大和ハウスが同グループのガバナンス強化策を公表しました。建築基準不適合への改修等の対応が概ね一段落したこともあり、打ち出してきたものと思われます。で、その目玉が社内取締役の定年制(代表取締役は69歳、取締役、執行役員、監査役は67歳)導入です。が、しかし、、、いきなり例外ありで、81歳の樋口会長は続投。なんだこれ。
4つの基本方針
ガバナンス強化策は4つの基本方針からなっており、以下の通りです。
① 経営体制及び管理・監督のあり方の再検討
② 業務執行の機動性及びリスク対応体制の強化
③ リスク情報の収集と共有の強化
④ 持続性・実行性を支える環境の強化
これまでの不祥事への対応として、「事業部門ごとの責任体制の明確化」や「コンプライアンス推進部の新設」、「コンプライアンス研修の継続的実施」などを掲げています。また、内部通報を1年半も放置してしまったことを受け、「内部通報の外部窓口(外部法律事務所)の設置」や「経営への報告基準や報告のフロー整備」なども盛り込まれています。
さらに、アクティビストらからの要請に応える形で、社外取締役の充実や、海外での事業経験のある取締役候補者を選定、、、といった対策も。プレスリリースや添付されているプレゼン資料を読むと、一通り必要なものは揃えたぞ、っていう感じですね。
いきなり例外かぃ
今年6月、建築基準不適合が発覚した直後、樋口氏はCEOを退き、代表権のない会長になりました。そのときも引責辞任ではないことが強調されていましたが、今回もせっかく作った新ルールの例外適用第1号。なんでここまで忖度する必要があるんでしょうね。
ルールを定めても例外はある。これがこの会社のカルチャーのようです。改善すべきはこのカルチャーでは??? ガバナンスの強化策をいくら作っても、いざという時に例外運用してたんじゃ、会社は変わりません。