リベレステ株式会社 東京地検により起訴

リベレステ株式会社は7/10、「当社の起訴について」を公表しました。一か月ほど前には同社社長等が逮捕されています。「出資の受け入れ、預かり金及び金利等の取り締まりに関する法律」に違反するという容疑です。

おさらい

貸金業登録をした上で、表向きは法定金利内での融資を装いながら、自社所有の不動産を相場よりも高値で購入させるなどの「抱き合わせ融資」を行っていました。警視庁はこの販売益の一部が「みなし利息」に当たると判断している、ということでしたね。

速やかな開示

東京地方検察庁が同容疑で同社を起訴したのは7/5のことなんですね。で、その事実を公表したのが冒頭書いたように7/10です。なんでこんなに開示までに時間かかった?って感じです。その7/10の開示では、「また、当社が開示すべき事実が判明した場合は、速やかに開示を致します」と。

いやいや、もう既に速やかな開示できてないんだけど。って、突っ込みたくなります。社長と一部役員が主導した取引であり、会社までが起訴されるのは、、、っていう言い分があったかもしれませんが、それは別のところで戦ってください。起訴された事実に変わりはありません。

速やかな開示ってことなら、7/5当日か、少なくとも7/6に開示すべきでした。今回はグダグダの開示になってしまったので、次からはあらためます、、、って意味なのかな。

ダイハツ工業 工場停止を延期 仕入れ先の火災で

海外で生産し海外向けに輸出していた車種において、側面衝突試験の認証申請における不正行為が発覚したダイハツ工業。その後、国内でもダイハツ・ロッキーHEV、トヨタ・ライズHEVにおいて、側面衝突試験に関する認証手続きに不正があることが発覚していました。そして、さらに、、、

仕入先の火災

その後、6/22には国内の3工場の稼働を6月中に一時停止すると発表。仕入れ先の火災で必要な部品が不足しているためとだけと説明されていました。火災事故が発生した仕入先とは、浅野歯車工作所(大阪府大阪狭山市)という会社らしいです。

同社敷地内にある工場で火災が発生し、部品調達が困難となったため、滋賀第2工場は22~28日の計5日間、大分第1、2工場は26~28日の計3日間止める、ということでした。「ロッキー/ライズ」「ハイゼット」「タフト」などに影響があるんだそう。

さらに

さらに、7/7には、国内3工場の稼働停止期間を、1〜2日間延長すると発表。稼働停止期間は結局2週間超となっています。火災が起きた浅野歯車工作所からの部品供給は再開したものの、一部で部品不足が続く見通しのためだそうです。

仕入先の火災事故はトヨタやダイハツ工業の問題ではなさそうですが、悪いことは重なるものですね。ただ、ダイハツ工業はホームページでそれなりに情報提供していますが、「すべて私の責任で改善する」みたいなこと言ってた人とその会社からは何も情報提供ありません。

多分、二代目のボンボン会長は格好いいこと言った時点で、自分の仕事終わってるのね。あとは末端が汗をかけと。

ビジョナリーホールディングス (メガネスーパー) また第三者委員会

ビジョナリーホールディングスは7/6、「追加調査を実施する第三者委員会の設置に関するお知らせ」を公表しました。前社長等の不正を調査してきた同社ですが、またまた新たな不正が出てきたようです。同時に「会計監査人の異動に関するお知らせ」も公表しています。

今度の不正は

今度は同社執行役員から一部の売上について、計上すべき店舗等とは異なる店舗に計上されていることについて報告を受けたことにより、不適切な売上計上がなされていることが確認されたということです。

これが同社の役員又は従業員(元役員及び元従業員を含みます。)の指示に基づくものだったのか、仮に同社の役員又は従業員の指示によるものであったとして、その目的は何かなどの点を含め、不適切な売上計上が行われた目的及び経緯を明らかにするための第三者委員会だそう。いやいや、上層部の指示なくそんなこと起きないでしょうよ。

先月、同社では責任調査委員会なるものを立ち上げ、一連の不祥事の責任が誰にあるのかを調査しています。その調査追及の中で、執行役員が告らざるをえなくなった、、、って展開ですかね。

会計監査人も

調査委員会を設置して調査しても、あちこちで隠ぺい工作が行われ、不正の全貌が明らかにできない。そのため、のちに次から次へと新たな不正が出てくる。最近よくあるパターンですね。新たな会計監査人も、上場廃止に向けて堕ちていく企業を専門に扱っているかのようなところ。メガネスーパーも、もうあかんね。知らんけど。

アマナ(amana) 特設注意市場銘柄の指定及び上場契約違約金の徴求

アマナは7/3、「特設注意市場銘柄の指定および上場契約違約金の徴求に関するお知らせ」を公表しました。東京証券取引所より特設注意市場銘柄に指定されるとともに、上場契約違約金の徴求を受けることとなりました。

開示の概要

次から次へと不正が発覚してきたアマナ。今回は東証から特設注意市場銘柄に指定され、上場契約違約金960万円を徴求されることになりました。まぁ、ここまでの流れで当然に採られた措置なんですけどね。

これまでの不正の数々についてはもう書きません(過去記事ではいくつか紹介しています)が、特設注意市場銘柄に指定されたことで、ここから原則として1年間の改善期間の後、それでも内部管理体制等に問題があると認められた場合は上場廃止となります。

おちろん、その一年間の間であっても、実地調査等で内部管理体制等の改善見込みがなくなったと認められた場合には上場廃止となる可能性も。

東証としては上場企業のガバナンスとして最低限の水準を求めるためにこうした措置を採っているわけですが、一方で同社の経営、業績はさらに予断を許さない状況。債務超過で赤字続きはもちろんですが、毎期売上高が減少しているという厳しい現状です。

これ以上損失を被る投資家を増やさないためにも、もうそろそろええんちゃうの?現経営陣の意思で廃業という選択もあると思うんやけど。

ヨシコン株式会社 EDINET登録ミスで有価証券報告書提出できず

ヨシコン株式会社は6/30、「第 55 期(2023 年3月期)有価証券報告書の提出に関するお知らせ」を公表しました。前期の有価証券報告書について、提出期限である同日、作業ミスが原因で受付時間内に有価証券報告書の提出を完了することができませんでした。

ヨシコン株式会社

ヨシコン株式会社は、静岡県を中心に総合デベロッパーとして宅地分譲や不動産の販売、仲介、工事などを行う「不動産開発事業」を主力に、マンション分譲や戸建住宅などの販売を行う「レジデンス事業」、「賃貸・管理等事業」、「マテリアル事業」などを手掛ける、東証スタンダード上場企業です。

登録ミス

6/30時点で有価証券報告書の内容は確定しており、あとはEDINETに登録するだけといった状況。長年手続きを実施していた担当者が異動したため、代わりの担当者がEDINET でのファイル登録操作を行いました。

が、しかし、登録時の選択画面を誤ったまま、手続きを継続したため、エラーとして登録することができず、当該作業ミスが原因であることに気がつけないまま、受付時間内にEDINET システムを通じて同有価証券報告書の提出を完了することができなかったということです。

担当者の異動で当たり前の作業が実行できなかった。これって、会社組織では絶対起きてはならないことですよね。前担当者が付きっきりで一緒に作業してあげるとか、新担当者も自身のオペレーションに間違いがないか、前担当者に確認するとか。いくらでもミスを回避する方法はあります。

まぁ、提出遅れの一日くらいどうってことないミスかもしれませんが、こういうところに組織の堅牢さや風通しの良し悪しやらが出てしまうんですよ。この新しい担当者、作業にあたり誰に相談できたのか、できなかったのか。したけど無駄だったのか、、、聞いてみたいものです。