株式会社ヤマウラ 不適切な支出 さらに拡大 25億円?

株式会社ヤマウラは6/22、「社内調査及び第三者委員会による調査の進捗状況に関するお知らせ」を公表しました。連結子会社から、少なくとも334百万円の不適切な支出が行われていたことを公表していましたが、その後の調査でその金額がさらに拡大しているようです。

不適切な支出

前回の開示では、「不適切な支出」と表現されていたんですが、その概要が明らかにされました。ヤマウラの経理責任者で東京の子会社の経理担当を兼務していた者が、当該子会社の資金を自身の子どもが経営している会社に不正送金していたということです。

不正に送金した先は少なくとも4カ所で、自分の子どもが代表を務める会社には3億3,400万円を、また、子ども名義の個人口座や子会社とは取引関係のない会社にも送金していたといいます。

さらに拡大

前回の開示では、銀行預金残高と帳簿残高の差異が10億円ということで、最大10億円の不正支出か?という感じでしたが、この金額も増えそうな感じです。期を遡るほど不正支出のデータが見つかっているようで、銀行から取り寄せた不正支出先への振込票の合計額は25億円であることが判明しているそうです。

さらにこれら以外にも疑義のある支出があるようで、25億円で済むのかどうか、ビミョーな書きぶりになっています。ヤマウラの経理責任者ってことで、かなりの経理処理等を任されていたようなんですが、どういう職位の人なんでしょう。しかし、まぁ、凄いことになってきました。

三栄建築設計 東京都公安委員会から暴力団排除条例に基づく勧告

三栄建築設計は6/20、「当社に対する東京都公安委員会からの勧告及び代表取締役社長その他取締役の異動について」を公表しました。創業者である元社長が、暴力団組員に金銭を供与したとして、東京都公安委員会から暴力団排除条例に基づく勧告を同日に受けたとのこと。

三栄建築設計

三栄建築設計は、「メルディア」ブランドの戸建住宅の施工・販売を主力とする不動産会社。首都圏中心に関西および中部エリアで展開しており、東京23区では木造3階建て住宅のリーディングカンパニーだそう。東証プライム上場企業です。

勧告の概要

創業者である元代表取締役が、同社の事業に関し、2021年3月25日、指定暴力団住吉会系の暴力団組員に対し額面約189万円の小切手を交付し、もって規制対象者に利益を供与したとして、東京都暴力団排除条例第27条の規定による勧告を受けました。

この創業者である元取締役は、この件が表面化した昨年の11月に既に退任されているんですが、現在も同社の筆頭株主(約49%を保有)みたい。この株どうするの、ってのは今後の課題ですね。

いまどき珍しいズブズブの関係

このての反社関連の事件って、もらい事故的な側面があったりするケースが多いんですが、三栄建築設計の場合はそうでもないみたい。開示文の中に、「創業者である元代表取締役が捜査の対象となった工事以外にその後も、同社の解体工事に当該暴力団組員を関与させようと考えており、そのための仕組みづくりを当該暴力団組員と話し合っていた」、なんてのが出てきます。こりゃ、ホンマもんの真っ黒反社ですな。

大幸薬品 役員報酬の減額を継続

大幸薬品は6/20、「役員報酬減額の継続に関するお知らせ」を公表しました。第1四半期連結累計期間において四半期純損失であること等を真摯に受け止め、業績回復を目的として、役員報酬の減額を更に6ヵ月間延長するということです。

大幸薬品

大幸薬品は、胃腸薬「正露丸」など医薬品の製造・販売を主力とし、衛生管理製品「クレベリン」など感染管理事業等も手掛ける企業。本社を大阪に置く東証プライム上場企業です。あのラッパのマークの会社ですね。

クレベリンで課徴金納付命令

今年4/11には、空気中のウイルスや菌を除去できるとした「クレベリン」の表示や広告には根拠がなく、景品表示法違反(優良誤認)に当たるとして、6億744万円の課徴金納付命令を受けていました。同法に基づく課徴金命令額としては過去最高額と報道されてましたね。

これは痛いでしょう。同社の主力商品は正露丸シリーズとクレベリンシリーズくらい。コロナの感染拡大時にはおそらくクレベリンが材料視されたんでしょう、同社株は3,000円近くまで買われましたが、その後急落し、今では400円割れ。そこへクレベリンの優良誤認で課徴金です。おそらくもう売り上げの拡大は見込めそうにありません。

1年半も

まぁ、そこまで追い詰められているからこそでしょう。代表取締役(2名)の月額報酬の80%を6か月間にわたり減額(延長)です。調べてみるとこの代表取締役2名については、2022年6月から80%減額されてるんですね。1年半に及ぶ80%減額はさすがに辛そうです。

北弘電社 3億3,000万円の請負金請求訴訟

北弘電社は6/19、「当社に対する訴訟の提起に関するお知らせ」を公表しました。2021年に当ブログでも取り上げた同社の原価付替え等の会計不正。その後、証券取引等監視委員会から課徴金納付命令を受け、一時は上場廃止の危機に陥りました。

北弘電社

北弘電社は北海道地盤の電気設備工事会社。ビル・建築物の電気設備工事を手掛ける屋内配線工事を主力に、送電線工事などを行う電力関連工事などを手掛けています。三菱電機が発行済み株式の26%を所有する、同社の持分法適用会社です。

訴訟の概要

原告が、同社に対し、岐阜県高山市における太陽光発電所建設プロジェクト(高山案件)及び岩手県奥州市における太陽光発電所建設プロジェクト(奥州案件)に係る土木工事や設計・監理等の業務を請け負い、同業務を完成させたが、請負経費・報酬金のうち一部未払いがあるとし、その未払金の一部を請求するものだそうです。

訴訟を提起したのは横浜の会社で、請求金額は3億3,000万円。高山案件と奥州案件、これって前に取り上げた会計不正の案件そのままです。あれから2年間、支払いを請求してきたけどかなわず、提訴に踏み切ったということでしょうか。

北弘電社はローカルかつ小さな企業のわりに、ブログで記事にすると結構多くの方に読まれるんですよね。読者のお一人(元同社の従業員の方)からは、「北弘電社の不正や体質の腐敗は外に出た情報の何倍もあり、私はどこかへ告発をしたいと日々考えておりました」などというメールもいただいています。

さてさて、ここからどういう展開になりますでしょう。

国立研究開発法人物質・材料研究機構 室長級職員が私的流用

国立研究開発法人物質・材料研究機構は6/16、「元職員による架空業者への不正発注について」を公表しました。当ブログでは上場企業以外での不正・不祥事は取り上げてこなかったんですが、この事案についてはちょっと特別に・・・。

国立研究開発法人物質・材料研究機構

物質・材料科学技術の水準の向上を図ることを目的として設置されている機関で、世界最高水準の研究開発成果の創出・普及及び活用の促進に向けた取組を進め、我が国のマテリアル分野を牽引する中核的機関としての役割を果たしているんだそう。

不正の概要

不正を行ったのは同機構の室長職にあった者。事業実態のない架空の個人事業主に対し、調達部署の承認手続きを要しない少額契約の不正発注や経費申請の手続きにより、機構業務を架空業者に繰り返し発注する形を装い、業務委託料等を私的に流用していました。

不正発注は2015年度から2021年度までの7年間にわたり行われ、発注件数は計69件、発注金額は総額27,248,500円だったそうです。

不正は昨年末に情報提供があって発覚し、機構側が内部調査をしていたようです。公表文では、「職員は死亡により退職したため懲戒処分は実施していない」としています。報道等でも、「流用を認めた後に死亡」と表現されています。状況からすると、おそらく自殺なんでしょうね。

不正等の調査で、行為者の自殺は最も回避すべきことです。本人が真摯に語ってくれれば、他にも様々な課題が見えてきたかもしれません。もちろん民間企業であっても同様です。