日立金属 検査不正の後始末

トップ自ら特殊鋼・磁性材を巡る検査不正に関与し、長年にわたりそれを隠蔽し続けてきた日立金属。調査委員会の調査結果では、不正に及んだのは35生産拠点で顧客は1,747社に上りました。しかし、例によって、「調査で安全・性能上の問題は確認されなかった」、という結論に。

安全・性能上の問題

安全・性能上の問題があるかどうか、これって非常に難しい問題です。例えば農家が出荷する野菜。「こんなんじゃ売り物にならん」という小売りもいるでしょうし、「安く仕入れられるなら売ってやってもいいよ」、なんて判断もあるかもしれません。この例えが良いかどうかはよく分かりませんが。

ある企業の場合

実は、仕入れてきた粉末特殊鋼(HAP材)の品質が問題だとして、日立金属を訴えている会社さんからご連絡をいただきました。2年前から地方裁判所で、仕入れ代金の返却や材料製造瑕疵・を認めよ、という内容の訴訟を戦っているとのこと。

表向きには、「安全・性能上の問題は確認されなかった」とされてきましたが、やはり水面下ではこだわりのある業者さんから訴えられている、みたいな状況があるんですね。勉強になりました。

2022年12月末

日立金属は昨年12月末をもって上場廃止になりました。ここからは大勢の株主に対する開示義務がなくなります。これまで、「安全・性能上の問題はない」と、強気の対応をしてきたのは、個別の訴訟等の開示が怖かったからかも。ここからは世間に開示する必要もないので、個別案件の対応(損害賠償等)が本格化するのかもしれません。