三菱UFJ銀行 行員が貸金庫から現金・貴金属十数億円分盗む

三菱UFJ銀行は11/22、東京都内の2つの支店の貸金庫から顧客の現金や貴金属を盗んだとして、貸金庫の管理を担当していた行員を懲戒解雇したと発表しました。

犯行の概要

2020年4月〜24年10月、練馬支店(旧江古田支店を含む)、玉川支店の2支店で貸金庫を無断で開け、顧客の資産を繰り返し盗んでいたということです。盗まれた資産が顧客約60人分で被害総額は十数億円に上るとのこと。ただし、この金額は行員の供述に基づく数値のため、現在も詳細を調査中といいます。

懲戒解雇されたのは店頭の業務責任者だった行員で、一連の行為を認めているとのこと。問題の発覚を受け、警察に相談するとともに全ての支店の緊急点検を実施。2支店のほかに被害は確認されなかったとしています。

同行は「厳格な管理ルールを定めていたが未然防止に至らなかった。」 とコメントしているようですが、こういう場合、「厳格な管理ルール」って言えるんでしょうかね。ルールに抜け漏れがあったとか、実運用に沿っていなかったとか、やっぱ何かしら問題があったということでしょう。あぁ、実務が回らないほど厳格なルールだったってことか。

しかしまぁ、顧客から問い合わせがあればまず一番に疑われる立場の行員が何でこんなアホなことしたんでしょう。今のところ動機等については公表されてないようです。

ブックオフグループホールディングス 従業員の不正行為(その5)

ブックオフグループホールディングスは11/12、「再発防止策の策定及び役職者の処分に関するお知らせ」を公表しました。今年6月、複数店舗等で従業員による架空買い取りや横領などの不正行為が発覚し、横領の被害額は5600万円に及んだという事案を受けての対応ですね。

役職者の処分

社長は、11月から2025年1月まで業績連動型報酬と月額報酬のそれぞれ30%を返上。また社内取締役2人と執行役員2人も業績連動型報酬の30%と月額報酬の10%を減額。ブックオフコーポレーションの執行役員4人は業績連動型報酬の8~17%をそれぞれ返上するとのこと。

再発防止策

架空取引などの再発防止策として、POSシステムの改修または精算機の導入を検討。高額買い取りにおける承認ルールなどを見直すといった内容。まあまあ、一般的な再発防止策かと思います。

これらの再発防止策の中で気になったのが、「店舗現預金の補充について従業員個人口座の利用の廃止」、というもの。サラッと書かれてるんですが、これってなに?。会社の買取原資のキャッシュが不足してきたら、従業員が自身の口座から補填してたってこと?

個人営業のお店であればアリかもしれないけど、上場企業の支店でそんなことありえないでしょ。やっぱり、個人営業レベルの管理態勢で上場してしまった付けが回ったってことなんでしょうね。

株式会社バルカー 幹部社員による不正行為 調査結果

株式会社バルカーは11/14、「特別調査委員会の調査報告書受領に関するお知らせ」を公表しました。取引先に対し代金の水増し発注を行い、捻出した資金の一部を執行役員らが着服していた事案に関する2か月弱の調査の結果ですね。

調査結果の概要

同社執行役員および従業員が特定の取引先と示し合わせるなどして、取引先に対し代金の水増し発注を行い、捻出した資金の一部をキックバックさせ、幹部社員らが着服していたということです。主犯格は高機能シール本部の本部長である上席専務執行役員だそう。

共犯としては、同本部の副本部長、開発部長、チームリーダーの3名があげられています。同じ本部内で縦のレポートラインすべてが不正に関与しているという鉄壁の布陣ですね。

4人が受けてきたキックバックの総額は明らかにされていませんが、上席専務執行役員が最も多くて2000万円程度で、飲食で費消していたということです。かなり高額な飲食ですね。女性絡みのお店も含まれてそうです。

一方、このキックバックに関与(キックバックに協力)した取引先や事業者は12社に及んでいたとのこと。中にはバルカーグループの出身者が経営する企業も含まれています。

同社高機能シール本部のレポートラインを網羅するチームでのこの不正行為ということで、社内ではまるで認識されず、外部からの通報で初めて発覚したというのも頷けますね。

TOKAIホールディングス 他社の顧客情報不正取得の疑い 支店長ら3人逮捕

TOKAIの千葉県市原市の支店長ら3人が、「許可を受けている」などとうそを言って、買収を持ちかけていた地元のガス会社から顧客データを不正に利益を得る目的で持ち出した疑いで逮捕されました。600人余りいた顧客のデータを不正に利益を得る目的で取得したとして、不正競争防止法違反の疑いが持たれています。

TOKAIホールディングス

TOKAIホールディングスは静岡県で都市ガス事業を開始して以降、LPガス販売や情報通信サービスなど数多くの事業会社を持つTOKAIグループの持株会社。全国展開を進めている東証プライム上場企業です。

事件の概要

2022年9月、支店長ら2人が、当時の社長が不在の間にガス会社を訪れ「許可を受けている」などとうそを言って、従業員にパソコンを操作させ、顧客情報を抜き取ったということです。当時、両社の間では、事業譲渡の協議が行われていたものの合意には至っていませんでした。

この会社ちょっとヤバいですね。2021年には子会社2社の従業員2人が架空請求などの不正行為(それぞれ全く別の不正行為)で、計約5億4千万円を着服していたことが発覚。翌年には社長の混浴接待など、経費の不正使用が発覚して解任されています(詳しくは過去記事で)。

毎年のように不正が出てくる同社、今回の事件についても一切開示してないし、この会社、上場企業のままでいいんだろうか。

野村證券 社員が強盗殺人未遂と現住建造物等放火の疑いで逮捕

野村証券の社員(当時29歳)が、営業先の顧客だった広島市の80代夫婦の住宅に放火し、現金約2600万円を奪ったという事件。強盗殺人未遂と現住建造物等放火の疑いで逮捕されました。

野村證券

今更ながらですが、野村証券は日本における最大で最強の証券会社です。現在では持ち株会社を設立し、東証プライムに上場しているのは野村ホールディングスとなっています。同グループ内には中核の野村證券に加え、野村アセットマネジメント、野村信託銀行などを子会社に持っています。

事件の概要

容疑者は今年7月28日、営業先の顧客だった広島市の80代夫婦に夫婦宅での食事を持ちかけ、食事中に睡眠作用のある薬物を混入したとみられるといいます。意識をもうろうとさせたところで住宅に放火し、現金約2600万円を奪ったとのこと。

報道機関の電話取材に対して、野村ホールディングスの広報担当者は、この男性が元社員であることを認め、すでに懲戒解雇されていることを明らかにしたといいます。今となっては元社員かもしれませんが、犯行当時は現役の野村社員。野村證券の看板・信用力を全面的に利用した犯罪です。

しかし、野村證券はこの事件に関して何の開示もしていません。奪われたお金に関する保証もしないつもりなんですかね。そんなことだから、この会社不正が絶えないんでしょうに。ちなみに、一昨日に国債先物取引で課徴金2,176万円を納付したばかりの会社です。