輪軸組立作業不正 東京メトロ、都営地下鉄、都電でも

JR貨物で発覚した輪軸組立作業不正、データ改ざんに続き、JR東海で最大圧入力値が目安値を超過している輪軸が在来線車両で11軸見付かりました(データ改ざんはなし)。そして今度は、東京メトロ、都営地下鉄、都電でも同様の問題が確認されています。

東京メトロでの点検結果

東京メトログループのメトロ車両で輪軸組立作業において、基準値を超過している輪軸が225軸あることが判明。また、同社が作業を受託していた東葉高速鉄道(2軸)と埼玉高速鉄道(6軸)でも同じく確認されており、データ改ざんも認められているとのこと。

都営地下鉄、都電

都営地下鉄、都電での輪軸組立作業は、京王重機整備という会社が受託していますが、三田線の203軸と新宿線の230軸、大江戸線の1軸、荒川線33軸で問題が確認されました。基準値を逸脱していたにもかかわらず、当局に対しては基準値内の数値に差し替えて提出していたことが判明しています。

基準値超過や不正行為の報告は今後も増え続けそうです。今のところ京王重機整備の酷さが目立っています。同社は名前の通り京王電鉄の車両整備を担当しているようですので、京王電鉄でも同様の点検結果が出てきそうですね。

東海旅客鉄道(JR東海)でも輪軸組立作業で問題が

JR東海は9/14、「輪軸組立作業の点検について」を公表しました。JR貨物で発覚したデータ改ざん問題を受け、中部運輸局から緊急点検の指示があり、同社の輪軸組立作業について点検した結果です。JR貨物の問題が出たのが9/10ですから、かなり早い対応でしたね。

JR東海

JR東海は東海地方最大の鉄道会社。東京、名古屋、大阪間を結ぶ日本の交通の大動脈である東海道新幹線のほか、東海道本線、高山本線、中央本線、関西本線、飯田線など名古屋・静岡地区の都市圏輸送を中心とした12線区の在来線を運営する東証プライム上場企業です。

点検結果

在来線車両の車輪と車軸からなる部品「輪軸」の組み立て工程で、測定する圧力が目安値を超えたものが11本あったと発表。目安を超えた場合の点検などのルールも明確に定めていなかったといいます。同社は9/14、対象の10車両の使用を停止しました。東海道新幹線では目安を超えた輪軸はなかったとのこと。

JR東海は「目安を超えた部品も安全は確保されている」としており、データの改ざんなどの不正もないということです。そりゃまぁ、良かったってことなんですが、指示を受けてわずか数日で不正の有無まで精査できるんでしょうかね。対応が早すぎて逆に心配になります。

(追伸)

9/18、「東京メトロのグループ会社が記録書き換え」という情報が・・・この件は別記事で書きます。

株式会社 タムラ製作所 外部調査チームの設置

タムラ製作所は9/13、「外部調査チームの設置に関するお知らせ」を公表しました。同社の中国における連結子会社 2 社において、購入部品在庫の会計処理が、社内ルールに照らし適切に行われていなかった疑義が判明したということです。

タムラ製作所

タムラ製作所は、家電や産業機械などでエネルギー変換を担う各種電子部品を基幹に、部品の製造で使用する電子化学材料や装置などの製造・販売を手掛ける企業。アジアを中心とした海外売上高比率が6割強を占める東証プライム上場企業です。

何が起きてるのか

開示では、「中国における連結子会社 2 社において、購入部品在庫の会計処理が、社内ルールに照らし適切に行われていなかった疑義」としか説明されていません。この疑義について客観性・独立性ある調査を行うため、同社と利害関係を有しない外部専門家 3 名による外部調査チームを設置し、調査を行うことを決定したということです。

購入部品在庫の会計処理ということですから、棚卸資産の過大計上、架空計上などが考えられそうですね。棚卸資産を過大に計上し、あるいは架空計上することによって、当期の売上原価を減少させ、そのことにより売上総利益を増加させるといった不正が行われていなかったか。さらに、それが組織的に行われていなかったか、などを検証するということになりそうです。

ミンカブ・ジ・インフォノイド株式でインサイダー取引 課徴金納付命令の勧告

証券取引等監視委員会は9/13、「株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイド役員からの情報受領者による内部者取引に対する課徴金納付命令の勧告について」を公表しました。これを受けて同社も、「証券取引等監視委員会の公表事案について」を公表しています。

ミンカブ・ジ・インフォノイド

ミンカブ・ジ・インフォノイドは、ライブドアブログなどインターネットメディアを運営するメディア事業と、金融機関向け情報系ソリューションサービスを提供するソリューション事業を展開する企業。株式や投資信託など金融系情報・分析サービスも提供する東証グロース上場企業です。

事案の概要

ミンカブ・ジ・インフォノイドの役員であった者から、同人がその職務に関し知った、「LINE株式会社によって新たに設立される会社の全株式を取得し、同社をミンカブの完全子会社とする」という重要事実の伝達を受けた知人が、当該重要事実の公表前に、ミンカブ株式合計1200株を、買付価額合計約234万円で買い付けたというもの。このインサイダー取引に対し、金融商品取引法に基づき納付を命じられる課徴金の額は35万円です。

一方、ミンカブ・ジ・インフォノイドは公表文の中で、「当社及び当社役職員による法令違反の事実はございません」としていますが、株式等の情報・分析サービスを提供する企業の役員が、知人に上記のような情報を伝えていたことについては、同社はもっと深く反省すべきところです。役員の処分はどうなったんでしょう。

監視委員会は、「情報伝達行為・取引推奨行為の禁止」にまでは該当せず、という判断をしたようですが、この役員は違反行為を問われるべきだったと思います。

ジー・スリーホールディングス 現社長が逮捕される

ジー・スリーホールディングスは9/12、「当社代表取締役社長の逮捕に関するお知らせ」を公表しました。同社代表取締役社長が、以前代表取締役を務めていた伸和工業株式会社における令和3年8月期の法人税法違反の疑いにより、大阪地検特捜部に逮捕されたとのこと。

ジー・スリーホールディングス

ジー・スリーホールディングスは、太陽光発電所の運用による売電など太陽光発電関連を中心とする再生可能エネルギー事業を中核とする企業。そのほか、新規エネルギー事業、サステナブル事業も手掛ける東証スタンダード上場企業です。

逮捕容疑

開示では別会社の事案であるとしてほとんど明らかにしていません。しかし、報道によると、伸和工業の実質的経営者が架空の損失を計上する手口で所得を隠し、1億円あまりを脱税したとして法人税法違反などの疑いで大阪地検特捜部に逮捕されたということです。

3年前、2021年の8月期の決算で、架空の特別損失を計上する手口で4億円あまりの所得を隠し、1億500万円を脱税したというもの。あくまで大阪に本社がある太陽光発電業者、「伸和工業」を舞台とした事件ではありますが、ジー・スリーホールディングスの社長でもあります。同社でもしっかりと事実を把握し、公表してほしいですね。