鹿島建設 元部長に所得税法違反で強制調査 リニア談合でも罰金2億5千万円

鹿島建設は3/1、一部の報道を追認する格好でお知らせを公表しました。昨年度の税務調査の過程で、元部長の所得税法違反容疑に関する調査が行われたことを契機に、協力会社から多額の個人的な借入と、過剰な接待等を受けていた事実も判明したといいます。

所得税法違反で強制調査

東日本大震災の復興事業を巡り、東北支店の元営業部長が下請け業者から数億円を受け取ったものの、税務申告していなかったということが、仙台国税局の強制調査で明らかになったそうです。

国税局に対し、下請け業者の1人は「元部長に少なくとも現金2億円を提供した」と説明しているようです。この調査をきっかけに鹿島建設が独自に調査を行い、協力会社から多額の個人的な借入と過剰な接待等も受けていた事実を掴んだとのこと。

で、昨年12月に懲戒解雇処分としたんだそうです。しかし、この事実は「一部報道」がされる今月まで伏せられていたということですね。これらの後追いのお知らせは同社のホームページだけ。類似案件がなかったのかといった調査も行われた感じじゃないですね。

リニア談合

上記お知らせと同じ3/1、リニア中央新幹線建設工事をめぐるゼネコン大手4社による談合事件で、鹿島建設と大成建設は罰金2億5,000万円の有罪判決を受けたことを公表しています。大成は控訴を検討するとしていますが、鹿島は今後の対応を検討するとしています。

残り2社は大林組と清水建設で、独禁法の課徴金減免制度に基づき公正取引委員会に談合を自主申告。両社は法人のみ同罪で起訴され、東京地裁は大林に罰金2億円、清水に同1億8千万円を言い渡し、確定しています。

同じ日に2件の不祥事が報道されるなんて、どうなんでしょう鹿島。報道側が判決の日に合わせて元部長の事件も報じたのかもしれませんが、、、。それでなくてもオリンピック特需後のこの業界は厳しいはず。こんな自爆をしているようじゃ、この先暗そうですね。

大豊建設 従業員の不正行為(その3)

従業員の不正行為を調査していた大豊建設は3/1、外部調査委員会の調査報告書を受領し、これを公表しました。結論から言うと、不正の⾦額の合計は291百万円で、同社の 2021年3⽉期第3四半期決算における損益に与える影響としては66百万円の利益増だそうです。

調査対象と結果

委員会が調査対象としたのは、東北支店、東京土木支店、東京建築支店、名古屋支店、大阪支店、九州支店の6拠点。どうやら、この拠点には総務部が設置されており、本社に依存することなく独立して経理処理を行うことが可能だからということのようです。

で、東京土木支店を除く5拠点で原価の付け替えという不正行為が確認されています。さらに、大阪支店では材料納入業者に対して、契約金の水増し又は架空発注を行い、当該水増発注分の金額を私物の購入代金に充当するという行為が行われていました。

材料納入業者に対して私物(家電製品)の購入を指示し、プール金で作業所長と係長の私物を購入させ、自宅に配送させていたといいます。その金額はなんと662千円。大型テレビでも買わせたんですかね。こんな金額で何でこんな決定的な不正を?

結果に違和感

行為者が前任者又は他の支店から当該不正行為の方法を聞いたなどの事情は確認されなかったとのこと。不正行為は各支店で行われているが、いずれも各支店の建築部で独立に行われたものである。と、報告書は書いてるんですが、、、。

こんな同じ手口の不正が並行して5支店で行われているのってあまりに不自然。この手口、どこの会社でもやってる(業界スタンダード)ってことでしょうか。

前回不正事件の再発防止策も全く機能しておらず、前回同様の会計不正が確認されたわけです。にもかかわらず、総務部を置いてない支店は調査対象から外し、不正が確認された支店の部長クラスから下だけを切ってお終い。って感じに見えてしまいます。

【過去記事の訂正】
建築部長を本社部門の部長と推測しましたが、建築部長は全支店に1名配置されていました。