東芝の技術流出は避けたいよね

9/19付けの日本経済新聞に、「東芝の技術、日本勢で支え 強みのインフラ先細り警戒 中部電力やオリックス出資検討」という記事がありました。バブル期まで日本の象徴として成長してきた企業群。東芝もその一員です。今まさに再編という場面ですね。

重電3社

バブル時代は日本を代表する重電3社の一角であり、世界的にも時価総額や技術力で図抜けた存在でした。若い人は知らないだろうけど、日立、東芝、三菱電機って凄かったのよ。

東芝は再編の憂き目に。まぁ、いろいろと悪さしてきたのでしょうがないんだけどね。三菱電機は今まさに不正の泥沼に沈みつつあります。いち早くグループ会社を含めた事業再編を進め、ルマーダを核とした新しい会社に生まれ変わった日立ぐらいですか、生き残るのは。

ただその日立にしても、世界中が脱炭素に向けて大きく舵を切り始めた場面で、風力発電事業から撤退してしまうなど、ちぐはぐなことやってます。

技術の流出

日経では東芝の売り上げの半分以上を占めるインフラ事業(今既にあるインフラを支え続ける事業)を心配していましたが、それ以上に同社が持つ先端技術の方が心配です。技術そのものが流出することもあれば、優秀な技術者の離反もあるでしょう。

ここは是非、外資系ファンドではなく、日本勢で再編を主導していただき、不用意に海外に技術が漏れ出さないようにしていただきたいですね。そしてさらに、一度失敗した企業でも再編でここまで再生に成功したぞ、、、っていう雄姿を見せてほしいものです。

梅毒の感染者が急増してるらしいんだが

9/14付けの日本経済新聞に、「梅毒感染者が過去最多に 9月上旬で8千人超、昨年上回る」という記事がありました。年間で感染者が1万人を超える可能性もあるとのこと。ちなみに、1999年以降で最多だった2021年の同時期と比べ1.7倍だそうです。

梅毒とは

主に性行為によって「梅毒トレポネーマ」という細菌が侵入してかかる感染症だそうです。3~6週間程度の潜伏期間を経て体にしこりや赤い発疹が出たり、発熱や倦怠(けんたい)感などの症状が現れたりします。

痛みやかゆみがほとんどなく、症状が自然に消えることもありますが、完治したわけではなく、他人にうつす可能性があるということです。昔はよく聞いた感染症ですが、いつ頃からかほとんど聞かなくなっていました。たぶん今の若い人達はほとんど知らないんじゃないでしょうかね。

なぜ今拡大?

不思議なのは何でこんな時期に梅毒の感染が拡大するのかということ。めっきり鳴りを潜めていた梅毒が、明らかに感染拡大し始めたのは2015年辺りから。新型コロナの感染拡大を受けて2019年、20年は減少に転じましたが、昨年は3割増、今年はそれ以上に増加ということになりそうです。

まだまだコロナの影響で風俗店なんかも顧客は戻ってないだろうに、なぜ一気に拡大し始めたんでしょうね。昔は風俗が感染を拡大していたんだろうけど、今は風俗店じゃないってことだよね。記事では20代の女性の感染が多いことを指摘しており、「SNS(交流サイト)を通じての性行為で感染」なんてのも紹介していました。

風俗の玄人ではなく、素人の若い女性が感染源となると、こりゃかなりマズいことになりそうです。コロナの次は梅毒ですか。やれやれですな。

カーボンファーミング カバークロップ とな?

9/11付けの日本経済新聞に、「EUが炭素貯留で法制化 農業、脱炭素の主戦場に」という記事がありました。これまで食糧供給を優先し、農業は温暖化ガスの排出削減の対象外としてきましたが、農業についても踏み込むことになったというお話です。

カーボンファーミング

カーボンファーミングとは、炭素貯留農業のことだそうで、そこで得たカーボンクレジット(削減量)を市場で売却できるようにするそうです。売却収入が得られることで、農家にとっては脱炭素を進めるインセンティブ(動機付け)になるというもの。

カバークロップ

カバークロップとは、被覆作物のことで、もともとは土壌浸食を防ぎ土壌中に有機物を加えて土壌改良に役立つ作物のことらしい。カーボンファーミングを進めるうえでの一つの方法のようで、カバークロップを植えることで炭素を土壌中に貯留できるんだそう。

農業のことは分からん

日経の記事の概要自体は冒頭に書いたように非常に分かりやすいものなんですが、記事中に出てくる用語に専門用語が多すぎるのです。カーボンファーミング、カバークロップのほかにも、不耕起栽培だの、畝間だの。畝間なんて読み方も分かりませんでした。ちなみに(うねま)と読みます。

食糧供給優先で温暖化ガスの排出削減の対象外だった農業にまで法制化の波が。記事は欧州連合(EU)の話題でしたが、米国でも既にバイデン政権が取り組みを始めているとのこと。カーボンファーミング、間違いなく日本でも話題になってきそうですね。

空き家問題

9/4付けの日本経済新聞に、「家余り1000万戸時代へ 活用か解体か 『住宅リストラ』待ったなし」という記事がありました。総務省の調査によると、2018年時点で空き家は849万戸あったんだそう。たしかに、都内でも空き家増えてきましたもんね。

日本の世帯数

少子化についてはよく言われていて、日本の人口は既に減少し始めていますが、世帯数で見ると実は現在まで増え続けていたんですね。人口は減っても、長寿化や生涯未婚率の上昇から一人暮らしが広がったためだそうです。その増加を続けていた世帯数も2023年から減少に転じるということです。そのため、家余りが一気に進むというわけ。

空き家の何が悪い

ここで一旦整理。空き家の何が悪いのか。直接的には老朽化による倒壊、景観の悪化などで周辺住民が被害を被る、なんてことが考えられますよね。二次的には放火等の対象にされたり、犯罪者等が紛れ込むなどの周辺地域の治安の悪化なども考えられます。

空き家の定義は?

日経の記事では明らかにされていませんでしたが、総務省が調査している「空き家」には、賃貸物件の入居者募集中の賃貸住宅や、通常は住んでいない別荘なんかも含まれている(半分近く)というのを聞いたことがあります。これらには先ほど書いた問題は無関係ですね。

メディアも空き家問題を煽るなら、何ら管理されていなくて危険な空き家と、一時的に人が住んでいない空き家をちゃんと区別して書くべきですね。数字を示して具体的に書いているように見えて、実は定義があいまいなため、なんだか騙されてる感の強い記事。新聞あるあるです。

海水魚の陸上養殖

8/26付けの日本経済新聞に、「海水魚養殖 市街地で 東京海洋大、小型の浄化システム」という記事がありました。従来に比べて小型かつメンテナンスが容易なのが特徴で、場所を選ばず市街地のビルでも養殖が可能になるんだそうです。

市街地のビル

陸上養殖のネックになってきたのが、水槽の海水のメンテナンス(水替えなど)なんだそうです。これを解決したのが新たな水循環システムで、海水を外に排出しない、閉鎖循環式の装置。装置を支えるのが、東京海洋大学が特許を取得した「好気的脱窒」という技術だそう。

従来の技術(嫌気的脱窒)に比べ、装置は1/3ほどのサイズで済み、メンテナンスも簡単で専門的な技術も不要とのこと。難しい技術的な話はともかく、海の近くでなくても、プロの料理人が高評価する魚の養殖が可能となっています。

気候変動の影響等で海流や海水温の変化が発生し、これまで獲れていた魚が獲れなくなってきた、なんて時代ですし、海上での養殖は自然災害の影響も受けちゃいます。この陸上養殖の新技術、大いに活用して産業化してほしいものです。

地方でこそ

記事では街の真ん中の雑居ビルでも養殖出来ることに着目していましたが、地方にはほったらかしの地面がたっぷりありますよ。空き家問題どころではありません。廃屋問題です。人間よりも野良猫の方が多いんじゃない?kuniが今いるところはそんなところです。

いくらでもスペースありますので、陸上養殖にはもってこい。町興しの一環で誘致してみればどうかなと思います。まだ研究途上の魚種がほとんどだそうですが、これも時間の問題でしょう。陸上養殖、、、かなり期待しています。