「液体のり」でがん放射線治療 ほぼ根治に近いレベル ステラケミファ(4109)

工作等で使用する「液体のり」。その主成分であるポリビニルアルコール(PVA)を中性子捕捉療法用のホウ素化合物に加えることで、治療効果を大幅に向上させることに成功したというニュースです。マウスの皮下腫瘍に対する治療効果はほぼ根治に近いレベルを実現したとのこと。

スライムみたいなもの

このところ不正会計とかばかりでしたが、久し振りに良いニュースです。というか、意図して明るい話題を選んだかもしれません。

この治療、ホウ素化合物をがんに選択的に集積させ、これに放射線(熱中性子)を照射することでがん細胞に致命的な傷害をを与える、というものだそうです。そのため、集積したホウ素化合物を長期に滞留させることが求められていたとのこと。

液体のりの主成分であるポリビニルアルコール(PVA)をこのホウ素化合物に加えることでスライム化し、がん細胞に長期間滞留させることに成功したわけですね。このPVAとホウ素化合物の合成というのは、水中で簡単にできるようです。製造も簡単、治療効果も優れているということで、非常に実用性の高い成果といえそうです。

ステラケミファ

この研究は東京工業大学のチームが行ったものですが、ステラファーマ株式会社の協力を得て行ってきたとのこと。同社はステラケミファ株式会社(銘柄コード:4109)の子会社ですね。64%の議決権を持ってます。あとは、住友重機械工業も株主です。

このニュースを受け、1/23、ステラケミファは3,230円(+115円)と買われましたが、その後買いが続きませんでした。住友重機械工業の方は別に悪材料でもあったのか、寄り付きから売られてます。

以前、当ブログでも取り上げた新型熱電発電素子の研究成果。あの時も東京工業大学と三桜工業のコラボでしたが、第一報から1ヶ月くらい後に動意づき、三桜工業株は大化けしました。今回のステラケミファもひょっとしたら・・・。結局、株屋的な話になってしまいました。