した事実関係及び問題点の指摘、再発防止のための提言を目的とする調査報告書を受領したということですが、その内容については一切触れていません。

黒塗り、黒塗り

「個人情報保護の必要上、機密情報保護等の観点から、部分的な非開示措置を施したうえで、2024 年4月 13 日(土)に公表する予定」だそうです。黒塗りするだけに5日も6日もかけるんかい?って感じ。最近増えてきた黒塗りだらけで理解不能な報告書になってそうですね。

この会社、どうにも自社で発生した不正に対する姿勢が妙な感じがしてなりません。第一報の段階からそのことは書いてたんですが。あくまで取引先の不正に巻き込まれただけなんです、的な。公表が土曜日ってのもちょっと珍しいですよね。一番目立たない日を選んだの?

HOYA 不正アクセスによるシステム障害

HOYAは4/4、「当社グループにおけるシステム障害について」を公表しました。3 月30日未明、海外の事業所においてシステム挙動に不信な点あったことから調査をしたところ、同社グループの国内外の事業所においてシステム障害が起きていることを確認したということです。

眼鏡レンズが

この同社のシステム障害で、眼鏡の大手チェーン店「JINS」などを中心に、一部の眼鏡レンズの注文受け付けを停止する動きが広がっているんだそう。HOYAによると同社のレンズは世界シェア2位で国内ではトップということで、その影響は小さくありません。

さらに、眼鏡レンズにとどまらず、ハードディスクドライブ(HDD)向けや半導体関連製品でも生産に影響が出ている可能性があるということで、こちらの影響も心配されるところです。

脆弱な態勢

HOYAにおけるシステム障害は今回が日初めてではありません。2019年には同社のタイにおける最大の工場がサイバー攻撃被害を受け、レンズの生産ラインが3日にわたって停止する事態に。そして、2021年にもHOYAのアメリカにある子会社が「アストロチーム」と名乗るサイバー攻撃グループによって、身代金要求型ウイルスに感染させられています。

要するにサイバーセキュリティに関する態勢が脆弱な企業としてマークされていた企業ということですね。今回の開示でも、「具体的な影響範囲はセキュリティーの観点から、外部に公表しないとしている。」そうですが、もうそんなこと言ってる状況ではないんですよ。セキュリティの全部再構築しないと。

インサイダー取引未然防止のための社員教育と態勢整備

昨日書いた小林製薬の社長会見の内容について、もう少し掘り下げてみます。「当社ではインサイダー情報について教育を行っています。その情報により売買の事前の社内許可制をとっている。インサイダー取引はないものと信じている」、というお話でしたね。

インサイダー取引未然防止策

役職員によるインサイダー取引を未然に防止するためのルール作りには、各社いろいろ工夫、苦労されていると思います。小林製薬でも「売買の事前の社内許可制」をとっているということでした。しかし、この程度は上場企業であればごく当たり前の態勢と言っていいでしょう。

一歩踏み込んで、自社株の売買を禁止するとか、売買したければ自社を通じて証券会社に注文をつなぐといった態勢も考えられます。要するに役職員の売買を完全に把握することで、保有状況までを自社で把握しておくということです。役職員の反発もあるでしょうが、「自由に株を売買したい」のであれば、自社株以外でやれ、ということですね。自社株は長期保有の観点で持株会でやれと。

インサイダー取引に関する社員教育

インサイダー取引とはそもそもどういう目的で設けられた規制なのか。どういう取引がインサイダー取引に該当してしまうのか。こういった法規制に関する研修・教育等も重要です。上場企業なんですから、主幹事証券に依頼して講師を派遣してもらうことも可能ですよ。

この社員教育で一番重要なのは、何よりもまず、社長をはじめとした取締役や執行役員への教育から始めることです。自社の業績動向やら増資に関する情報、TOBに関する交渉状況など、インサイダー取引に該当しかねない情報が常に身の回りにあるからです。実際に接してみるとビックリするくらい無知な役員が多いものです。

小林製薬 健康被害を巡るインサイダー取引はあったのか

小林製薬が販売する「紅麹」の成分が含まれた健康食品を摂取し、その後に死亡した人が5人に上るなど、同社商品の健康被害が大きな社会問題となっています。その同社株の推移を巡っては、2月上旬から同社の株価が大きく下落していることから、同社株式のインサイダー取引があった疑いが指摘されているそうです。

株価の推移

同社株は2月に入って下落を始め、同月中旬までで約10%(6,700円→6,000円)下げています。同じ時期の日経平均株価は約8%の上昇となっており、確かにインサイダー取引があったかのような印象を受けますね。

この動きについて、記者会見に参加した中国メディアから、「インサイダー取引があったのではないか」という質問があった模様。小林社長は「当社ではインサイダー情報について教育を行っています。その情報により売買の事前の社内許可制をとっている。インサイダー取引はないものと信じている」と否定したとのこと。

同じ業界を見てみると

同社株の比較対象となりそうな銘柄としては、ライオンや花王があげられると思います。両社の同じ期間の株価推移を見てみると、ライオンが約5%程度下落しており、花王も約6%ほど下落しています。日経平均が上昇するなか、この業界全体が売られていたことが分かります。

株価の推移だけではインサイダー取引があった、とまでは言えない程度の下げのように見えますね。もちろん、個別の取引見ないと分かりませんが(当然、監視委員会は既に調査を始めてると思います)。