株式会社ヤマウラ 連結子会社で不適切な支出 第三者委員会を設置

ヤマウラは5/30、「当社従業員による不適切な取引の疑義に関するお知らせ(第三者委員会の設置及び 第 64 回定時株主総会の継続会の開催方針)」を公表しました。見落としていたんですが、5/26に第一報「当社連結子会社の不適切な支出に関するお知らせ」が公表されています。

株式会社ヤマウラ

ヤマウラは、長野県中心に工場店舗・住宅の建設や橋梁・水道工事など「建設事業」に加え、工場施設、水管理機器などを設計・施工する「エンジニアリング事業」、自社開発不動産の売買賃貸など不動産に関する事業を営む「開発事業」を手掛ける総合建設会社。東証プライム上場企業です。

不正の概要

2023年5月9日、同社連結子会社の預金残高と帳簿残高との相違について、監査人より指摘を受けたことで不正が発覚したようです。5月23日にはヤマウラの従業員による連結子会社の不適切な支出があったことが判明したといいます。

同社連結子会社の、不適切な支出と懸念される支出総額は2023年3月期に約1,000 百万円。うち同連結子会社の不適切な支出と判明した支出が2023年3月期に約334 百万円だそうです。これまたデカいですね。まだ7億円の不明支出があるのも怖いし。

同社が「不適切な支出」と表現しているモノ、がいったい何を表しているのかは現在のところ不明。長野県駒ケ根市というのどかなアルプスの麓で、結構ド派手な不正となりそうな気配。そういえば最近世間を騒がせた警察官など4人の殺害事件も長野県でした。

東洋機械金属 中国子会社で従業員の不正行為

東洋機械金属は5/25、「当社海外⼦会社における不適切な⾏為の疑義発覚に関するお知らせ」を公表しました。海外子会社での不正って最近減りましたね、みたいなこと書いたら途端にぞろぞろ出てき始めました。

東洋機械金属

東洋機械金属は国内トップクラスの射出成形機メーカー。プラスチック射出成形機や、ダイカストマシンとその周辺機器の開発から製造、販売までを一貫して手掛ける企業です。海外売上高比率が7割を超える東証プライム上場企業です。本社は兵庫県明石市。

不正の概要

2023年5⽉中旬ごろ、本件⼦会社の銀⾏預⾦残⾼と帳簿残⾼に差異があることから、調査を⾏ったところ、同⼦会社の従業員により私的に流⽤されている疑いがあることが判明したといいます。

流⽤額及び回収⾒込みについては、現在調査中であり確定には⾄っていないということですが、現時点で判明している同社における銀⾏預⾦残⾼と帳簿残⾼の差額は約2,800万元(円換算で約5億5,000万円)だそうです。これまたデカいね。

開示ではこの子会社の社名等は明らかにされていないんですが、日経によると広州の販売子会社だとされています。有価証券報告書で調べると、東洋機械金属(広州)貿易有限公司というのがありますから、たぶんこの会社だと思われます。

正式な開示では伏せておきながら、メディアに詰められれば伝える、説明する、、、そういうの止めましょう。追及されなきゃ言わんのかい?って感じで、良い印象ありませんよ。

エン ・ジャパン株式会社 連結子会社で従業員の不正行為

エン ・ジャパン株式会社は5/19、「当社海外子会社における不適切な行為の疑義発覚に関するお知らせ」を公表しました。連結海外子会社(中国現地法人)である英才網聯(北京)科技有限公司の総経理による不適切な行為の疑義が発覚したというものです。

エン ・ジャパン株式会社

エン ・ジャパンは、総合転職情報サイト「エン転職」など求人情報サイトを運営する企業。人材紹介業では国内だけでなく、積極的なM&A(企業の合併・買収)により海外でもアジアを中心に事業展開を行う、東証プライム上場企業です。バカリズムさんらがCMキャラクター務めてた会社ですね。

不正の概要

2023年5月中旬ごろ、同子会社の銀行預金残高と帳簿残高に差異があることから、調査を行ったところ、同社の総経理により私的に流用されている疑いがあることが判明したといいます。総経理とは会社の事務を統轄管理する責任者、つまり実務面のトップです。

流用額及び回収見込みについては、現在調査中であり確定には至っていないということですが、現時点で判明している銀行預金残高と帳簿残高の差額は1,400 万元(円換算で約2億8,000万円)だそうです。デカいですね。

事実の全容解明、発生原因の徹底追及、再発防止策の検討および経営管理責任の明確化を行うため、外部の有識者を委員に含む特別調査委員会を設置するとしています。

開示の中でも「私的に流用されている疑いがある」といっておきながら、例によって開示タイトル等は「不適切な行為」としてます。いやいや、不正行為です。ちなみに、この連結子会社、エン ・ジャパンの有価証券報告書では「重要性が乏しい」ことを理由に記載が省略されていました。いやいや、重要でしょう。

ITbookホールディングス 従業員の不正行為(横領)が発覚

ITbookホールディングスは5/18、「当社連結子会社元従業員による不正行為に関するお知らせ」を公表しました。2018年10月に、ITbook株式会社とサムシングホールディングス株式会社(現株式会社サムシング)が経営統合してできた会社ですね。

ITbookホールディングス

ITbookホールディングスは情報通信技術(ICT)に関するコンサルティング業務などを官公庁などの公共機関や民間企業に向けて提供する事業と、住宅の安全の基礎となる地盤に関し調査・改良業務や保証業務などを行う事業を行っています。なんでこんな異業種間の統合が行われたんでしょう。東証グロース上場企業です。

不正の概要

不正の舞台となったのは統合の片方である株式会社サムシング。経理担当マネージャーであった従業員が、ATM から現金を着服し、その行為を隠蔽するために、ATM からの出金が正当な処理と思わせる会計上の操作を行っていたということです。

現時点までの調査では、2021年8月ごろから 2023年5月までの間(つまり統合後の不正行為ですね)に横領が行われ、横領額は約67百万円であることが判明しているといいます。同従業員もその事実関係を認めており、今年5月17日付で懲戒解雇処分となっています。

現在、横領額および当該元従業員からの回収可能性に関して調査を行っているといいますから、横領額についてはまだ増える可能性もありそうです。事実の全容解明、発生原因の徹底追究、再発防止策の検討および経営管理責任の明確化を行うため、外部の調査員で構成された調査委員会を設置し調査を進める予定だそうです。

株式会社ラックランド 特別調査委員会を設置

株式会社ラックランドは5/12、「特別調査委員会の設置に関するお知らせ」を公表しました。第1四半期の四半期連結財務諸表に係る四半期レビューの実施過程において、制作案件の工事原価に関する下請け工事業者からの見積書の電子ファイルが変造されていたということです。

株式会社ラックランド

ラックランドは店舗施設の制作会社。商業施設や小売・飲食店舗をはじめ、各種施設などの企画開発、デザイン、設計、施工、メンテナンスサービスなど一貫対応する企業です。もともとは業務用冷凍冷蔵庫、ショーケースの卸販売、メンテナンス業務でスタートした企業のようです。東証プライム上場企業です。

事案の概要

同社の監査法人(PwC京都)が、第1四半期の四半期連結財務諸表に係る四半期レビューの実施過程において、制作案件の工事原価に関する下請け工事業者からの見積書の電子ファイルを閲覧したところ、「見積書発行年月日」及び「工事物件名」のフォントが当該見積書の他の記載事項のフォントと異なることを発見したといいます。

さらに、これらの2箇所の記載を確認したところ上書きされたものであり、上書きされた記載を取り除いたところ、その下に全く異なる内容の記載が存在することを発見したんだそう。凄いですね、監査法人ってこんなところまで見てるんだ。

記載を上書きしたのは、工事見積書の収集を担当していた工事制作部門リーダーで、当該リーダーが見積総原価の算出期日を意識し過ぎるあまり、確実に提出が間に合わない当該見積書の変造を行ってしまったとしています。

変造された見積書ファイルの見積金額にも大きな差異はないようで、工事収益及び工事原価への影響はごく僅少で大事には至らないようです。が、特別調査委員会の設置ということに。まぁ、一度監査法人を欺くようなことやっちゃったから、きちっとけじめつけないと、、、ってことですかね。