SUBARU(スバル) 検査不正への対応 新施設建設

少し前のことになりますが、6/26付け日本経済新聞は、「スバル、350億円投じ新施設 検査 不正防止へ」という記事を掲載しました。日産自動車等と同様に、多くの検査不正が発覚した同社が、本気で取り組み始めた、、、ということでしょうか。

検査不正 (振り返り)

スバルの完成検査不正の問題は2017年以降、相次いで発覚しました。国内工場で無資格の従業員が完成検査に携わっていたほか、排ガス・燃費測定値の改ざん、最終組み立て工程後に実施する完成車の全数検査で、ブレーキや舵角検査などで不正行為が判明したというもの。

世界販売が堅調で工場の稼働率が高まる中、業務量が膨れ現場に負荷がかかっていたほか、老朽化する設備に対しても必要な投資をしなかったことが問題の引き金となったと言われています。 経営陣の完成検査業務に対する認識や関与も不十分で、特に現場から上司にものを言いにくい組織風土が問題視されてましたね。

再発防止策

スバルは再発防止に向けて、完成検査部門を製造部門から移管して独立性を確保したほか、5年間で品質向上策に1500億円を投資し、検査設備の新規導入に取り組むとしていました。

今回報道された新施設。約350億円投じて群馬製作所(群馬県太田市)に完成車の検査棟を3棟と関連設備を新設するというもの。製造ラインと分けて物理的に独立させ、作業員が検査に集中できるようにするそうです。

5年間で1500億円投資するといっていたうちの350億円ということですね。あれから既に3年が経過しようとしています。ここまでの取り組みはスバルの品質を劇的に向上させることができるでしょうか。北米を中心に世界中に熱烈なファンが多いことで有名な同社のこと、ぜひ立ち直ってもらいたいものです。