東洋紡に続いて 京セラ 安全認証不正取得 DICも続くか

京セラは1/8、「当社ケミカル製品における第三者機関の認証に関する不適切対応について」を公表しました。ケミカル製品6製品の難燃性および絶縁性について、認証試験に実際の製品とは異なるサンプルを提出して認証を受けていたといいます。ん?東洋紡と一緒?

Underwriters Laboratories

米国の第三者安全科学機関だそうです。やはり、先日取り上げた東洋紡と同じ認証機関でした。なぜこの時期にパタパタと過去の認証不正が表面化し始めたんでしょうね。この京セラの不正は、社内の意見交流の場で若手社員が報告して発覚したといいます。

この認証不正、35年前のことだそうです。で、京セラのケミカル事業部は20年ほど前に東芝ケミカルを買収して作られたようですから、東芝ケミカル時代に不正が行われていたということになりますね。特別調査委員会を設置して原因を究明するようです。

東洋紡の件(再調査)

東洋紡の安全認証不正のケースも他社から譲受けた事業で発生していました。気になって調べてみましたが、2010年2月9日に事業譲渡について開示していました。東洋紡にプラナックの事業を譲渡したのはDICですね。以前の社名は大日本インキ化学工業です。

京セラは東芝ケミカルを買収しました(東芝ケミカルはもう存在しません)から、類似事案が出てくるとしたら京セラ社内で見付かることになります。一方の東洋紡は事業譲渡を受けただけですので、安全認証不正の類似事案はDICの方から出てくるはずですね。

東洋紡の開示(第一報は昨年10月)を機に、DIC社内では調査等を進めているのでしょうか。今のところDICからは何の情報も発信されていません。ちなみに、泡消火薬剤に関して、消防法に基づく形式試験において不正が行われたという事件は開示されています。認証機関は違いますが、やはり偽のサンプルで認証を受ける手口。まだまだ出てきそうです。

コメントを残す