手強いぞ 認知症(その3)

毎日がストレスとの戦いです。まだらボケの本人もきっとストレスあるんでしょうが、言いたいこと言って、激しく怒って悲しんで、、、という感情を表に出せるだけ幸せなのでは。とkuniは勝手に思っています。

何度同じことを

認知症の症状として、何度も同じこと言う、というのがあります。我が家のケースでは、「買い物でレジ袋が有料だからこれ(使用済みレジ袋)持っておきなさい」というヤツ。レジ袋を小さくたたんだヤツをポンと放り投げてくるんですが、既にもう何回同じことを聞かされたことやら。最初のうちは「もう持ってるよ」と返してましたが、最近ではその気力も・・・。

ボケてること分かってるはず

ことあるごとに、ボケてしまってるからと都合よくお茶を濁すわりには、息子に対して「〇〇しなさい」という指図や指導がやたら多い。そもそもボケてる頭が考えてるわけで、「いや、そりゃないだろう」みたいなこともバンバン言ってきます。で、そうした指図も何度も聞かされることに。

夜寝れないから睡眠導入薬

なぜだか分からないんですが、母親の口癖が夜寝れないというもの。そのため医者から睡眠導入薬らしきものをもらって服用しています。一緒に生活してると分かるんですが、昼間に3時間とか4時間とか昼寝してるのよね。そりゃ夜寝れんわ。っていうと、、、。

「あれはうたた寝で寝てるんじゃない」とのこと。大いびきかいてうたた寝かぁ。メチャ勝手な理屈で眠れない自分を演出するんだよね。「夜寝れない」、も何度聞かされたことか。睡眠障害が一種のステイタスになってるみたいで、変。こういうの良くある話なんだろうか。

手強いぞ 認知症(その2)

前回書いたようにkuniの母親の症状は正確には認知症ではないということなんですが、軽度認知障害というのも伝わりにくいかと思いますので、当面認知症という表現をさせていただきます。ちょっと面白い事件が起きました。

4回目のワクチン接種に同行

かかりつけ医から4回目の新型コロナワクチン接種のお知らせがあり、昨日母親がワクチンを接種してきました。その日に起きた事件です。

15:30に病院で接種ということで、まぁ朝からバタバタ。あと一週間で切れてしまうお薬をワクチン接種の日に一緒にもらえるかどうか、、、。病院に尋ねてみようか、薬をもらうとなるとかなり早めに行かなきゃとか、といった話題に巻き込まれます。kuniはほとんど病院にかかったことがないので病院関連の手続きなどまったく分かりません。

すったもんだした挙句、この日はワクチン接種だけにするということで、15時にタクシーを呼びました。kuniも同行してくれということで、バタバタと準備し、タクシーも到着。お出かけ間際に戸締りを忘れていたドアがあり、そのドアに鍵をかけていたら、母親を載せたタクシーが出発してしまったのです。

同行するはずの息子が同乗していないことに気付かず、さっさと行ってしまいました。どこかで気付いて引き返してくるかと思いきや、全く戻ってきません。2時間後に戻ってきた母親に聞いてみると、接種を終えて病院の外に出てきて息子がいないことに気付いたんだそうです。凄いでしょ。呆れました。

で、帰ってきて吐いたセリフが、「何であんたタクシーに乗ってなかったの」。戸締りするなら「少し待って!」くらいの声かけなさい。って叱られる始末。息子を載せ忘れて出発しながらも、ワクチン接種は無事に済ませてきてる。まだらボケって怖いですね。これからこの人とうまくやっていけるんだろうか、、、。かなり心配です。

高齢化 認知症 BPSD

日本経済新聞が行った小池知事へのインタビュー記事。先週の記事だったと思います。超高齢社会に備え、都内で認知症対策を加速する考えを表明されてました。

「これから東京で加速度的に高齢化が進む。認知症対策は重要な課題だ。認知症患者の9割が発症する、暴言や介護の拒絶などBPSDは症状を点数化、見える化する。データをつくって医者や介護福祉士など複数の職種による総合的なケアにつなげていく」

こんなことを語ってたんですね。BPSDという言葉は残念ながら知りませんでした。で、さっそくネットで調べてみました。

BPSD

認知症では、脳の病的な変化や病気などによる脳の障害により脳の細胞が壊れます。その脳の細胞が担っていた役割が失われることで起こる症状を「中核症状」と言います。一方、中核症状によって引き起こされる二次的な症状を「行動・心理症状」や「周辺症状」と言います。ここまではkuniも知ってました。一応認知症サポーターなので。

この「行動・心理症状」や「周辺症状」のことは「問題行動」「迷惑行動」とも呼ばれていましたが、最近、BPSD(Behavioral and Psychological Symptoms of Dementia)という略語も使われているんだそうです。

具体的には、行動症状として攻撃的行動、徘徊、拒絶、不潔行為、異食などがあり、心理症状としては抑うつ、人格変化、幻覚、妄想、睡眠障害などがあります。小池知事はこれを点数化、見える化するとおっしゃってるわけです。

数値化、見える化

「不安」、「妄想」、「興奮など」各項目に分けて重症度を点数化します。点数が高い項目からその人の行動の背景や求めている支援を検討し、実践することが出来るんだそうです。これにより、ケアの優先度が誰にでも見えるようになり、具体的なケアの計画を立てて介護する人全員で共有することができます。

認知症の人は、普通の人にように自分の心の状態を言葉でうまく伝えられません。だからこそ、見守る側でBPSDを数値化、見える化して、認知症患者の心の不安、恐れ、寂しさなど心の状態を把握してあげることが重要ということなんですね。

心の状態を把握することにより適切な対応法が明らかになり、しかも誰もが実践し易いために、介護する職員のやる気も引き出せるんだそうです。