カッパ・クリエイト 元社長 営業秘密持ち出し認める

ライバルの回転ずしチェーン「はま寿司」の営業秘密を不正に持ち出したとして、不正競争防止法違反(営業秘密侵害)罪に問われた「かっぱ寿司」運営企業カッパ・クリエイトの元社長、東京地裁であった初公判で起訴内容を認めたということです。

おさらい

はま寿司の親会社のゼンショーホールディングス(HD)に在籍していた20年8月ごろ、カッパ・クリエイトへの採用が内定し、はま寿司の社員に同社の仕入れや原価に関するデータを送るよう依頼して取り寄せたという事件。自社の商品原価と比較するなど、はま寿司のデータを利用していました。

この事件に関しての初公判が東京地裁で行われ、元社長は罪状認否で起訴内容を認めたということです。意外にあっさりと認めちゃいましたね。っていうか、自分のやったことが違法だという認識なかったんでしょうね。しかし、裁判まで行っちゃうとはね。上場企業の元最高幹部が、競合他社の営業秘密を侵害したとして罪に問われるのは異例だそうです。

はま寿司は大丈夫かいな

前にも書いたけど、かっぱ寿司とこの社長がマズいのは当然なんだけど、情報を持ち出されたはま寿司のガバナンスも気になります。そもそもこの元社長、「上司への不満から転職を考えるようになった」んだそう。何が不満だったんでしょうね。はま寿司もこの辺りのことはチェックしてるでしょうか。

コンプライアンス意識の低い役員を育て、経営層組織における不満とともに社外持ち出しという不正を働いたわけで、はま寿司の経営層に相応の問題があると考えるのが普通だと思われます。

TOKAIホールディングス 交際費の不適切な使い込み 調査結果を公表

TOKAIホールディングスは12/15、「特別調査委員会の調査報告書公表に関するお知らせ」を公表しました。代表取締役社長による交際費の不適切な使い込みがあったとして、特別調査委員会を設置して調査を進めてきた件です。

調査結果の概要

2016年度以降の同社長による交際費などの支出を調べ、業務との関係が疑われるものが少なくとも1千万円以上あると指摘しています。その中には、社内施設で取引先を招いた接待において、繰り返し女性出張コンパニオンを呼んで混浴を行っていたなんて話も出てきます。

この調査結果に関するメディア等の報道では、「女性出張コンパニオンと混浴」とされていますが、報告書を読むと、「女性は以下の写真の湯あみを着用した状態で、混浴を実施していた」と書かれていて、報道から感じる混浴そのものではなさそうです。ただそれでも、「混浴なんて聞いてない」といったコンパニオンとのトラブルもあったみたいですが。

社長は絶対的な存在

報告書では、社長は絶対的な存在として、「モノを言えない」風土が蔓延っていたことを問題視しています。さらに、社長格の役員の定年は「就任から6年かつ70歳」と社内規程で定めているにもかかわらず、同社長は取締役会で定年の延長を繰り返し、退任時期を自ら決定できるようになっていたということです。

どこかの国の首席みたいなもんですね。皆さんの会社ではこんなこと起きてませんか?こういうの、間違いなく末期症状です。社長職からは降りたものの現在も取締役にとどまっているこの元社長も酷いですが、それを見て見ぬふりしてきた他の取締役たちも同じくらい酷いですね。

この会社の従業員の皆さんは週明けの月曜日、どんな気持ちで出社されるんでしょう。

東都水産 検証委員会の設置に関するお知らせ

少し前の話になりますが、東都水産は12/6、「検証委員会の設置に関するお知らせ」を公表しました。東都水産に対するTOBを知った同社の社外取締役が、同社株のインサイダー取引を行って儲けていた件でしたね。証券取引等監視委員会により同社外取締役に対する告発を受けた対応です。

おさらい

告発されたのは、東都水産に対するTOB公表前の2020年9月、①三印三浦水産名義で東都水産株8,000株を計約2,900万円で買い付けたこと。②公表直前の同年11月上旬にも知人に伝えて、同社株500株を計約200万円で買い付けさせたこと。の2事案でした。

今回の開示

上記の2事案のうち、②の、社外取締役が知人に対して情報伝達して儲けさせた件が今回問題視されています。どうやら東都水産としてはこの事実を掴んでいなかったということのようです。「当社が上記(②)の事実を認識しておらず、当社の認識と異なる事実が公表されたことに鑑み」と表現されています。

ただ、検証委員会でこの事実を調査しようということではなく、「これまでの同社の対応、情報管理体制等を検証するとともに、今後における情報管理体制、必要な措置等を検討する」のが目的のようです。おそらく社外取締役に対して聞き取り調査とかしてきたでしょうが、そこで突っ込み切れなかったことなど、反省されているということでしょうかね。

監視委員会が既に告発していますので、事実の精査については札幌検察庁が粛々と行うでしょうから、同社としては取締役会や監査役会によるここまでの調査や、そもそもの法令順守の浸透、チャイニーズウォールの態勢整備などの検証を行うことになりそうです。ちなみに、今回の開示時点では検証委員会の委員はまだ決まっていません。

アイ・アールジャパン 第三者委員会の委員を決定

アイ・アールジャパンは12/8、「(開示事項の経過)第三者委員会委員の決定、委嘱事項(調査の対象・範囲)及び調査結果の開示時期に関するお知らせ」を公表しました。11/14に委員会設置を公表して委員が決定するまで、1ヶ月近くかかってます。なにが難航したのかなぁ。

事案のおさらい

IRジャパンの副社長が投資会社に対して東京機械買収の提案を行い、その後に東京機械の買収防衛を請け負っていたという事案でしたね。この時のフィーは5億円だったとか。ちなみにこの副社長、半年前にインサイダー取引疑惑(証券取引等監視委員会が強制調査)で同社を辞めています。

調査委員と調査期間

今回の開示では調査委員が示されましたが、皆さんそれなりの方々です。一方で調査期間に関しては「2~3か月程度を目途」としていて、おいおい、そんなに掛かるんかよ、って感じです。他にも開示の中でいまだに、「ダイヤモンド・オンラインが報じた当社に関連した記事」などと事案を表現していたり、まるで他人事のよう。

これ以外の情報はなく、同社として調査したのは副社長の当時のスケジュールを確認したことぐらいなんでしょうかね。1か月間何してたの?

組織的な?

まぁ、いろいろと妙なもの見せられてるからか、この事案、副社長の単独行動ではなく、組織的に行われたものでは?と感じます。この会社の社長はアイ・アールジャパンホールディングス株の50%超を持つ「絶対的存在」だそうです。いわゆるワンマン社長ですね。

ヤフーの掲示板とか見ても同社長への批判がかなり見られます。株価は2021年の高値から既に10分の1以下。株主にとってはとんでもない経営陣、であることは間違いありません。

東都水産 元社外取締役 インサイダー取引で監視委員会が告発

証券取引等監視委員会は12/1、「東都水産株式会社株券に係る内部者取引事件の告発について」を公表しました。これまたエグイ事件ですね。東都水産に対するTOBを知った同社の社外取締役が、同社株のインサイダー取引を行って儲けていたというお話です。

インサイダー取引の概要

水産卸大手「東都水産」へのTOB(株式公開買い付け)公表前に同社株を取得するなどしたとして、証券取引等監視委員会は12/1、金融商品取引法違反(インサイダー取引と情報伝達)の疑いで同社の元社外取締役M氏(59)と、M氏が専務を務める「三印三浦水産」(北海道函館市)を函館地検に告発しました。「さんじるしみうらすいさん」と読むらしいです。

告発容疑は、東都水産に対する麻生グループ「ASTSホールディングス」のTOB公表前の2020年9月、三印三浦水産名義で東都水産株8,000株を計約2,900万円で買い付けたほか、公表直前の同年11月上旬にも知人に伝えて、同社株500株を計約200万円で買い付けさせた疑いだそうです。

社外取締役 2年前に退任?

東都水産としても12/2に「証券取引等監視委員会による弊社元社外取締役に対する告発について」を公表しています。その中で、「当該元社外取締役は、約2年前に弊社を退任しておりますが・・・」というくだりがあるんですが、ここが気になります。

過去の開示資料によると、この元社外取締役は2020年6月に就任。2022年6月の再任直前に退任というふうに読めるんです。就任直後に退任していてそれが開示されていないのか、今回の「2年前に退任」が虚偽なのか・・・。