ネットワンシステムズ 三菱マテリアル アマナ 小倉クラッチ など

12/14に、いち早く四半期報告書を提出したダイワボウホールディングス。で、12/16に四半期報告書の提出期限を迎える企業は、アマナ、ネットワンシステムズ、小倉クラッチ、ひらまつ、三菱マテリアルの5社でした。昨日の開示では3社が提出完了、2社が再延長ということに。

ネットワンシステムズ、小倉クラッチ、三菱マテリアル

この3社についてはいずれも、2021年3月期第2四半期報告書を関東財務局に提出したことを公表しました。ネットワンシステムズと小倉クラッチは特別調査委員会等の調査報告書を開示しましたが、三菱マテリアルだけは未公表。決算に与える影響等の概要だけを説明しています。

ネットワンと小倉については不正会計にとどまらず、従業員の不正行為(横領)が絡んでますからね。これらに比べると三菱マテリアルは軽症といえば軽症です。調査報告書の内容についてはまだ詳細まで読めてません。いずれまた個別に記事にしたいと思います。

アマナ、ひらまつ

一方でアマナとひらまつについては、12/16の提出期限に間に合わせることができず、四半期報告書の提出期限について再延長を申請し、承認されるという展開に。アマナに関しては前日に特別調査委員会から、調査報告書を受領したとして、同報告書を公表しました。

ひらまつに関しては、外部調査委員会の調査過程で、調査対象を拡大したといった説明がされています。「新経営陣が調査対象となる事案について、会計監査人に対して意図的に隠蔽したり、情報の提供を遅らせたりしている疑念が生じた」んだそうです。そのため、再延長の申請となったと。

両社とも再延長が認められ、アマナの再延長後の提出期限は12/23に。ひらまつの再延長後の提出期限は12/28になりました。

ダイワボウホールディングス 決算発表 ネットワンシステムズ等は

子会社での循環取引等が発覚したダイワボウホールディングス。11/13に四半期報告書の提出期限延長を申請し、同日のうちに承認されたことを公表しました。延期後の提出期限は12/16となっていましたが、12/11、無事第2四半期の決算を公表しました。

おさらい

11/27、子会社のダイワボウノイ社で発覚した架空循環取引に関して、特別調査委員会による調査結果を公表しました。2014年度~2020年度までの7年間で、架空の売上は6,447百万円に及んでおり、たった一人の犯行だったことも判明しています。

この調査結果を踏まえ、12/11に決算発表。開示した資料の中では見付けられませんでしたが、四半期報告書も提出できたんでしょう。期限の12/16よりも早く提出できましたね。不正が今期の業績に与えた影響は、売上高で640百万円、営業利益で1,994百万円だそうです。

12/16に期限が迫る企業

ダイワボウホールディングスと同じ11/13に、四半期報告書の提出期限延長を申請し、承認を受けていた三菱マテリアルは、まだ決算発表できていませんね。ということで、これまで見てきた不正・不祥事等により決算が締められず、12/16に向けてカウントダウンが始まるのは、次の5社となりました。

アマナ(2402):売上高の架空計上や外注原価の期間帰属の誤り
ネットワンシステムズ(7518):従業員による資金流用、原価付替など
小倉クラッチ(6408):棚卸資産の過大計上や従業員による横領など
ひらまつ(2764):創業者側への業務委託料の妥当性調査など
三菱マテリアル(5711):子会社経営幹部による利益相反取引

理研ビタミン 運命の日

サクサホールディングス、ハイアス・アンド・カンパニーの両社は、何とか最終期限までに四半期報告書等を提出。上場廃止を免れました。さて、これらに続く理研ビタミンは本日、10/28が最終期限となります。特別調査委員会の設置が10/7。あまりに時間がなさ過ぎます。

青島福生食品有限公司

7/27~9/23まで特別調査委員会を設置し、中国子会社の青島福生食品におけるエビの加工販売取引の実在性を調査。実在性を確認できなかったという結果が出た直後、またしても青島福生食品における棚卸資産の過大計上の疑義が発覚。同じメンバーからなる特別調査委員会を再度設置という経緯でした。

一回目の調査では、経理の代表や財務部長らが入院だの、資料提出拒否だの、果てはPCに国家機密や共産党委員会に関係する情報が存在する可能性まで持ち出して検査対応を拒否し続けてきた青島福生食品。今回は協力が得られたのでしょうか。

株価はというと

10/27の株価は1,415円の95円高。それも寄り付き直後に1,285円、年初来安値を更新させておいて、その後1,400円台まで一気の買い上がり。明らかに仕掛けている筋がいそうな上げ方ですね。。。もしくは、インサイダーか。

ギリギリのところまでと考えれば、今日もう一日勝負できるわけですから、買いの仕掛けがあってもおかしくはありません。ハイアスと違って報告書提出できれば上場廃止は確実にに回避できますからね。一カ月で1,000円下げてますからそれなりの反発はあるという見立てでしょう。

監理銘柄ってこんなドラマ(最後の二日間の売り方買い方の駆け引き)があるなんてねぇ。知りませんでした。ドラマは今日、もう一日続きます。さてさて、理研ビタミンは上場廃止を回避できるでしょうか。

ハイアス・アンド・カンパニー 運命の日

四半期報告書を提出期限までに提出できず、監理銘柄(確認中)に指定されたハイアス・アンド・カンパニー。本日中に提出できなければ、東証は同社株式の上場廃止を決定します。まさに運命の日ですね。ふざけた経営陣はともかく、株主や従業員には酷な話です。

同社直近の動き

10/16 臨時株主総会招集のための基準日設定に関するお知らせが公表されました。何をしようとしているのでしょう。基準日を2020年10月30日(金)と誤記載した通知でした。正しくはこの日は土曜日です。

10/19 自主再生委員会に関するお知らせが公表されました。10/7に設置し、再発防止策及びその実施体制の検討を進めてきた同委員会が、その検討結果を第三者委員会及び同社取締役会に提言したということです。

ちなみにこのお知らせの中では次のようなことが宣言されています。「当社としましては、今後、第三者委員会により10月26日に提出される予定である最終報告書を踏まえて、その受領後に、自主再生委員会より提言された内容と合わせて再発防止策の策定を行い、改善活動の取り組みを行ってまいります。」

株価はというと

先週一週間のハイアスの株価は、週初月曜日の終値が173円。週末終値が174円です。その間の高値177円、安値163円で、一応下髭を伸ばした格好で持ち合い。運命の日めがけて売り方買い方がっぷり四つといったところでしょうか。

出来高も減少気味ですし、この銘柄に関与している投資家も結果を読みかねている感じですかね。とまぁ、株価動向まで書いてしまいましたが、健全なる投資家の皆さんは決して近寄らないように。さてさて、本日中に四半期報告書、提出できますでしょうか。

ハイアス・アンド・カンパニー 上場廃止カウントダウン

ハイアス・アンド・カンパニーは10/9、第1四半期報告書を提出期限までに提出できない見込みとなり、同社株式が監理銘柄(確認中)に指定される見込みであると公表しました。サクサホールディングスが9/28付で同指定を受けており、当ブログでも取り上げました。あれと同じですね。

監理銘柄(確認中)

提出期限の延長が承認されて10/14が提出期限となっていましたが、提出できそうにないということで、東証が監理銘柄(確認中)に指定。提出期限の経過後、休業日を除き8日目の日(10/26)までに提出しなければなりません。

この日までに提出できない場合は、東証は同社株式の上場廃止を決定します。監理銘柄(確認中)に指定することで、同社株式が上場廃止となるおそれがあることを投資者に対して注意喚起しているわけです。ハイアス・アンド・カンパニーとしても残り2週間でなんとかしたいところでしょう。

監理銘柄(審査中)

一方で、ハイアス・アンド・カンパニーは東証から9/30、監理銘柄(審査中)にも指定されているんですね。第三者委員会の中間報告の内容を基に、上場時の不適切な会計処理や東証への虚偽の回答、市場変更時の不正に関する不報告などを東証が審査しているわけです。

東証によると、同社が上場時に提出した新規上場申請や、上場市場の変更申請時の宣誓書において宣誓した事項について、重大な違反を行ったおそれがあると判断しており、今後の審査の結果によっては上場廃止基準に該当することとなるためとしています。

四半期報告書を10/26までに提出することができたとしても、この東証が行っている審査において、「上場廃止基準に該当する」と判断した場合は、ハイアス・アンド・カンパニー株式は上場廃止になるということです。