三協フロンテア株式会社 不適切な会計処理が発覚

三協フロンテア株式会社は5/17、「不適切な会計処理の判明と 2022 年 3 月期決算発表の延期に関するお知らせ」を公表しました。2022年3月期を含む複数事業年度に渡って、不適切な会計処理が行われていたということです。これも不適切ではなく不正のようです。

三協フロンテア株式会社

三協フロンテアは、ユニットハウスの製造と販売、レンタルが主力。建設・土木業界を中心に、工期が短く増減築が容易で、空調・給排水などのインフラも一体化した仮設建築物であるユニットハウスを提供する企業。他にも立体駐車装置の製造なども行う東証スタンダード市場上場企業です。

不正の概要

今年2月より開始された税務調査の過程で、同社の複数の営業拠点において不適切な会計処理の可能性を認識。直ちに関係者に対して行った調査の結果、営業担当者による着服、原価の付け替え、協力業者の下でのプール金の設定、売上の先行計上という、4つの類型を原因とする不適切な会計処理が複数事業年度に渡って行われていることが判明しました。

これら不適切な会計処理の内容を明らかにするとともに、同種の事案が発生していないかを明らかにするため、外部の弁護士・公認会計士による調査委員会を設置。既に厳格な調査を行っているということです。従業員の不正行為から会計不正まで、かなりいろいろ出てきそうですね。

複数事業年度に渡っていること、4つの累計が現時点で発見されていることから、調査期間や同社に与える負のインパクトも、相応のものになりそうです。こうしたことから3月期決算発表も当然延期となっています。そのため5/18の同社株価の方もストップ安(4,215円、700円安)となっています。

株式会社ウェッズ 従業員の不正行為

株式会社ウェッズは5/13、「当社従業員並びに当社子会社従業員による不正行為に関するお知らせ」を公表しました。なんとなんと、自社と子会社の両方で発覚ですか。同社及び同社連結子会社である株式会社バーデンにおいて、従業員による不正行為が行われていました。

株式会社ウェッズ

ウェッズは自動車のカスタムホイールの企画開発型商社。自動車用ホイールの卸売および製造販売事業を中核に、物流、自動車関連商品の小売、福祉などの事業を展開する東証スタンダード市場上場企業です。

不正行為の概要

同社従業員による不正行為については、東京国税局による税務調査により発覚したようです。当該従業員が顧客への商品代金の値引きを装う等、会社より不正に資金を支出させ、54百万円を個人的に取得したというもの。いわゆるキックバックですね。

子会社従業員による不正行為については、当期の決算処理作業中に確認されたとしています。現時点までの調査では、当該従業員が販売用の携帯端末を不正に持ち出し、リサイクルショップ等で売却・現金化し、累計で 61百万円分の商品を横領していたというもの。

本体では既に、調査に客観性を持たせるための独立調査委員会を立ち上げ、類似行為の調査、原因究明を実施しており、再発防止策の提言も受ける予定とのこと。

一度に2件とはね

親会社と子会社で同時に2件の不正行為が発覚ってのはなかなか見たことありませんね。行為の詳細が明かされていませんので、まだまだ分からないことだらけですが、それぞれの不正行為に関連性はなさそうに見えます。手口も全く違いますしね。ただ一つ言えることは同社のガバナンスが緩いってこと。親がそうなら子もそうなりますよね。この不正行為、この後詳細が公表されるんだろうか。

レオパレス21 連結決算発表を延期 から一転発表へ

経営再建中のレオパレス21は13日、同日予定していた2022年3月期の連結決算発表を20日に延期することを公表しました。ところが週明けの5/16、一転して決算を発表し、22年3月期の連結最終損益が119億円の黒字(前の期は236億円の赤字)に転換する見込みとしました。

監査法人への通報

5/13の開示では、「監査法人に通報があり、2022 年 3 月期の決算内容を調査確認するため、当初予定していた決算発表日を延期する」と公表していました。監査法人への通報というのは以下のようなこと。

①1989年に当社取引先であった A 社との間で2億5,000万円の実体のない貸付をし、架空貸付金の計上がされている。
②同社と入居者の直接の賃貸借契約を、仲介業者経由として仲介手数料を不正に支払っている。
③毎月の入居率を意図的に高く公表するため、不当な操作をし、会計上の影響を与えている

ところがこれらの通報については、いずれも否定もしくは決算に影響を及ぼすものではないとの判断で、決算発表を延期することなく発表。施工不良問題をめぐる補修工事で損失引当金の戻し入れ益を計上し、22年3月期の連結最終損益が119億円の黒字(前の期は236億円の赤字)に転換する見込みということになりました。

なんとも残念なこのドタバタ感ですが、実際のところ何が起きてるんでしょうかね。監査法人への通報ってのはおそらく内部通報でしょうから、社内にはこれまでの経営に対する疑問や批判的な意見を持つ人が少なからず居るということか。

株価の方は黒字化の報を受けて急騰していますが、、、それでも、これで落ち着くという感じがしない会社です。

グローム・ホールディングス 特別調査委員会を設置

グローム・ホールディングスは5/12、「特別調査委員会の設置及び2022年3月期決算発表の延期に関するお知らせ」を公表しました。連結子会社であるグローム・マネジメント株式会社において、不適切な取引が行われていた可能性があることが判明したということです。

グローム・ホールディングス

グローム・ホールディングスはもともと不動産関連事業を営む企業でしたが、成長の見込める病院関連事業に特化・集中する方針のもと、事業分野を転換し、医療法人の病院運営に関する経営支援業務などの拡大を進める企業。東証グロース市場上場企業です。

過去にもいろいろと

2018年11月には、インサイダー取引で代表取締役社長等が起訴されたり、2021年には、子会社で不正な取引行為(架空取引など)が行われていたことで、有価証券報告書等の虚偽記載について、4,395万円の課徴金納付命令を受けています。

さらに同年6月には、子会社のグローム・マネジメントで島津製作所との提携話をフライングで公表。親会社が誤発信として取り消す騒ぎなんかもありました。

今回は

そして今回公表されたのは、そのフライングした100%連結子会社のグローム・マネジメントにおける、不適切な取引ということです。いや、この時点でも不正な取引と考えてよさそうです。

提携している医療機関を経由して、当該提携先医療機関の代表者の親族が代表者を務める別法人に資金が移転された可能性があり、取引の実在性に疑義が生じているといいます。

その金額は、2021年3月期は6,260万円、2022年3月期は1,870万円で、総額8,130万円にのぼるそうです。これ以上の詳細情報はありませんが、基本的にガバナンスが機能していない企業なんでしょうね、まぁいろいろと出てきます。

冠婚葬祭 とは

先日、廣済堂ホールディングスを取り上げたときの話。調べものしていて「冠婚葬祭」という言葉が気になりました。同社が葬儀場を経営しているということで出てきたワードです。日頃何気なく使用している言葉ではありますが、意外にすべてを説明できない言葉でした。

冠婚葬祭の 「婚」

まずは分かりやすいところから「婚」。婚は、結婚式のことですね。また、結婚にまつわる結納や、お見合い、披露宴なども婚にあたるんだそうです。まぁ、この字はほぼ想像できる範囲ですかね。

冠婚葬祭の 「葬」

こちらもイメージしやすい言葉ですね。葬は、葬式などの儀式のことですね。通夜や葬儀、告別式、法事なども指す言葉だそうです。

「冠」 と 「祭」

冠婚葬祭の意味を調べたのはこの二つの文字の意味がいまいちはっきりしなかったためでした。

冠は、成人式を指す言葉だそうです。かつては15歳の元服に由来し、冠を頂く(社会的な役職や参政権を得る)の意味を持っていました。その後成人式は20歳になりましたが、最近また成人年齢が18歳に変更されました。が、とりあえず当面は成人式は20歳のままという自治体が多いそうです。

祭は、先祖の霊をまつる事全般をさすんだそうです。正月や節分、彼岸、盆、七夕などがあげられ、お盆などに帰省して祖先の墓参りをすることなんかもこれに含まれるようです。

冠婚葬祭は人間が生まれてから死ぬまで、および死んだ後に家族や親族の間で行われる行事全般を指していて、元々は儒教の思想の延長にあった言葉のよう。まぁ、難しいことはとにかく、それぞれの言葉が表す意味くらいは説明できた方が良いですよね。