昭和電線ホールディングス 検査不正(その2)

「当社グループ製品の品質試験に関する不整合の判明と特別調査委員会の設置について」を公表した昭和電線ホールディングス。この公表を読んでよく分からないままのことがありまして、、、前回は詳しく書けなかったので、(その2)です。

試験方法と計算方法

顧客との間で定められた「試験方法」ではなく、JIS規格に準拠した「計算方法」により合否を判定していたというところ。前回も少し触れましたが、製品の合否を試験するのではなく、計算によってのみ判定していたと読める部分です。

つまりもっと正直に書くと、顧客との間で定められた試験を実施することなく、一般的な規格に準じた計算のみで判定していたと。ん~、kuniの読み方が悪いのか。

是正時期と外部からの指摘

もう一つよく分からないのが、是正時期と外部からの指摘を受けた時期の問題です。「2021年2月に外部からの指摘を受けて行った当社の社内調査により判明いたしました。」と説明されています。

ところが一方で、「2018年9月に自主的に同社内で是正されており、同時期以降は、現在に至るまで適切に品質試験が行われている」というんですね。2018年に是正されているのに、なぜ2021年になって外部から指摘を受けたのか。ここしっくりこないというか、整合性を欠いています。

2021年2月に、3年以上前の検査不正について、外部から指摘を受けた。ということですかね。以上2カ所が腑に落ちないところでした。まぁ、特別調査委員会の調査結果を待て、ということなんですが。

曙ブレーキ工業 今度はインドネシア子会社で工場火災

全国の生産拠点6ヵ所のうち4ヵ所で検査不正が発覚し、品質管理の国際認証の一部が取り消された曙ブレーキ工業。今度はインドネシア共和国 ジャカルタの子会社で工場火災です。 自動車用ディスクブレーキのメッキ塗装ラインで7/21、発生したそうです。

火災の概要

火災が発生したのは、インドネシア子会社の曙ブレーキ・アストラ・インドネシアの工場です。発生から約5時間後に鎮火しました。火災当時、工場は稼働していなかったため、負傷者はいませんでした。物的被害状況については現在調査、確認を進めているといいます。

発生場所は、自動車用ディスクブレーキのメッキ塗装ライン。前日がイスラム教の祝日で休日だったため、火災当時、生産ラインは稼働していなかったとのこと。約400平方メートルが火災の影響を受けたものの、付近の住宅への延焼はなかったようです。

同工場では二輪車用ブレーキディスクなども生産していますが、少し離れたエリアにあり、また四輪車用ドラムブレーキは、工場内の別の建物で製造しているため、火災の直接被害は受けていないということです。

完成車メーカーへの影響

自動車用ブレーキの世界大手ですから、当然完成車メーカーへの影響も心配されるところですが、今のところ大きな影響はないのではとの感触のようです。日系自動車メーカーのコメントとして、「来週以降には通常の生産体制に戻るのではないか」との見通しが伝えられています。

半導体不足で減産を強いられたりした自動車メーカー。ここで主要パーツの供給が断たれると、痛いですよね。しかし、検査不正に続く工場火災。同社、やはりガバナンスが機能していないんでしょうか。

2021年版警察白書 サイバー犯罪摘発最多 9875件

警察庁は7/20、2021年版警察白書を公表しました。2020年のサイバー犯罪の検挙件数は9,875件となり、前年より356件(3.7%)増加。過去最多を更新したそうです。

サイバー犯罪の検挙件数

9,875件の内訳をみると、不正アクセス禁止法違反(609件)、コンピュータ・電磁的記録対象犯罪(563件)、児童買春・児童ポルノ禁止法違反(2,015件)、詐欺(1,297件)、著作権法違反(363件)、上記以外の罪種(5,028件)となっています。

コンピュータ・電磁的記録対象犯罪と詐欺が過去最高を記録し、前年に比べそれぞれ127件と320件の増加となっています。

イメージというか実感との差を感じる方も多いと思いますが、この数字はあくまで警察による検挙件数です。被害届があり、警察が捜査を実施し、検挙に至った件数ですね。企業等が不正アクセスを受けたとしても検挙に至らなければこの数字に反映されません。発生件数のデータってどこか持ってないんでしょうかね。

白書の特集

白書では被害が深刻化するランサムウエアを取り上げ、「世界的に問題となっている」と指摘しています。当ブログでも何度も取り上げました。最近では、鹿島建設の海外子会社、Colonial Pipeline、東芝テックの海外子会社、カプコンなどがありましたね。

これらの情報は警察白書の特集ページ、「サイバー空間の安全の確保」で掲載されており、この他にも、「東日本大震災から10年を迎えて」、「新型コロナウイルス感染症をめぐる警察の取組」、「クロスボウの規制に向けた警察の取組」という4つの特集が組まれています。警察庁のホームページで誰でも読めますよ。

昭和電線ホールディングス 検査不正 特別調査委員会を設置

昭和電線ホールディングスは7/21、「当社グループ製品の品質試験に関する不整合の判明と特別調査委員会の設置について」を公表しました。検査不正が発覚したのは同社子会社の昭和電線ケーブルシステム株式会社だそうです。

昭和電線HD

昭和電線HDは建設や産業機器、電力分野向けなどを主力とする電線メーカー。電力・建設用電線などを扱うエネルギー・インフラ事業を中核に、通信・産業用デバイス事業、電装・コンポーネンツ事業を展開しています。

今まで知りませんでしたが、もとは東芝から独立してできた会社なんですね。元の社名は昭和電線電纜株式会社でした。kuniにはこの社名の方がしっくりきます。

昭和電線ケーブルシステム

昭和電線ケーブルシステムは昭和電線グループの中核企業。社会基盤を支える電力ケーブル・通信ケーブルから、エンジニアリングまでの幅広い製品ラインナップを有していて、今回不正が発覚したのが、同社が販売する鋼心アルミニウムより線、および硬アルミニウムより線です。より線というのは、複数のアルミニウム素線をより合わせた完成品のことだそうです。

検査不正の概要

2018年9月までの間、アルミニウム素線の抜き取り試験数の一部について、顧客との間で定められた抜き取り数に満たない数で試験を実施していました。

また、同より線の引張荷重試験についても顧客との間で定められた試験方法ではなく、JIS規格に準拠した計算方法により合否を判定していました。って、これ計算してただけで、検査してないってことでしょうかね。

で、2018年9月に自主的に同社内で是正されている。と説明されてるんですが、ん~、よく分からんね、これって。

佐渡汽船 ジェットフォイル事故で損害補償請求訴訟

佐渡汽船は7/16、「当社に対する訴訟の提起に関するお知らせ」を公表しました。2019年3月9日に発生した、同社が運航するジェットフォイル「ぎんが」が海洋生物と思われる水中浮遊物と接触し、同便に乗船していて負傷した乗客からの提訴です。

ジェットフォイル事故

新潟発・両津(佐渡島)行のジェットフォイル「ぎんが」が、佐渡沖の海上でクジラのような海洋生物とみられる物体と衝突し、乗客108人が重軽傷を負ったという事故です。なんとなく記憶にはありましたが、この事故で108人中38人が腰椎を骨折されてたんですね。

乗客と和解についての話し合いを行ってきたようですが、同社の提示額と訴訟を提起された方が求める額が乖離しており、約3000万円の損害補償請求訴訟の提起にいたったということです。

佐渡汽船

ネットで調べていたんですが、この佐渡汽船、他にも事故とか起きてますね。今年1月には新潟県の直江津港において、停泊中の佐渡汽船「ときわ丸」が追突事故。この時は他の船にぶつけられたみたいですが、2月にはまた別のジェットフォイル「つばさ」が電源を喪失し、佐渡島の東の海上で動けなくなったという事故も。

運航中に漂流物とみられるものを吸い込み、電気系統に不具合が生じて航行不能になったといいます。乗客は約9時間、停電となり、暖房が動かず、水洗トイレも使えない状態で閉じ込められたみたいです。

前期、債務超過に陥ってしまった会社で、事故が多発。なんかやな感じですよね。さらに大きな事故が起こらなければいいのですが。