日本軽金属ホールディングス 特別調査委員会の委員変更

本来JISマークを表示してはならない製品に、製品の出荷時に添付する現品票にJISマークが表示されていたとして、特別調査委員会による調査を進めていた日軽金HD。11/1に「特別調査委員会の委員構成の一部変更に関するお知らせ」を公表しました。

特別調査委員会

特別調査委員会設置の決定が6/9でしたから、既に5か月が経過。10社ある子会社にどんどん飛び火していってるような感じでしたが、なんと、ここにきて委員会メンバーの変更だそうです。

今回の開示ではその理由を、「調査の進捗に伴い、その検討事項が増加していることを踏まえ、更に迅速かつ徹底した調査活動を行うため」、と説明しています。業務量が増加していて、さらに徹底した調査を、、、ということなんですが、なんだか変な感じ。

設置時に委員長をお願いしたN弁護士に代わって、前大阪高等検察庁検事長だった方が委員長になるそうです。N弁護士が委員長を降りる理由については説明なし。というか、N弁護士が降りることすら触れられていません。

なんで委員減らすの?

委員長が変更になり、さらに委員だった社外取締役と社外監査役のお二人が外れる形になってます。結局委員は5名から3名へ。検討事項が増加しているのに、なぜ委員会メンバー縮小なんでしょうね。もちろん、委員ではない補助者とかを増やすのかもしれませんが(そのことについては触れられてない)、なんか不自然です。

委員会と経営の間で何か揉めたりしてるんでしょうか。委員会の中で委員同士が揉めてたりするかもしれませんね。日軽金の調査、さてさて、いつまでかかるのやら。

東光高岳 新たな検査不正も

キュービクル形ガス絶縁開閉装置およびガス絶縁開閉装置における検査不正を公表していた東光高岳。10/29には、「当社製ガス絶縁開閉装置の不適切事案に関する再発防止策について」を公表しました。

調査を継続

調査結果って公表されたんだっけ?と思いましたが、今回の開示の中で調査結果についても触れていました。同社は外部の人間を入れた〇〇委員会みたいなのは設置しておらず、製品の開発・製造・検査に直接従事していない内部監査部を主体とした調査チームで調査を進めているんですね。

その調査の中で今回発覚したのが、自動開閉器用遠方制御器の一部の機種において、お客様仕様で定められた試験を実施していなかったというもの。まだ不正の対象製品は広がりそうな感じですね。

調査方法と対象

外部から委員を入れた第三者委員会などを設置した方が、経営等からの圧力がかからず、公正な目線で調査ができるというのはありますよね。ただ、調査を委嘱する際の「対象製品の範囲」や「対象期間」を意図的に限定するなどしていては意味がありません。そういう対応をしている企業、意外に多いです。

東光高岳の場合は委員会を設置せず、あくまで自社の機能の中で調査を進めています。この場合、経営がどれだけ本気で膿を出し、再生していくのか、の本気度が重要です。

同社の調査チームによる調査対象は、「全事業本部の全製品ならびにグループ会社の製品」と、定義されていて、本気度は伝わってきます。

脱線しますが、、、8/24に設置したのは「非常事態対策本部」と説明されていましたが、今回の開示では「リスク対策本部」となっています。これ、間違い?

昭和電線ホールディングス 調査結果を公表?

子会社の昭和電線ケーブルシステム株式会社における検査不正を調査していた昭和電線ホールディングス。10/29、「当社グループ製品の品質試験の不整合に関する調査結果の報告について」を公表しました。

調査結果の要旨

7/21に特別調査委員会を設置していますから、約3カ月間の調査になりましたね。調査の対象としたのは7製品。で、うち5製品については特別調査委員会とは別に設置した調査委員会が調査を担当、という妙な構図になっています。これ何で?

開示(調査結果の要旨)を読むと、従業員および元従業員に対して行ったインタビューによると〇〇でした。というまとめられ方になっていて、具体的な情報がほとんどありません。例えば、「1991年頃から抜き取り試験自体を行わずに過去の試験で得られたデータを流用するようになったという証言がありました」。みたいな感じです。

具体性に欠け、詳細情報は不明。発生原因なども現場の行為者の問題として片付けられていて、経営の問題には触れず。とにかく、今回のこの開示でさっさと、すべてを丸く収めようという意図を強く感じさせる報告となっています。と、kuniは感じました。

報告書は?

検査不正等に関する調査委員会の調査期間として、3カ月間というのは決して短くはありません。報告書は数十ページから100ページを超えるものも。ところが今回のケース、調査結果報告書自体は開示されていないんですね。

これってどうなんでしょう。たしかに開示のタイトル、「調査結果の公表」ではなく、「調査結果の報告」になってます。最後に親会社と子会社の代表取締役社長の役員報酬減額が記されていてお終い。なんともあっさりした終結宣言です。

アドフラウドとは

先日のメタバースに続いてIT関連のカナ文字用語です。アドフラウド、この用語は10月中旬に初めて知りました。インターネット広告の閲覧数を水増しして広告費をだまし取る行為のことをアドフラウドと言うんだそうです。ネットで検索しても、今のところあまりヒットしません。

ネットの広告の仕組み

当ブログでもそうですが、閲覧していただくページには広告が表示されます。その広告が表示されたらとか、クリックしてもらえたら、1回につき〇円みたいな感じで広告を出している企業(広告主)からサイト運営者に広告料が支払われる仕組みになっています。

ですから、そのサイトの運営者はできるだけ多くの人に読んでいただけるように、サイトに掲載するコンテンツの質を向上させようとするわけです。kuniも同じです。質が向上しているかは分かりませんが。

アドフラウド

こういう仕組みに対して、頭の良い悪い人たちは、巧妙な手口で閲覧回数を激増させ、広告料を荒稼ぎしているそうで、そうした手口のことをアドフラウドと呼ぶんだそうです。

こうした手口を使う犯罪グループは、まず詐欺用のサイトを用意し、企業などの広告を誘導します。ボット(ユーザーによる逐次操作を必要としない,自律プログラム)などにより、自分たちで閲覧数を不正に増やし、対価として広告収益が懐に入ってくる仕組みを作るそうです。

広告主にとっては、実際には消費者が見てくれてないのに、広告料だけを支払わされているわけですからたまりません。被害は世界中で発生しているそうですが、特に日本が多いようです。反社会的勢力が資金を稼ぐ手段として、薬物の売買に次ぐ規模に膨らむのではないかと言われています。

ただし、今日読んでいただいたように、サイトを閲覧いただく方には直接被害はありませんのでご安心を。

北弘電社 上場廃止は免れたものの

太陽光発電案件において、工事原価総額の見積りの見直し等により四半期報告書が提出できず、取引所からの監理銘柄(確認中)に指定されていた北弘電社。取引所が指定する最終期限10/27に、なんとか四半期報告書等の提出を完了させました。

上場廃止

10/27に提出できなければ上場廃止となるところだったわけで、まずはめでたし、めでたし、というところです。例によって、限定付適正意見のついた独立監査人の監査報告書及び限定付結論のついた四半期レビュー報告書を受領してますけどね。取引所からの監理銘柄(確認中)指定も同日解除されています。

決算の内容

今回提出された第1四半期の四半期報告書。上場は維持したものの決算の内容は酷いことになっています。工事原価総額の見積りを見直したため、第1四半期の最終損益(非連結)は16.3億円の赤字(前年同期は2.6億円の赤字)に赤字幅が大きく拡大してるんですね。

併せて、通期の同損益を従来予想の1.2億円の黒字から、18.1億円の赤字(前期は30.7億円の赤字)に下方修正し、一転して赤字見通しとなっています。問題はこの赤字額、前期末の純資産を58.2%毀損する規模になっていることです。

今後の見通し

太陽光発電所建設工事において、天候悪化、軟弱地盤対策、地中障害対策等で土木工事の遅延が発生しており、工期延長となっている模様。工事の初期段階からこんな状況ですから、さらに原価が上がる可能性もありそうです。工期延長による請負契約に基づく補償が発生する可能性も。

そしてさらに、特別調査委員会による調査費用や、過年度決算の訂正に要した費用等についても現時点ではまだ計上されていません。上場廃止は免れたものの、この後が大変そうです。