シスメックス株式会社 公正取引委員会が独占禁止法違反の疑いで立ち入り検査

シスメックス株式会社は6/4、「公正取引委員会による当社への立ち入り検査について」を公表しました。日本市場における血液凝固測定装置および試薬(FDP を測定する試薬および D ダイマーを測定する試薬)の取引に関し、独占禁止法違反(抱き合わせ販売等)の疑いがあるとのこと。

シスメックス株式会社

シスメックスはヘマトロジー(血球計数検査)、免疫検査、血液凝固検査など検体検査に必要な機器・試薬・ソフトウエアの研究開発から製造、販売・サービス&サポートまでを一貫して行う総合メーカー。血液凝固測定装置は国内市場規模は約27億円で、シスメックスが半分ほどのシェア。もちろん東証プライム上場企業です。

試薬を抱き合わせ販売

同社の開示では詳細は語られていませんが、報道によると、同社は遅くとも2019年ごろから血液凝固測定装置を販売する際、病院などの取引先に自社の試薬の購入を強要し、公正な競争を阻害した疑いが持たれているとのこと。血液凝固測定装置は手術を控えた患者の血液が固まりやすいかどうかを調べる用途などに使われるんだそう。

第一報では、同社の営業担当者が取引先に対して「他社の試薬を使うのなら装置の販売をしない」などと説明していたということでしたが、その後、取引先に「他社の試薬は使えない」などと虚偽の説明をして販売していたという報道も。いずれにせよ、独禁法の禁じる「抱き合わせ販売等」にあたるわけですが。

レーザーテックに空売りファンド 暴露レポートで不正会計を指摘

レーザーテック株式会社に関して、スコーピオン・キャピタルという空売りファンドがレポートを公表。そのレポートで、スコーピオンは同社株を空売りしていることを表明しているんだそう。この情報を受け同社株は一時8%を超える急落となりました。

レーザーテック株式会社

レーザーテックは半導体関連装置を中心にFPD(フラットパネルディスプレイ)関連装置、レーザー顕微鏡などの設計、製造、販売などを行う東証プライム上場企業です。年初から日経平均が4万円を超えていく急騰相場で中心的な役割を担った企業です。

スコーピオン・キャピタル

スコーピオン・キャピタルはある銘柄に空売りを仕掛け、その後に当該銘柄の暴露レポートを公開。同銘柄が急落することで大きな利益を得てきたファンドのようです。史上最大級の不正だの、主力製品に欠陥がある、といった情報が暴露されているようで、300ページを超えるレポートだそうです。

市場の反応

同社株は終値で35,560円(-2,900円)。同社株に限らず半導体製造装置関連全体が大きく売られました。大きく上げてきた銘柄が多いだけにインパクトは大きかったようです。新NISAスタートでこの辺りの銘柄を買った人も多いはず。今後の東京市場全体に与える影響も気になるところです。

ガセ情報であれば風説の流布や相場操縦でお縄に、ということになりそうですし、何かしらあるんでしょうかね。18時現在、当のレーザーテックからは何のコメントも出ていません。コメントなしはマズいんじゃない?

公正取引委員会 旅行大手4社に排除措置命令

公正取引委員会は5/30、「青森市が発注する新型コロナウイルス感染症患者移送業務の入札参加業者らに対する排除措置命令等について」を公表しました。対象は東武トップツアーズ、日本旅行東北、名鉄観光サービス、JTB、近畿日本ツーリストの5社です。

不正の概要

問題となったのは青森市が22年度に発注したコロナ感染者を自宅から宿泊療養施設に移送する業務の指名競争入札。公取委によると、5社の支店長が事前に電話やメールでやり取りするなどして受注予定者を決定。受注者が業務の一部を他社に再委託することに合意していました。

計5回あった入札はいずれも近畿日本ツーリストが落札し、落札総額は計約3200万円。近畿日本ツーリストが4社に業務の一部を再委託して報酬を分配していたといいます。この4社に排除措置命令が出ていて、近畿日本ツーリストは免除ってなに?

どんだけ腐った業界?

新型コロナを巡っては、雇用調整助成金の不正受給や、「Go To トラベル」給付金の不正受給など、不正しまくっていたこの業界。今度はコロナ感染症患者移送業務の入札における入札談合です。マジでなんでもありの業界ですね。

今回公表されたのは青森市の事案。高齢者が多いとはいえ業者にとっては小さなマーケット。どう考えてもこのあと芋づる式に他自治体での悪行が出てくるんでしょう。広告の世界でもそうだけど、〇〇代理店って業態、モラルとか倫理とかまるでなさそうだね。

トヨタ、マツダ、ヤマハ発動機、ホンダ、スズキ 5社で型式指定申請における不正

国土交通省は6/3、「型式指定申請における不正行為の有無等に関する自動車メーカー等の調査報告の結果等について」を公表しました。昨日書いたトヨタ、ホンダに加え、マツダ、ヤマハ発動機、スズキでも不正行為が確認されました。調査は一部継続しており、この5社は5月末時点の結果だそう。

調査結果の概要

型式指定を取得している自動車メーカー、装置メーカー等85社に対し調査・報告を指示しており、5月末時点で調査を完了したのは68社(マツダ、ヤマハ発動機、本田技研工業、スズキなど)で、調査継続中は17社(トヨタなど)となっています。

報告のあった不正の内容は、トヨタが現行生産車3車種を含む計7車種。マツダが現行生産車2車種を含む計5車種、ヤマハ発動機が現行生産車1車種を含む計3車種、ホンダが現行生産車なしで過去生産車22車種、スズキが現行生産車なしで過去生産車1車種という内訳です。

5社で分散?

公表した5社は国交省の指示のもと、すべて同じ日に不正を公表。単独で非難の的になることもなく、5社で分散した形です。ダイハツや日野に比べてダメージは小さいでしょう。しかし、ここで考えておくべきことがあります。この5社は他社の不正を横目に、本気で自社の点検をしてこなかったという事実です。このままほとぼりが冷めてくれたら、くらいに考えていた面子ですよね。

トヨタやホンダなどで不適切事案が判明?

日刊自動車新聞は5/31、「トヨタやホンダなどで不適切事案が判明 国交省が調査結果公表へ 悪質性など踏まえ処分検討」と報じました。ダイハツ工業などの認証不正を踏まえ、同様の不適切な事案がないかどうか、国土交通省が自動車メーカーなどに社内調査を指示した結果のようです。

日刊自動車新聞

日刊自動車新聞は、1929年(昭和4年)創刊の世界最大級の自動車業界紙なんだそう。 日本国内外の自動車業界動向を取り扱っています。その電子版で今回この件が報じられてます。

調査結果

ダイハツのほか、日野自動車や豊田自動織機で相次いだ認証不正を踏まえ、国交省は1月末から順次、自動車や装置の型式指定を取得している自動車メーカーやインポーター(輸入業者)、装置メーカーなど合わせて85社に対し、型式指定申請に関する社内調査と報告を求めていました。

過去10年を遡り、型式指定申請に関する各種試験の運用や試験結果などを調査するとともに、客観性を担保するため外部組織などによるチェックも求めていたそうです(報告期限は6月上旬)。

同紙によると、これまでにトヨタやホンダが不適切な事案を報告したもよう、だそうです。常連さんのトヨタはともかく、これまでこうした不正とは縁がなかったホンダまで出てきたんですね。2社以外にも不適切な事案が見つかっているとの情報もあるそうです。道路運送車両法上、問題があるかどうかはこれから精査されるようです。