東テク株式会社 特別調査委員会の調査結果

東テク株式会社は6/29、「特別調査委員会の調査報告書受領に関するお知らせ」を公表しました。同社子会社の東テク電工株式会社において、実態の伴わない仕入れ取引が行われていたという件でしたね。その調査結果が明らかになりました。

おさらい

東テク株式会社はビルや各種施設向けに業務用空調機器をはじめとする設備機器の販売、計装工事の設計、施工などを手掛ける企業でした。その子会社である東テク電工において、取引先との間で、実態の伴わない仕入れ取引が行われていたとだけ開示され、調査委員会が調査を開始していました。

不正行為の概要

東テク電工にて受注した電気工事において、東テク電工の事業本部長である従業員が、長年にわたり、特定の仕入先に対して実体を伴わない外注費を計上することで、東テク電工から当該仕入先に対し架空の外注費を支払わせていた事実が判明しました。

当該外注費は、調査対象期間である 2012年4月1日から2023年3月31日までの 11 年間で、総額 639百万円だそう。このうちの約半分程度がキックバックされていたということですが、この従業員は自身で私的流用等はしていない(金銭はすべて営業目的のため、発注者や同業者等の担当者に渡したとしている)とのこと。

これでおしまい?

仮に本当に着服等がなかったとしても、特定の仕入先が大きな利益を得ているほか、他の取引先にもバラまかれているようだし、中にはある議員への袖の下として、、、なんて話も出てきます。調査委員会の調査の限界は分からんでもないけど、警察等の権限を行使してでも実態を明かさんといかんやろ。その辺に関しては何のコメントもありません。

ITbookホールディングス 従業員の不正行為(横領) 調査結果

ITbookホールディングスは6/27、「調査委員会の調査報告書の受領に関するお知らせ」を公表しました。経理担当マネジャーがATM から現金を着服し、その行為を隠蔽するために、ATM からの出金が正当な処理と思わせる会計上の操作を行っていたという件の調査結果です。

結果の概要

2021年8月から2023年5月にかけて、同社の口座から、セブン銀行ATMでキャッシュカードを利用して合計6,750万3,300円を不正に引き出し、遊興費として費消していたということです。当然、発覚を恐れて、仮払金を不正に計上するなどの会計処理を行い、隠ぺい工作も行っていました。

もちろん行為者が悪いんだけど

当初公表されていた通りの横領額でしたが、発生に至る経緯が酷過ぎます。不正な会計処理により仮払金の残高が突如増大したことなどが何度か経理部の部長に相談されているんですが、同部長はまったく機能せず、2年間近く放置されてしまいます。

で、最終的に事が発覚したのが、同部長が当該キャッシュカードを使用しようとした際にカードがなく、初めて入出金履歴を精査したタイミングだったということです。このキャッシュカード、手提金庫に入れてあったということですが、施錠もされていなかったとか。

これって、どう見ても上場企業の管理レベルではありません。起こるべくして起きた不正行為であり、もちろん行為者が一番悪いんだけど、経理部の部長や、同部を管理する担当役員などの責任が問われてしかりですね。

こうして横領に関する調査は終わったようですが、同社では別途会計不正に関する疑義を特別調査委員会が調査しています。2023年3月期決算については、この調査結果を待って訂正するとしています。

東邦化学工業 「C9留分」と呼ばれる危険物約300リットルが川に漏れ出す事故

東邦化学工業は6/27、「当社四日市工場におけるC9留分の漏えい事故に関するお詫びとお知らせ」を公表しました。2023年6月26日 17時頃、同社四日市工場の石油樹脂プラントで未反応 C9 留分が漏えいし、一部が河川に流出していることを確認したとのこと。

東邦化学工業

東邦化学工業は、界面活性剤を中心に樹脂、化成品、スペシャリティーケミカルの4つの製品分野で独自性豊かな化学製品を製造し、幅広い産業に向けて販売する企業です。1938年設立と、歴史はあるものの、従業員は670名で東証スタンダード上場企業。それほど大きな企業ではないようです。

事故の概要

生産設備(反応槽)内の C9 留分を抜き出す際、配管の接続部分より流出したといいます。大半は工場敷地内で回収しましたが、一部(約 300~400 リットル)が排水溝を通じて河川に流出したということです。河川へ流出した C9 留分はオイルフェンス及び吸着マットで速やかに回収作業を行っており、27日にも回収作業を完了する予定だとしています。

C9 留分、ってなに?

自社のホームページだけでなく、適時開示しているのは良いのですが、「C9 留分」って何なの? 普通こういう開示では、「C9 留分とはこういう物質であり、人体への影響は・・・」くらいの説明があってしかりじゃないかな。たとえ、説明しても分かりにくいとしてもです。

報道では、「C9 留分と呼ばれる危険物が」と言ってます。開示でそこ(危険物であること)を隠すってのはどうなの? たいした事故じゃないし、、、って経営が感じているとしたら、その時点で多くの方面から信頼失ってるよ。

回転ずしコンベヤーの最大手 石野製作所

日経電子版で読んだのですが、回転寿司で見るあのコンベヤー(回転するレーンの装置)を製造している最大手は、金沢市にある石野製作所という会社なんだそうです。上場している企業ではなく、kuniも初めて知りました。

日経の記事

記事では、いたずら防止機能を搭載した新機種を開発し、飲食業界向けに発売したことを伝えていました。相次ぐ迷惑行為が社会問題となっており、安心・安全対策を急ぐ飲食業界に売り込むとしています。あのバカどものいたずら、迷惑以外の何物でもない犯罪ですが、一方でこうした技術革新を生んだりもします。

石野製作所

コンベヤーの最大手である石野製作所。石野製作所は日本の回転ずしコンベヤーのシェア7割を占めるんだそうです。非上場企業でこのシェアは驚きです。中国やハワイ、東南アジアなど世界30カ国・地域に輸出もしています。

コンベヤーだけではなく、一定時間を経過したすし皿を検知し自動的に排除する「鮮度管理システム」や、魚の脂など汚れを徹底的に除去する皿洗浄機、食べ終わった皿などの厨房への下げ膳機能など、回転ずし店が必要とする周辺機器を独自に開発し、成長しています。

さらに、人手不足が深刻な飲食業界のこと、中華料理やわんこそば、スーパー、イタリア料理店など、回転ずし業界以外からの受注も増え、売上高全体の2割近くに育っているとのこと。

同社のホームページでは、同社が製造する様々な製品を見ることができますが、これがなかなか面白い。どうやってこのレーンが回るのか、想像できないほどスタイリッシュなものなどもありますよ。

日糧製パン 不正の概要が少しづつ見えてきた

日糧製パンは6/22、「特別調査委員会による調査進捗状況に関するお知らせ」を公表しました。会計処理の一部に誤りを発見した。とか言ってたら、特別調査委員会が設置され、不適切な処理が含まれている疑いが明らかになったと展開。今回の開示で不正の概要がやっと見えてきました。

発覚の端緒

なんだか知らんけど、小出しにしてきますねぇ。そもそも発覚の端緒は、代表取締役社長に対して、社内関係者とみられる匿名人物から「製菓工場の棚卸金額が物凄い金額粉飾されている。」などと記載された電子メールによる通報がなされたんだそう。

不正の概要

少なくとも一部の部門において、特定の部門長の指示のもとで、自部門の業績を良く見せるため、現場在庫の棚卸数値を過大計上するという不正行為がなされていました。当該部門においては、最低でも過去2年間にわたって不正行為がなされており、2023年3月末時点で過大計上と見込まれる金額は最大で約6,000万円に及ぶことが想定されるとのこと。

当該部門においては、特定の部門長の指示のもとで、実地棚卸すらせず、生産管理指標の目標数値から逆算する形で棚卸数値を任意に決定し、現場在庫の棚卸数値を過大に報告・計上していたということです。

「製菓工場」、「特定の部門長」と表現されています。製菓部門というのは、和菓子、洋菓子を指してるのかなぁ。そうであれば、売上の3割以上を占めていますし、その部門長ということだと、場合によっては取締役の不正行為に発展してしまうかもしれません。あと、「少なくとも一部の部門において」という書きぶりも気になります。