ふくおかフィナンシャルグループ傘下の十八親和銀行 また別の行員が顧客から現金を着服

ふくおかフィナンシャルグループ傘下の十八親和銀行は3/24、男性行員(32歳)が顧客から約9200万円の現金を着服していたと公表しました。行員は同日付で懲戒解雇処分となっており、同行は長崎県警に通報したということです。

今年に入って2度目

十八親和銀行は長崎県を地盤とした地銀で、福岡銀行、熊本銀行と共に、株式会社ふくおかフィナンシャルグループの一員です。十八親和銀では2月にも、元行員の男性(58歳)による数千万円の着服が発覚していました(詳細は過去記事をご覧ください)。

新たに着服が発覚した行員は、2020年6月から2024年10月までの約4年間にわたり、1人の顧客から預かった通帳を使って、無断で預金を引き出すなどの着服を繰り返していました。取得した資金はギャンブルや借金の返済に充てていたということです。度重なる行員による顧客資金の着服、さすがにこれはきついですね。

同行の適切な対応が功を奏した事例

今回の事件は、3月上旬に顧客から銀行窓口に相談があり発覚したもの。同行は2月の事件を公表した際、被害総額はまだ確定していないとして、「本件に関するお問合せ先」という窓口を設けて顧客に周知しているんですね。

おそらくこうした顧客への事実の周知、「自身の取引で不審に感じたことがあったらご連絡を」、という姿勢が2件目を炙り出したんだと思われます。そして今回も同様の対応をとっています。事件自体は酷いものですが、同行の危機発生時のアクションは他の金融機関でも参考になると思います。

テレビ朝日 従業員の不正行為

テレビ朝日は3/19、バラエティー番組「ナスD大冒険TV」を担当していたコンテンツ編成局第2制作部のエグゼクティブディレクター(50)が、計約517万円の不適切な会社経費の使用や、スタッフへのパワーハラスメントをしていたとして同日付で降格の懲戒処分としたと発表しました。

テレビ朝日

テレビ朝日は教育専門局からスタートした民放キー局。東京では5チャンネルですね。本社がある東京六本木周辺にスタジオや劇場を保有し、イベントやコンサートを開催するほか、インターネットへの動画提供にも積極参入しています。朝日新聞社および東映が大株主の東証プライム上場企業です。

不正の概要

テレ朝によると、2019年から25年1月にかけて、個人的な会食や私的な利用目的で購入した食材や物品を経費処理していたとのこと。昨年10月、定期的に行っている制作費のチェックで発覚したんだそう。当該社員はすでに全額を返済したということです。

また、調査の過程で、昨年ごろから社外の編集室などで複数のスタッフに対し、人格を否定するような発言を繰り返していたことも分かったとか(セクハラはなかったのかな)。金に困ってるわけでもないのに、経費の不正使用。自分がどれだけ偉いのか錯覚したハラスメント。

新聞社やテレビ局って、どうもこのての常識のない奴がいる印象が強いよね。しかしそれにしても、金盗んでたやつが降格って処分でいいのか?解雇だろ。

株式会社SHIFT 従業員の不適切な行為を公表

株式会社SHIFTは3/12、「弊社従業員の不適切な行為についてのお詫びとお知らせ」を同社ホームページで公表しました。同社従業員が、個人で開設したSNSアカウントにおいて、他者に対する不適切な投稿を行ったことが判明したということです。

株式会社SHIFT

株式会社SHIFTは、ソフトウエアが正しく動作するかを確認するソフトウエアテストを顧客企業から受託する企業。ソフトウエアテストを含むソフトウエアの品質保証サービスだけでなく、ソフトウエアの開発サービス、これらに関連した各種サービスも提供する東証プライム上場企業です。

不適切な行為

2025年3日11日、同社従業員が対象者のX(旧Twitter)のアカウントへ不適切な投稿を行っていたという事実が判明したといいます。当該従業員は、投稿に対する関係者の心情を顧みない軽率な書き込みをSNSに投稿したとのこと。同従業員に対する懲戒処分についても速やかに検討・対応するとしています。

公表されたのは以上。どのような相手にどのような書き込みを行ったのか。またそのことがどういった経緯で会社が知ることになったのか、については触れられていません。が、しかし、判明後翌日にすぐに事実を公報しているのはいい対応でした。

被害者からの通報で会社が知るに至ったんでしょうけど、その後の対応は良かったですね。ひょっとして被害者が、「会社としてしっかり対応したことの公表」までを求めたんでしょうか。そういう時代かもね。

ふくおかフィナンシャルグループ傘下の十八親和銀行 行員が顧客から数千万円の現金を着服

ふくおかフィナンシャルグループ傘下の十八親和銀行は2/28、「元行員による不祥事件の発生について」を公表しました。行員(男性、58歳、ふくおかフィナンシャルグループ関連会社勤務)が、顧客1名から数千万円程度の現金を着服していたとのこと。

着服の手口

当該行員は、銀行休業日に積立定期預金の名目で現金を集金するという手口で、20年程度、着服を繰り返していたといいます。その着服した金額のうち、1,200万円程度については、既にお客さまに返却しているそう。行員は同日付で懲戒解雇処分となっています。また本件については、監督官庁への届出を行うとともに、警察に通報を行っているとのこと。

被害金額

行為の期間が長期にわたることなどから、現段階では被害額の総額は判明していないとしており、今後も調査を継続して被害額が確定した後、元行員から顧客への弁済状況を確認して同行としての損害賠償を検討するとしています。

同行による開示は、被害総額がまだ分かっていない状況での開示。つまり事態が判明後速やかに事実を公表しているという対応となっています。この対応は評価できると思います。どこかの銀行のように、他行で同様の事件(貸金庫の件ね)が発覚したのちに、実は当行でも・・・みたいな無様な対応じゃなくてね。

東芝テック株式会社 従業員の不正行為 2億円を着服

東芝テック株式会社は2/18、「当社従業員による不正行為に関するお知らせ」を公表しました。同社国内支社において、従業員1名が架空の受注計上により、私的着服を目的に物品を受領し転売した事実を確認したとのこと。

東芝テック株式会社

東芝テックは、POS(販売時点情報管理)システム の世界最大手で、複合機、オートIDシステム(バーコード、ICタグ等のデータを自動的に取り込み、識別し管理するシステム)なども手掛ける東芝の子会社で、東証プライム上場企業です。

不正の概要

従業員1名が2017年度からおよそ8年間にわたって顧客からの注文を装って、パソコンを架空に受注したうえ転売を繰り返し、約2億円を着服していたということです。顧客との取り引きを確認していた上司からの問い合わせに対し、この従業員が不正を認め、社内調査を行った結果判明したとしています。2/18付けで懲戒解雇処分になっています。

事案の発覚から社内調査のプロセスや結果などはすべて公表されておらず、従業員を解雇してお終いという開示ですね。ほかに類似事案はなかったのか、当該従業員以外に関与したものは居なかったのか、8年間も発見できなかった管理の態勢に問題はなかったのかなどなど、何も公表することなく幕引き。大丈夫か?、この会社。こういう行為者を切ってお終いという会社の多くが、似たような事案を再発させます。