株式会社IHI 連結子会社における新たな不正が発覚

株式会社IHIは7/31、「当社連結子会社 新潟トランシス株式会社における不適切行為について」を公表しました。100%子会社で鉄道用車両、産業用車両、除雪機械の製造・販売を手掛ける新潟トランシスにおいて、新たな不正が発覚したということです。

不正の概要

今年4月に子会社のIHI原動機で船舶エンジンの試験における不正行為が発覚したIHI。今度は別の子会社新潟トランシス株式会社において、不正が発覚しました。同社が製造および販売したロータリ式道路用除雪車の一部において、顧客に提示した仕様と異なる仕様の車両を納入していたことが判明したといいます。

除雪性能を高く見せるため、実際に納入するものとは異なる除雪装置の部品を使って試験をしていました。2002年以降に販売された43機種,2,847台を調査したところ、2007年から2017年にかけて販売された10機種、1239 台で不正が判明したとのこと。除雪性能試験で求められる目標を達成できず、装置の一部部品を試験時のみ取り換えていたということです。

発覚の経緯等

4月のIHI原動機における不正を受けて、同社グループにおける同様事案の有無の調査行っていた際、新潟トランシス社員より上記不適切行為についての申し出があり発覚しました。この分だと他の子会社でもまだまだ出てきそうですねぇ。

膿はしっかり出し切りましょう。中途半端な対応していると、トヨタさんみたいに当局に調査完了報告した後に、「また出てきました」、みたいな不細工なことになりますよ。

日立造船グループ 舶用エンジン事業で燃費消費率データを捏造

少し前になりますが、日立造船は7/5、「当社グループにおける舶用エンジン事業に関する不適切行為について」を公表しました。連結子会社の日立造船マリンエンジン、アイメックスにて、舶用エンジンの陸上運転記録にデータの不適切な書き換えが行われていたということです。

日立造船

日立造船はプラント・機械大手の一角。祖業の造船から事業ポートフォリオを転換し、現在は、ごみ焼却炉や産業廃棄物処理プラントといった環境装置・プラントの設計・製造・販売が中核事業の東証プライム上場企業です。ちなみに現在では造船は一切やってません。

不正の概要

子会社2社において、顧客が立ち会ってエンジンを試験運転する際に記録する燃料消費率を、実際とは違う数値に書き換えていました。データ改ざんしたエンジン数は現時点で1364台に上るとのこと(調査対象は1366台、つまり、ほぼすべて)。

IHIによる船舶エンジンの運転データ改ざんを受けた国交省の注意喚起がきっかけで、社内調査を実施し、問題が発覚したといいます。

国交省は日立造船による報告を受けて、NOx規制の順守が確認されるまで規制基準を満たした製品であることを示す証書を交付しないと発表しました。エンジンを事実上出荷できなくなるようです。当局が横展開すると必ず第2、第3の不正が出てきます。

トヨタ、マツダ、ヤマハ発動機、ホンダ、スズキ 5社で型式指定申請における不正

国土交通省は6/3、「型式指定申請における不正行為の有無等に関する自動車メーカー等の調査報告の結果等について」を公表しました。昨日書いたトヨタ、ホンダに加え、マツダ、ヤマハ発動機、スズキでも不正行為が確認されました。調査は一部継続しており、この5社は5月末時点の結果だそう。

調査結果の概要

型式指定を取得している自動車メーカー、装置メーカー等85社に対し調査・報告を指示しており、5月末時点で調査を完了したのは68社(マツダ、ヤマハ発動機、本田技研工業、スズキなど)で、調査継続中は17社(トヨタなど)となっています。

報告のあった不正の内容は、トヨタが現行生産車3車種を含む計7車種。マツダが現行生産車2車種を含む計5車種、ヤマハ発動機が現行生産車1車種を含む計3車種、ホンダが現行生産車なしで過去生産車22車種、スズキが現行生産車なしで過去生産車1車種という内訳です。

5社で分散?

公表した5社は国交省の指示のもと、すべて同じ日に不正を公表。単独で非難の的になることもなく、5社で分散した形です。ダイハツや日野に比べてダメージは小さいでしょう。しかし、ここで考えておくべきことがあります。この5社は他社の不正を横目に、本気で自社の点検をしてこなかったという事実です。このままほとぼりが冷めてくれたら、くらいに考えていた面子ですよね。

トヨタやホンダなどで不適切事案が判明?

日刊自動車新聞は5/31、「トヨタやホンダなどで不適切事案が判明 国交省が調査結果公表へ 悪質性など踏まえ処分検討」と報じました。ダイハツ工業などの認証不正を踏まえ、同様の不適切な事案がないかどうか、国土交通省が自動車メーカーなどに社内調査を指示した結果のようです。

日刊自動車新聞

日刊自動車新聞は、1929年(昭和4年)創刊の世界最大級の自動車業界紙なんだそう。 日本国内外の自動車業界動向を取り扱っています。その電子版で今回この件が報じられてます。

調査結果

ダイハツのほか、日野自動車や豊田自動織機で相次いだ認証不正を踏まえ、国交省は1月末から順次、自動車や装置の型式指定を取得している自動車メーカーやインポーター(輸入業者)、装置メーカーなど合わせて85社に対し、型式指定申請に関する社内調査と報告を求めていました。

過去10年を遡り、型式指定申請に関する各種試験の運用や試験結果などを調査するとともに、客観性を担保するため外部組織などによるチェックも求めていたそうです(報告期限は6月上旬)。

同紙によると、これまでにトヨタやホンダが不適切な事案を報告したもよう、だそうです。常連さんのトヨタはともかく、これまでこうした不正とは縁がなかったホンダまで出てきたんですね。2社以外にも不適切な事案が見つかっているとの情報もあるそうです。道路運送車両法上、問題があるかどうかはこれから精査されるようです。

三菱製紙 子会社三菱製紙エンジニアリング株式会社で検査不正

三菱製紙は5/10、「当社子会社での不適切な事案の判明及び特別調査委員会の設置について」を公表しました。同社100%子会社である三菱製紙エンジニアリング株式会社において、製造していた耐熱プレスボード製品に関して検査測定データの改ざん及び所定の検査の一部不実施の事実が判明したということです。

三菱製紙

三菱製紙は印刷用紙、情報用紙を提供する製紙会社。インクジェット用紙、特殊機能紙、写真印画紙、写真感光材料、電子材料、CTP印刷版や印刷製版機材なども手掛けています。王子ホールディングスの持分法適用関連会社で業界7位程度の企業ですね。もちろん東証プライム上場企業です。

不正の概要

不正が発覚したのは100%子会社の三菱製紙エンジニアリング株式会社。三菱製紙白河事業所で製造していた耐熱プレスボード製品に関する検査においてです。出荷検査の一部の検査項目につき、検査で得られた実際の数値とは異なる数値を検査成績書に記載していたほか、 金属探知機による全数検査が抜き取り検査となっていました。

耐熱プレスボードとは、「全芳香族ポリアミド繊維を主成分とする、高い耐熱性・難燃性・電気絶縁性を持つボードで、抄紙技術で形成したシートを複数枚重ねてホットプレスしたもの」、と説明されています。変圧器等に使用されるようです。

こうした事実を受け三菱製紙では、外部専門家である弁護士 4 名で構成される特別調査委員会を設置し、同社及び同社子会社の各製造拠点におけるた耐熱プレスボード製品だけでなく、類似事案の有無も含め、調査を実施するとしています。