建設技術研究所 また? 不適切な原価管理が発覚

建設技術研究所は2/9、「2023年12月期決算発表の延期及び社内調査委員会設置のお知らせ」を公表しました。同社が受託している業務に関し、不適切な原価管理が発生した疑いがあることを認識したということです。

建設技術研究所

建設技術研究所は河川、ダム、道路、環境、情報など公共事業に関する総合建設コンサルタントの大手。国土交通省が発注するインフラプロジェクトに強味を発揮する、東証プライム上場企業です。実はこの企業、当ブログに登場するのは3回目。またですかぁ、って感じです。

不正の概要

同社が受託した業務の遂行において生じた人件費等を、当該業務に計上せず、別業務に付け替えた旨の従業員からの申告があったということです。付け替えた費用の詳細については、現在精査中としており、今回の開示ではこれ以上の情報はありません。

2021年には、架空発注で資金を還流させるという従業員の不正行為が発生。そして2023年8月にも従業員の不正が。いずれもかなり長期間続いた不正でした。そのたびに調査委員会を設置して改善してきたはずですが、未だその成果が表れているとは言えません。

原価管理の問題としていますが、他にも問題を抱えているのではないか、こうしたことが起こる背景に何があるのか、、、「従業員の不正」だけで終わらせることなく、今回こそ膿を出し切らないとね。

マーチャント・バンカーズ株式会社 適時開示に関する疑義 第三者委員会設置

マーチャント・バンカーズは2/9、「第三者委員会設置及び過去に公表した開示内容の経過等に関するお知らせ」を公表しました。過去の適時開示に関する疑義について社内調査を行ってきた結果、徹底した事実関係の調査並びに原因究明を行うため、第三者委員会を設置することになったということです。

マーチャント・バンカーズ株式会社

マーチャント・バンカーズは、国内外の企業および不動産への投資を行うマーチャント・バンキング事業を基幹に、ボウリング場などを運営するオペレーション事業を展開。投資活動による収益追求と安定収益基盤の構築の両立を目指す東証スタンダード上場企業です。

適時開示に関する疑義

公表時点では業務委託契約に係る基本合意を締結していたものの、最終的に業務委託契約の締結に至らなかったケース。業務委託契約等の締結に至ったものの、当該業務委託契約等がすでに終了しているケース。開始した新規事業がその後に廃止あるいは中止となっているケース。こうしたケースにおいて、それらの経過が適切に開示されていない事案等が複数発覚したとのこと。

簡単にいうと、市場で好感されそうな好材料はどんどん開示するんだけど、それが不発になった場合などの悪材料は開示してこなかった、ってことでしょうね。投資家にとってこれは非常に迷惑な開示姿勢です。過去の株価推移を見ても、何かしらの好材料で短期間に株価が2倍、3倍に上昇し、あっという間に下がってくるという展開が何度か見られます。

好材料で株価を煽って高値を売り抜ける。仕手株によくみられる動きです。継続開示の問題にとどまらず、相場操縦やらなんやら、意外に大きな事案に発展するかもしれません。

不正にSansanの名刺情報を入手した会社員が逮捕

名刺管理サービス会社「Sansan」の社員を装い、他社の名刺情報を不正入手したとして、警視庁と愛知県警は、不正アクセス禁止法違反容疑で、渋谷区の不動産販売会社「GRANDCITY」次長を逮捕したということです。

Sansan

Sansanは名刺管理を軸とする営業DXサービス「Sansan」などを展開する企業。機械学習などのデジタル技術と人力を組み合わせることで、大量のアナログ情報を正確かつ効率的にデータ化する仕組みやノウハウが強みです。東証プライム上場企業です。

逮捕容疑

容疑者は複数の部下に指示し、2022〜23年、少なくとも十数社の名刺情報約400万件に不正アクセスしたということです。Sansanの社員を装い、同社のサービスを利用する企業(GRANDCITY社の営業先など十数社)の社員に「二要素認証のため、IDとパスワードを返信してほしい」と偽メールを送信。取得したIDなどで名刺情報にアクセスしていました。

つまり、Sansanも被害者ということですね。この名刺管理ソフトSansan、犯罪を犯してでも手に入れたい素晴らしい情報を持っている、、、ということですかね。このニュースを受け同社株は一時5%以上上昇しました。

ちなみに、この原稿を書いている時点では、GRANDCITY社のホームページ「スタッフ紹介」欄で、容疑者と思われる人物の顔写真が確認できました。

株式会社エー・ピーホールディングス 四十八漁場でノロウイルス食中毒事故

株式会社エー・ピーホールディングスは2/5、「食中毒事故に関するお詫びとお知らせ」を公表しました。同社が運営する『四十八漁場 池袋東口店』(東京都豊島区)において、ノロウィルスを原因とする食中毒事故が発生したということです。(ちなみに「よんぱちぎょじょう」と読みます)

株式会社エー・ピーホールディングス

株式会社エー・ピーホールディングスは、地鶏をメインにした「塚田農場」や、鮮魚をメインにした「四十八漁場」、食肉(ホルモン)の「芝浦食肉」などの外食店舗を、チェーン展開する東証スタンダード上場企業です。

食中毒事故

昨日、株式会社一蔵での食中毒事故を取り上げましたが、またまたノロウイルスです。1/20と1/23に同店を利用した顧客の合計20人に、嘔吐(おうと)や下痢、発熱の症状があり、結果的に17名の顧客からノロウィルスが検出されたということです。

店舗立ち入り検査では、同店舗の従業員、食材、設備からノロウィルスの検出はなされませんでしたが、全員の共通食が同店で提供した料理のみだったようです。

食中毒だけは顧客側でどうにもできませんからね。特に同社は『生販直結モデルの食』で勝負されてる企業、しっかり管理してもらわないと。実はkuniもこのお店使ったことがあって、他人事とは思えません。昨日も書いたけど、このお店もやはり2/5~2/7、3日間の営業停止処分だけのようです。

株式会社一蔵 食中毒事故発生に伴う営業禁止処分の解除

株式会社一蔵は2/5、「食中毒事故発生に伴う営業禁止処分の解除のお知らせ」を公表しました。1/31にノロウイルスを原因とする食中毒事故が結婚式場で発生し、同式場は名古屋市保健所昭和保健センターより営業禁止処分を受けていましたが、これが解除されたということです。

株式会社一蔵(いちくら)

株式会社一蔵は呉服・振袖などの販売を中心に、振袖のレンタル、成人式の前撮り写真撮影、着物の着方教室の運営などを行う和装事業が中核。さらに、結婚式場を運営するウエディング事業も手掛ける東証スタンダード上場企業です。

食中毒事故

同社が運営する結婚式場「グラストニア」(愛知県名古屋市昭和区)において、ノロウイルスを原因とする食中毒事故が発生。披露宴に列席した3グループ140名のうち、17名の顧客より体調不良(腹痛、下痢、嘔吐等)の申し出があったという第一報でした。今回の開示では、発症した顧客及び当該式場スタッフ合わせて7名から食中毒の病原物質であるノロウイルスが検出されたとしています。

営業禁止が1/31で2/5に解除。って、食中毒の処分ってこんな短い期間で解除されちゃうんですね。徹底的に消毒したら終わりってこと?顧客に実際に健康被害与えてるんだから、もう少し重い処分でも良さそうだけど。