サカタインクス 子会社阪田産業で架空売上

サカタインクスは2/14、「当社連結子会社の不適切な取引に伴う特別損失(貸倒引当金繰入額)の計上に関するお知らせ」を公表しました。不適切な取引判明時の開示はなく、いきなり当該不適切な取引に伴う損失の会計処理に関するお知らせです。

サカタインクス

サカタインクスは大手総合インキメーカー。新聞・オフセット・フレキソ・グラビア・メタルインキなど各種印刷インキを核に、印刷製版用材料や印刷製版関連機器、機能性材料(インクジェットインキ、トナー、カラーフィルター用顔料分散液など)にも展開しています。国内では東洋インキSCホールディングス、DICに次ぐ第3位の企業みたいですね。

不適切取引の概要

開示では、「2021年12月期において当社連結子会社の一部の取引に関し、その実在性を確認できない不適切な取引」が判明したとしています。この件が判明した時期は明示されていないんですが、少なくとも昨年12/28には外部専門家を含む調査委員会を設置して、調査を開始したということです。この時点では一切開示せず、、、です。

舞台となったのは連結子会社の坂田産業。「阪田産業が過去において行っていた販売先及び当該販売先と関係のある別会社との一連の取引の一部については、その実在性を確認できないため、対象商品が存在しない取引であった可能性が極めて高い」と判断したようです。

持って回った言い方ですが、要は「架空売上」や「架空取引」の類ですね。未回収債権5億6千5百万円の全額に対して貸倒引当金繰入額を特別損失に計上したとのこと。かなりデカい金額ですね。

この事件、今回のこの開示だけで済ませてしまうんでしょうか。