日清食品、カップ麺で再販売価格の拘束 公取委が警告へ

日本経済新聞は8/8、「公取委、規律ある価格転嫁促す 日清食品に警告へ カップ麺で価格拘束か」と報じました。「カップヌードル」など主力5品目の希望小売価格について、全国の小売業者に対して値上げ額を指定して販売価格を上げるよう求めていたということです。

事案の概要

独禁法は、小売業者に自由に販売価格を決めさせない行為を「再販売価格の拘束」として禁じていますが、卸業者を通じて小売業者に販売価格を上げるよう求めていたこの行為が違反に該当するとしているようです。対象となった商品は「カップヌードル」をはじめ、「シーフードヌードル」、「カレーヌードル」、「どん兵衛きつねうどん」、「日清焼そばU.F.O.」の5商品。

日清食品ホールディングスは25年3月期に、即席麺などの販売が伸びるとして過去最高の利益を見込んでいるそう。こういう不正によって業績を伸ばしてるのってねぇ。バチ当たるよ。

なぜかカップ麺

公取委が認めた「再販売価格の拘束」。2年前には「株式会社一蘭」が同様に違反を指摘されていました。同社は豚骨ラーメンのチェーン「一蘭」を展開する企業で、違反の対象とされたのはやはりカップ麺。前年から発売開始したカップ麺「一蘭 とんこつ」という商品。

カップ麺の業界ってなんか共通する悪しき商慣習みたいなのがあるんでしょうか。日清がCMでやってる「夏が熱すぎてカプヌが売れない」みたいな季節要因があって、夏場に小売業者が投げ売りするから、みたいなこともあるのかな。

レーザーテック 特別調査委員会の調査結果を公表

レーザーテックは8/5、「一部報道についての補足説明 特別調査委員会による調査報告のお知らせ」を公表しました。Scorpion Capital LLCから不正会計等のいちゃもんをつけられていた件について、特別調査委員会を設置して1か月半にわたり調査してきました。

調査結果の概要

同社製品のACTIS および MATRICS の仕掛品に係る、実在性の確認や残高に含まれる項目の適切性、回収可能性(資産性)などを検証したとのこと。その結果は「当委員会は、本調査の調査目的に照らして必要な調査手続は十分に実施できたとの心証を得ており、実施したすべての検証手続において、調査目的に関連する不正は認められなかった。」ということです。

今回開示された調査報告書は要約版で、4ページだけというもの。プライバシーおよび機密情報等の保護の観点から要約版を公表したとしています。先に不正を指摘したスコーピオンが300ページに及ぶレポートを出してきたことを考えるとやや貧弱、というか、不正はなかったという結論しか書かれていません。

マーケットの反応

調査結果公表を受けた株式市場では、同社株は猛烈に反発・急騰してるんですが、市場全体が暴落・急反発したり、その後に同社が好決算を発表したりといった材料が交錯しましたので、今回の調査結果がどれほど影響を与えたのかは何とも言えません。しかし、いずれにしてもスコーピオンの空売りは大成功、独り勝ちってことですね。

ブックオフグループホールディングス 従業員の不正行為(その2)

ブックオフグループホールディングスは8/6、「特別調査委員会による調査進捗状況に関するお知らせ」を公表しました。従業員による架空買い取り、在庫の不適切な計上及びこれらによる現金の不正取得の可能性があるとして、6/25から調査してきた件ですね。

不正の実態

今回の開示は、特別調査委員会の中間報告といえる開示ですね。以下のように大きく分けて3種類の架空買い取りが行われていました。

① 取引の実態が存在しない買取を当社システム上に記録した上、かかる買取に対応する現金を実際には当該行為を実施した従業員が着服する行為
② 買取の実態は存在し、お客様への査定金額は適切であったものの、当該買取を当社システム上に登録する際に単価や点数を水増しあるいは別の商品コードで登録し、当該水増し分等の現金を当該行為を実施した従業員が着服する行為
③ 取引の実態が存在しない買取を当社システム上に記録した上、その後同等の商品の売上を当社システム上に登録し、売上を偽装あるいは過大に計上する行為

これらの不正をごまかすために、やはり3種類の在庫の不正な計上が行われていたとしています。今回行われた臨時の実地棚卸において、これらの不正が発見されているのは国内ブックオフ事業の 24 店舗で、発見されている不適切な在庫計上として 70 百万円を認識しているとのこと。

機能してなかった店舗における実地棚卸

同社では各店舗の店舗在庫の実地棚卸を各店舗の店長・主任を中心として行っており、また、実地棚卸の適正性についての確認、検証は、店長・主任の上長である複数店舗を所轄するエリアマネージャーをはじめとした上長が行うこととして管理をしてきたといいます。

この管理体制が機能してこなかったということですね。店長や上長の統制が機能してなかっただけなのか、彼ら自身もこの不正に加担してきたのか。この辺は気になります。

日経平均株価 4,450円安 NISAショック?

8/5、日経平均株価は31,458円、前日比4,451円安の暴落となりました。下げ幅ではもちろん過去最大。下落率で見てもいわゆるブラックマンデー翌日の14.9%に次ぐ12.4%となりました。ただ、この日に至るまでに既に3,000円以上下げてますからねぇ。ブラックマンデー超えといってもいいかも。

暴落の原因

まぁ、いろんなことが言われてます。米国の景気後退懸念と金利低下、日銀による利上げと、これらにより誘発された予想を上回る円高の進行などなど。米国株価の好調に乗じて円安が進み、円キャリートレードで加速していた日本への資金流入が一気に逆回転してしまいました。

こうした株高の背景にあったのが新NISAのスタート。株式市場では新しい制度や取引が開始されるとき、開始に向けて気運が高まり上昇し、開始された途端に下げに転じる(好材料出尽くし)といった事例をたくさん経験してきました。今回で言うとその好材料が新NISAだったと思われます。

国が税制を優遇し、国民の資産形成を推し進めるという政策に多くの投資家が誘導されてきた結果、日経平均は大きく上昇してきました。新NISAスタートで実際に巨大な資金が市場に流れ込んだのは事実ですし、それをあてにした外国人買い等も強烈に買ってきました。

皆が強気になった時

こうして市場参加者が全員強気になった時、下げが始まります。ブラックマンデーもリーマンショックも市場関係者として見てきましたが、詳細な下げのメカニズムは違うものの、このセオリーは一緒です。さらに、これらの暴落場面と比べても、今回の下げは強烈ですね。

新NISAスタート直前の日経平均は33,500円程度、TOPIXは2,360ポイント程度。そこからの上昇分をすべて吐き出してしまいました。政策にに煽られる格好で新NISAを始めた方には非常にお気の毒ですが、相場ってそういうものなんです。

ただ、NISAという制度は長期保有が前提。今回の暴落は単なる通過点と考え、一喜一憂されませんよう。ここからは安いところが買えるわけですから。

株式会社セガ カスタマーハラスメントに対する対応

少し前になりますが、株式会社セガは7/17、「弊社従業員に対する誹謗中傷など度を超えたハラスメント行為等への対応につきまして」を公表しました。同社従業員個人にSNS上で度を越えた誹謗中傷や侮辱行為を行った人物に対する対応の結果ですね。

株式会社セガ

セガは家庭用・業務用ゲーム開発、AM(アミューズメント)施設運営大手です。東証プライム上場企業であるセガサミーホールディングスの中核子会社ですね。

カスハラへの対応

同社従業員個人に対して、SNS上で度を越えた誹謗中傷や侮辱行為を行った人物に対して、長らく対応を続けてきたものの改善されなかったとのこと。そのため同社は法的措置を講じ、発信者情報の開示請求の申立てが裁判所に認められ、カスハラ行為者を特定しました。

その後の個別での交渉により、同社従業員に対して損害賠償金を支払う旨と、これまでの誹謗中傷や侮辱行為の削除、今後はそのような行為を控える旨で 示談を成立させたということです。ハラスメント行為を断じて許容しないという同社の姿勢は評価されるべきですよね。

ハラスメント行為を断じて許容せず戦ってくれる会社と、大事(おおごと)にしないよう従業員を説得しようとする会社。当然ですが従業員の満足度には雲泥の差が生まれます。皆さんの務める会社はどっち?