アドフラウドとは

先日のメタバースに続いてIT関連のカナ文字用語です。アドフラウド、この用語は10月中旬に初めて知りました。インターネット広告の閲覧数を水増しして広告費をだまし取る行為のことをアドフラウドと言うんだそうです。ネットで検索しても、今のところあまりヒットしません。

ネットの広告の仕組み

当ブログでもそうですが、閲覧していただくページには広告が表示されます。その広告が表示されたらとか、クリックしてもらえたら、1回につき〇円みたいな感じで広告を出している企業(広告主)からサイト運営者に広告料が支払われる仕組みになっています。

ですから、そのサイトの運営者はできるだけ多くの人に読んでいただけるように、サイトに掲載するコンテンツの質を向上させようとするわけです。kuniも同じです。質が向上しているかは分かりませんが。

アドフラウド

こういう仕組みに対して、頭の良い悪い人たちは、巧妙な手口で閲覧回数を激増させ、広告料を荒稼ぎしているそうで、そうした手口のことをアドフラウドと呼ぶんだそうです。

こうした手口を使う犯罪グループは、まず詐欺用のサイトを用意し、企業などの広告を誘導します。ボット(ユーザーによる逐次操作を必要としない,自律プログラム)などにより、自分たちで閲覧数を不正に増やし、対価として広告収益が懐に入ってくる仕組みを作るそうです。

広告主にとっては、実際には消費者が見てくれてないのに、広告料だけを支払わされているわけですからたまりません。被害は世界中で発生しているそうですが、特に日本が多いようです。反社会的勢力が資金を稼ぐ手段として、薬物の売買に次ぐ規模に膨らむのではないかと言われています。

ただし、今日読んでいただいたように、サイトを閲覧いただく方には直接被害はありませんのでご安心を。

北弘電社 上場廃止は免れたものの

太陽光発電案件において、工事原価総額の見積りの見直し等により四半期報告書が提出できず、取引所からの監理銘柄(確認中)に指定されていた北弘電社。取引所が指定する最終期限10/27に、なんとか四半期報告書等の提出を完了させました。

上場廃止

10/27に提出できなければ上場廃止となるところだったわけで、まずはめでたし、めでたし、というところです。例によって、限定付適正意見のついた独立監査人の監査報告書及び限定付結論のついた四半期レビュー報告書を受領してますけどね。取引所からの監理銘柄(確認中)指定も同日解除されています。

決算の内容

今回提出された第1四半期の四半期報告書。上場は維持したものの決算の内容は酷いことになっています。工事原価総額の見積りを見直したため、第1四半期の最終損益(非連結)は16.3億円の赤字(前年同期は2.6億円の赤字)に赤字幅が大きく拡大してるんですね。

併せて、通期の同損益を従来予想の1.2億円の黒字から、18.1億円の赤字(前期は30.7億円の赤字)に下方修正し、一転して赤字見通しとなっています。問題はこの赤字額、前期末の純資産を58.2%毀損する規模になっていることです。

今後の見通し

太陽光発電所建設工事において、天候悪化、軟弱地盤対策、地中障害対策等で土木工事の遅延が発生しており、工期延長となっている模様。工事の初期段階からこんな状況ですから、さらに原価が上がる可能性もありそうです。工期延長による請負契約に基づく補償が発生する可能性も。

そしてさらに、特別調査委員会による調査費用や、過年度決算の訂正に要した費用等についても現時点ではまだ計上されていません。上場廃止は免れたものの、この後が大変そうです。

メタバースとは

最近ちょくちょく耳にする意味不明の言葉、メタバース。ごく最近、日本経済新聞で読んだのがフェイスブックの成長戦略。「仮想現実(VR)などの技術を活用し、利用者が仮想空間で交流したり遊んだりできる「メタバース」の構築を成長戦略の柱に据えている。」

仮想現実

VRヘッドセット「Oculus」って聞いたことありますか?ゴーグルみたいなやつを頭にセットしてVRゲームやらVR動画を楽しむ製品ですね。作っているOculus社は以前フェイスブックに買収されていて、今後の同社の成長エンジンになるというお話です。インスタみたいに。

メタバース

いきなり脱線してるわけですが、メタバースというのは、インターネット上に構築される仮想の三次元空間をさす言葉で、“meta”(超える、高次の)と“universe”(世界、領域)を掛け合わせた造語(metaverse)なんだそうです。

もともとは、米国のSF作家・ニール・スティーヴンスンによる、1992年の著作『スノウ・クラッシュ』の作中で登場する、インターネット上の仮想世界の名前です。

つまり、メタバースはインターネット上に構築された仮想の三次元空間であり、利用者はアバターと呼ばれる自分の分身を介して仮想空間に入ることで、その世界で様々な体験をすることができるわけです。

最初にメタバースを利用し始めたのがゲームでした。また、映画・動画もどんどん増殖中ですね。コロナ下でのテレワークを支援するためのバーチャルオフィスみたいなアプリや、同じくバーチャルコンサートやセミナーなどでも使われています。

既にある程度のハードが揃ってきているようですし、「何に使うか」という段階に入ってきました。株式市場でもテーマになりつつあるようです。きっと頭のいい人たちが素晴らしい新世界、メタバースを作ってくれるでしょう。

オカムラ 中井工場で火災(鎮圧と鎮火)

株式会社オカムラは10/25、「当社中井工場における火災発生に関するお知らせ(お詫び)」を公表しました。TDnetでもちゃんと開示されています。中井工場は神奈川県足柄上郡中井町境というところにあるそうで、、、かなり田舎みたいですね。

オカムラ

オカムラはオフィス家具業界のリーディングカンパニー。オフィス環境機器、商環境機器および物流システム機器の製造販売を手掛け、関連する物流・施工・サービス等も展開しています。本社は横浜ですね。

火災の概要

火災の発生は10/25、9:30頃。工場内のスチール什器・棚板等の塗装ラインより出火したとのこと。工場内にいた従業員は全員避難し、負傷者はいなかったようです。鎮火は15:35頃ということですから、結構時間かかってます。

この記事を書いている時点で第2報まで出てますが、設備や事業所外への影響、発生原因については調査中となっています。報道では、「粉体塗装の吹き付け作業を行っていた際、粉じんを回収するタンクから出火した可能性がある」としていました。

鎮圧と鎮火

13:11 消防により火災の鎮圧を確認
15:35 消防により鎮火宣言   ということなんですが、

工場火災でよく見る「鎮圧(ちんあつ)」と「鎮火(ちんか)」という表現。実は明確な違いがあります。鎮圧とは、火災の火勢が消防隊の制御下に入り、拡大や延焼の危険がなくなったと判断された状態。対して鎮火は、完全に火が消え、消火活動の必要がないと判断される状態なんですね。

全焼とは(おまけ)

消防署がその火災について全焼と判断するのは、次のどちらかを満たすときです。
1. 建物の焼けてしまった損害額が火災直前の建物評価額の70%以上の場合
2. 残存部分に補修を加えても再使用できない場合
すみません、今日はほぼ脱線しました。

TOYO TIRE株式会社 偽装免震ゴムで福岡のタワーマンションを買い取り

東洋ゴム工業(現・TOYO TIRE)がデータを偽装した免震ゴムを使用し、解体が決まった福岡市内の超高層賃貸マンション「カスタリア大濠ベイタワー」の譲渡先がTOYO TIREだったことが分かったそうです。取得価格は37億4千万円、責任を取ったということですかね。

データ偽装免震ゴム

東洋ゴム工業が免震ゴムのデータを改ざんし、国の性能基準を満たさない製品を製造販売していた問題。2015年に表面化し、国内の自治体庁舎やマンション、病院などで使用されていたため、免震ゴムの交換を余儀なくされました。

kuniもデータセンターの安全性をチェックした際に、実際に使われている免震ゴムを初めて見ました。そこで使われていたのは東洋ゴム製ではなく、一安心した記憶があります。たしか2018年のことです。

その時に思ったのが、こんなところに使われている免震ゴム、どうやって取り換えるんだ?ってことです。建物支えてるわけで。で、やはり上記のタワマンのケースは取り換えではなく、解体することに。そのタワマンをTOYO TIREが買い取っていたというニュースなんですね。

が、調べてみると、TOYOTIREは、問題発覚後、物件ごとに免震ゴムの交換・改修を進めており、対象となる154棟のうち、今年4月末までに149棟で着工し、148棟で作業を終えているそうです。では、なぜ福岡のこのタワマンだけ解体なんでしょうね。

東洋ゴム工業

東洋ゴム工業、通称「洋ゴム」。いつの間にか社名変更してたんですね。不正発覚を機に、悪化した企業イメージを刷新する狙いですかね。毎月のように不正・不祥事が表面化していますが、その結果がこんなことになるわけです。6年経ってもまだ引きずってます。