パスコ 不正会計 特別調査委員会が調査結果を公表

パスコは4/7、「特別調査委員会の調査報告書受領に関するお知らせ」を公表しました。利益の繰り越しに関する不正が行われていた可能性があり、調査委員会を設置して調査を進めてきました。その公表が2/7でしたから、調査期間は約2ヶ月でしたね。

調査結果

前の期に完了した業務の収益を次の期に繰り越して計上するなどの不正な会計操作が、2019年3月期から4年間で合計11億円行われていたということです。委員会からの報告を受け、22年3月期通期決算などの業績発表を訂正しています。

当初公表されていた金額からはかなり増加しましたね。4年間で11億円。どの期に計上するかということだけで、4年間全体で見れば間違っているわけではありません。不正によって利益が社外に流出したわけでもなく、大きな問題ではない、、、なんて思ってないですよね、経営陣は。

再発防止に関する提言

調査報告書の再発防止に関する提言の冒頭には、「経営陣の意識改革」というのが出てきます。「本件の真因は、公共部門での不適切な会計処理の発生リスクについて真剣に考えていたとはいえない経営陣の意識、それが作用して経営陣と事業部の認識に乖離が生じていたことにある」としています。

そしてもう一つ、「仮に、経営陣において、今回の事案が一部の事業部の幹部のコンプライアンス意識の欠如により生じたものと認識しているようであれば、新たな不適切な会計処理の発生を防ぐことはできない」と、指摘しています。まったくその通りですね。

特別調査委員会は見事に的を射た提言をされてますが、問題は経営陣がどう受け止め、今後どう行動していくかにかかっています。同社にとっての転機になればよいのですが。

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