ユニデンホールディングス 第三者委員会調査報告書を開示

英語版調査報告書を翻訳する際に、責任の所在や背景を不明瞭にする削除等が行われた疑いを調査していたユニデンHD。6/11、「第三者委員会の調査報告書受領のお知らせ」を公表しました。同調査報告書についても公表されています。

調査結果の概要

同社の米、豪連結子会社2社において会計不正が行われていたという事件。これに関する調査報告書を同社の幹部たちが改ざんしていたという事件。結果から言いうと、同社の創業者でもある会長が主導する形で行われていたということです。

英語版では、これら会計不正の原因は、「会長をはじめとするユニデンHDの経営幹部たちによる強いプレッシャーに起因するものである」とされていましたが、日本語版ではこの部分が削除されていました。あくまで子会社のインセンティブ獲得という利己的な動機により行われたことにしてしまったわけです。

詳細については触れませんが、同報告書には英語版と日本語版の対照表も付いていますのでご覧いただければと思います。非常に面白いです。

報告書を読んでみて

改ざんに関与した人物として、会長をはじめ、C、E、Bという方たちが登場するのですが、この方たちはほとんど既に退任されています。お一人だけが今も残っていて、その方がどうやら現在の常勤監査役のようです。

その常勤監査役が中心となって先日、監査役会が監査報告書で意見表明をしていました。会計不正の件に関して、現経営陣たちが無関心すぎるというような批判的な意見でしたね。ユニデンHDを守って(本人たちはそう思ってるかも)退任していった役員たちが、物申す格好でしょうか。。。定時株主総会は6/29開催予定です。

「ユニデンホールディングス 第三者委員会調査報告書を開示」への2件のフィードバック

  1. 理解力が足りないせいか、どうもよくわからないのですが、簡単に言うと
    「創業者退任後の新経営陣が翻訳不正を見つけて第三者委員会を設置しようとしたことに対して、創業者番頭の常勤監査役が横やりを入れようとして監査役意見を付けた」
    ってことで良いんでしょうか。
    横やりの入れ方が幼稚というか、そりゃ役員会から締め出されちゃいますね。

    1. お読みいただきありがとうございます。実は私もその辺りははっきりしません。新経営陣は報告書に出てくる改ざんに関わらず、我関せずみたいな対応だった人たちのようにも見えます。関与しなかったとしても同じ取締役なんだから、責任を取って退任した者にすべてを押し付けて、自分たちは関係ないという姿勢はいかがなものか、と物申した格好かもしれません。

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