コスモエネルギーホールディングス 子会社コスモ石油堺製油所で爆発事故、4人搬送

少し前になりますが4/10、コスモ石油の堺製油所で爆発事故が発生しました。親会社の開示も、コスモ石油のお詫び等もなかったため(これは良くないよホントに)、気が付きませんでした。この爆発事故で4人が病院へ搬送されましたが、いずれも命に別条はないということです。

コスモエネルギーホールディングス

今ではコスモ石油は持ち株会社の子会社になっており、取引所に上場しているのはコスモエネルギーホールディングスとなっています。ほかに、コスモエネルギー開発(資源開発)やコスモ石油マーケティング(石油製品販売)を傘下に抱える東証プライム上場企業です。

事故の概要

屋外で硫酸成分を純度を高めるためにヒーターで加熱した際に爆発し、機械のパイプのつなぎ目が破裂。この事故で破片があたった作業員1人が擦り傷を負い、爆発による耳鳴りを3人が訴え搬送されました。

大事には至りませんでしたが、コスモ石油では2006年、2011年(東北地方太平洋沖地震)にも千葉製油所で爆発・火災事故が発生しています。2022年にはガソリンや重油など18品目の品質検査でも不正行為が発覚しています。現場や従業員を大切にしない、、、カルチャーがあるんですかね。

トヨタ自動車 本社工場でまた火災事故

報道によると3/28、トヨタ自動車本社工場で火災事故が発生したようです。火災は同日午後4時半すぎ、本社工場敷地内のパワートレーン開発の建屋で発生し、消防車15台が駆け付けたとのこと。約1時間後の午後5時36分に鎮火したということです。

火災事故

1時間程度で鎮火、けが人もなしということで、大事には至りませんでした。しかし、この工場では昨年11/13にも、実験用の車が燃える火災事故があったところ。工場の管理ってどうなってるんでしょうね。例によって今回もお詫びやお知らせ等は一切公表していません。自分たちに都合の良くない話は公表しないこの姿勢、気に入りません。

公表しないってことは、発生の理由なども分からないわけで、どれほど杜撰な管理だったかについても全部隠しておけるわけです。巨額の広告料でマスコミを味方につけているからこそできる傲慢な態度と言えます。

中央発條の件もそう

中央発條の爆発事故の影響でトヨタに限らず多くの自動車メーカーの生産ラインが止まってしまいました。中央発條もトヨタ系の部品会社です。ひとたび事故が起こると、近隣住民や多くの自動車生産会社に迷惑掛けるわけで、もう少し真剣に対処すべきですよね。しっかり対処してて開示してないだけ、ってことなら構わないけど、だったら事故連発しないだろうって話。

投資家にしてもそう。生産ラインが止まったりすれば株価も下がるわけで、事故等を発生させた企業には投資家に対しても正確な情報を提供する義務があるはずです。「大きな会社だからいちいち公表してたらキリがない」、、、では済みませんよ。

チムニー株式会社 蕨市で店舗火災事故

チムニー株式会社は3/21、「火災発生に関するお知らせ」を公表しました。3月19日午後8時40分頃、同社の「焼肉牛星 蕨店」にて火災が発生したとのこと。鎮火は3月20日(木) 午前2時45分頃といいますから、6時間焼けたんですね。肉焼いてたらお店も焼いちゃったという笑えないお話。

チムニー株式会社

チムニーは、「はなの舞」や「さかなや道場」などのブランドで直営とFC方式で全国に居酒屋と、食事業態をミックスし店舗を展開する東証スタンダード上場企業です。2013年、株式会社やまやがTOBで同社を子会社にしてます。

やまやと聞いてめんたいこ屋かと思いましたが、このやまやは酒類・食品・飲料などを発売する小売店チェーンだそう。20年以上前、kuniが行ったことのある茅場町のチムニーは洋食系の居酒屋でしたが、もっとそれ以前に買収されてなくなってるみたいです。

火災の概要

火災の現場は埼玉県蕨市の「焼肉牛星 蕨店」。人的被害はなかったということですが、物的被害は現在調査中としています。グーグルマップで見ると、店舗は木造2階建てビルらしく、その1階部分。2階には住居があるようで、ここも被害受けてそうですね。同店舗では火災翌日から休業となっており、再開の見込みは立っていないとのこと。

パナソニックホールディングス子会社のパナソニック インダストリー 相次ぐ工場火災

3月9日、北海道・千歳市上長都にある電子部品などを製造する「パナソニック インダストリー」の工場で火災事故がありました。火災発生は午前4時半すぎ。約2時間半後に消し止められたということです。焼成炉内から出火したというこの火災、この建屋には15人の従業員がいましたが、全員避難しけが人はいなかったとのこと。

パナソニック インダストリー

パナソニック インダストリーはパナソニックの子会社であり、上場こそしていませんが、従業員が4万人を超える巨大企業です。昨年、自社製品に関する5200品番にものぼる認証不正などが発覚した会社で、外部調査委員会による調査結果もやや消化不良な感じでした(当ブログでも取り上げました。詳細は過去記事をご覧ください)。

相次ぐ工場火災

この火災では人的被害はなかったということですが、だから問題なしというわけではありません。この火災事故についてまったく公表されていないのも気になるところ。実は同社では今年1月にも、富山県砺波市の工場で火災を発生させています。床下の空洞部(ピット)の一部を焼き、男性従業員が消火器で消し止め、けが人はいませんでした。

認証不正に相次ぐ火災事故。どうしちゃったんでしょう。常識的に考えたら、同社のガバナンスが十分に機能しているとは思えませんし、社内では経営陣を中心に何らかのアクションを起こすべきですね。

トヨタ自動車系の中央発條 また藤岡工場で爆発・火災死亡事故

3/6午前8時過ぎ、愛知県豊田市のトヨタ自動車系の中央発條の藤岡工場で爆発事故があり、男性1人が死亡、2人がケガをしました。建物の中の集塵機が爆発したとみられ、工場の屋根が吹き飛んだと。40歳の男性が死亡し、このほか男性2人(52歳と44歳)が軽いケガをしたということです。火災については約3時間後に鎮圧状態になったとのこと。

またしても中央発條

中央発條は自動車用のばねとコントロールケーブル、建築用資材機器等の専門メーカーで、トヨタ自動車の持分法適用関連会社です。同社では同じ工場で2023年10月にも大規模な爆発・火災事故が発生しています。この事故により部品の供給が停止し、トヨタのグループ8つの工場の生産ラインがおよそ1週間にわたり停止するという影響が出ていました(詳細は過去記事をご覧いただければ)。

この時も、同社のガバナンスやトヨタの子会社管理に疑問を呈する報道などが相次ぎ、再発防止策についても疑問とする専門家が多かったようです。そして今回またしてもというわけです。さらに同社では、先月2/16に金型等保管費用の未払いとして、公正取引委員会から勧告を受けるという事案も発生しています。

従業員の皆さんは?

親会社トヨタや同社のガバナンスはまったく機能していないという感じですね。従業員の皆さんはどういう環境で業務にあたっているんでしょう。コストを抑えて、生産性を上げて、、、その代償として従業員が危険に晒され続ける。こういうことでいいんですかね。