東京精密は2/8、特別調査委員会の設置と、発生した不正行為の概要について公表しました。当ブログでも一昨日に取り上げましたので、情報をアップデートしておきます。特別調査委員会は外部専門家(弁護士、会計士)と社外取締役監査等委員で構成しています。
東精エンジニアリング
不正行為の舞台となったのは、やはり東精エンジニアリングでした。東京精密100%出資子会社ですね。1969年設立で本社は茨城県土浦市、資本金988百万円、従業員は580人となっています。半導体製造装置関連製品と、計測機器製品の製造・販売が主要事業のようです。
社内調査で把握した概要
同社前社長のキックバックによる着服行為は、約10年にわたり外注先への発注を装ったもので、合計約120百万円が前社長に還流していた可能性があるとのこと。
また、海外取引先に対する長期滞留売掛金の回収については、同取引先在庫を同社の中国現地法人に販売するスキームで回収を図ったもので、約360百万円の売掛金を回収した可能性があるそうです。
こちらの売掛金の回収に関しても、金額を考えると前社長が絡んでいそうですね。10年にわたり着服行為を繰り返していたというこの方、平成16年から平成29年まで代表取締役社長を務められた U氏でしょうか。
【2/12 追記】
上記の記述につき、「前社長は先月末に交代していて、平取り再下位に降格しています。」というご指摘を読者の方からいただきました。2017年6月に社長に就任されたT氏が前社長だとのご指摘です。U氏でしょうか、とした上記認識は誤りだったようです。大変失礼いたしました。