熊本産アサリ 産地偽装か

2/1付け日本経済新聞に、「熊本産アサリに外国産混入か 農水省、産地偽装で調査」という記事がありました。年初にサガミホールディングスにおける食品偽装の記事を書きましたが、産地偽装の事案がまた出てきました。

記事の概要

農林水産省が、熊本県産と表示していたアサリの大半について、外国産が混入していた可能性が高いと発表しました。実際の漁獲量を大幅に上回る量が同県産として販売されていたことがわかり、産地偽装の疑いがある輸入業者や卸売事業者などに立ち入り検査し、実態把握を進めるというもの。

生鮮アサリを販売している小売店829店舗から50点を買い上げてDNA分析したところ、熊本産と表示していた31点のうち、30点で「外国産が混入している可能性が高い」との判定が出たそうです。

アサリの産地認定

産地表示の制度には妙な特徴があるんですね。国の食品表示基準では、輸入したアサリでも、国内の干潟などで成育した期間が原産国より長い場合は「国産」と表示すると定めているんだそうです。

実際に有明海などで成育し、熊本県産に表示されるアサリもあり、これをDNA分析した結果、外国産と判定されても、産地偽装にはならないんです。そのため日経が書いたように、「外国産が混入している可能性が高い」としても、ただちにアウト、というわけでもないみたいです。

そのため、疑いがある輸入業者や卸売事業者などに立ち入り検査し、実態把握を進めるという、地道な作業を続けるしかない、ということなんでしょうね。