異常震域 震源三重県沖 宮城で震度4

7/28 午前3時31分 三重県南東沖を震源とする地震が発生し、震源から約600キロ離れた宮城県で最大震度4、東京都千代田区で震度3を観測。って、なんだこれ?って思いませんでしたか。てっきり何かの間違いだろうと思ってましたが、これ異常震域という現象なんだそうです。

通常であれば、震源地で最も大きな揺れを観測し、震源地から離れるほど揺れが小さくなるはずです。日本列島の下に深く潜り込んで行っている太平洋プレート。このプレートの深いところで発生した地震はプレート内で伝わりやすく、プレートの浅い部分に近い東北や関東で大きく揺れたということらしいです。

今回の三重県南東沖震源の深さは420kmとかなり深い地震でした。地震の規模はマグニチュードは6.5です。異常震域により太平洋プレートの浅い所に位置する関東から東北にかけて震度4とか3を計測してますが、中部地区では震度1ということになりました。

南海トラフ巨大地震との関係

よく聞く南海トラフ巨大地震というのは、フィリピン海プレートが日本列島の下に潜り込む場所で起こる地震だそうで、想定されている震源の深さは10km~40km程度とされています。そのため、今回の地震は南海トラフ巨大地震との関係はないとみられているようです。

が、しかし

ということで一安心なわけですが、ちょっと気になる報道もありました。立命館大学の教授の話として伝えられていましたが、「地震はM6.3以上の場合、1度目よりも2度目の方が揺れが大きいことが経験的に知られている」とのこと。続けて、「3年前の熊本地震も前震はM6.5で、その後に起きた本震はM7.3でした。今回も1週間以内に再び大規模な地震が起きる可能性を否定できません」。ですと。

同じ震源で起きたら、やはり異常震域で東北と関東が被災するんでしょうね。いやいや、勘弁してくださいよ。そろそろ1週間ですかね。教授が言うような本震が来ないことを祈りましょう。

ユーラスエナジーホールディングス 発電所内にデータセンター運営

7/30付け日本経済新聞の記事です。国内風力発電最大手のユーラスエナジーホールディングスは、風力発電所内にサーバーを設置し、データセンターの運営事業に乗り出すと発表した、というニュースです。京セラが北海道に再生エネ100%で稼働するデータセンターを作ってますが、発電所の中にというのは聞いたことがありません。

(株)ユーラスエナジーホールディングス

kuniは初めて聞いた名前の会社でした。豊田通商が60%、東京電力HDが40%出資して2001年に設立された資本金181億円の会社です。事業内容は「風力および太陽光発電事業」となっています。従業員は366名になってますね。社名のユーラス(Eurus)はギリシャ神話に登場する「東の風の神(エウロス)」に由来するものだそうです。

エネルギー供給と環境負荷低減を両立するという社会ニーズに対応するため、日本、米国、欧州の3地域を中心に、数多くの風力発電事業を展開している会社です。2008年からは太陽光発電事業にも参画しています。

CGレンダリングサービス実証事業を開始

ユーラスが実証事業を開始するのは、同社がテキサス州に持つブル・クリーク風力発電所内に、コンテナ型サーバーセンターを設け、クラウドベースのCGレンダリングサービスの提供を行うというもの。サービス開始は2020年1月を予定しています。

CGレンダリングが必要とする膨大なコンピューティングパワーを、再生エネルギーにより給電しようということですね。同社のホームページも見ましたが、コンテナ型って、本当に一般貨物輸送や海上輸送に使われるコンテナなんです。コンテナを増やすことで柔軟な拡張も可能とのこと。

再生エネの地産地消

クラウドコンピューティングサービスでCGレンダリング機能を提供する。つまり、膨大な電力はサーバーが置いてある発電所で作られるわけで、まさに再生エネの地産地消が実現します。ユーザーは僅かな電力と一般的なパソコンで良いわけですから助かります。

日本における再生エネのネックになっているのが、送電線の確保です。洋上風力発電等で発電したとしても、その電力を人口密集地に送る送電線が足りないんですね。パソコン等のインターネットに接続して使用される端末が消費する電力は、このクラウドコンピューティングサービスで送電不要にすることが可能ということです。

今回はCGレンダリングで実証するわけですが、企業の基幹システムなんかもクラウドに移行していってる時代です。可用性やセキュリティなど課題はあると思いますが、これらも再生エネ電力発電所内データセンターへ、、、という時代が来るかもしれません。そうなるとその需要は膨大ですよ。

現場を衰退させる形式主義

7/25 日本経済新聞コラム「大機小機」に、「現場を衰退させる形式主義」というのがありました。行き過ぎた形式主義が現場の思考停止を招いている。という主張です。

再発防止策の罠(PDCAの罠)

このコラムで冒頭に新ルールについて触れています。「不正や不祥事が発生するたび、新たな制度やルールが作られます。それら全ての規制を守ることが目的化してしまい、現場力の著しい低下を招いている」。このコラムの言いたいことがここに凝縮されているように思います。

最近のかんぽ生命のニュースを見ていて分かるように、金融機関では発生した法令違反や規則違反をすべて金融庁に届出します。速やかに届け出た後に、真因分析を行い、再発防止策にまとめてそれを受理してもらうという一連の手続きがあるわけです。

再発防止策の中には、必ず、二度と発生させないための新しいルールが盛り込まれていますし、当該ルールが遵守されていることを確認するためのモニタリングも組み込まれます。定期的なモニタリングの結果を経営がきちっと確認するための会議体やレポーティング方法も定められています。そうして新しいルールを軸とした新しいPDCAが生まれ、日常業務の中に組み込まれていくわけです。

コラムでは、「全ての規制を守ることが目的化してしまい」と書かれていますが、ルールを守るだけではすみません。ルールを守っていることを別の人たちがモニタリングし、経営に報告し、結果次第でまた新たなルール、、、というところまでのPDCAも含めて、「目的化してしまっている」と言いたいんだと思います。

形式主義

コラムの言う形式主義は、法令や規則、ガイドラインやマニュアル、と幅広く指しているようですが、こうしたものへの依存は責任の所在を分散させ、組織的に動かすには便利な手段と一定の評価を与えつつ、問題点も指摘しています。

その問題点として、「職場での対話や各人が考えたり、五感で感じ取ったりという人間本来の能力を低下させている。」と言っています。「洞察力、思考力、対話力といった能力はいったん失われてしまうと容易には取り戻せない」とも。

誰がその業務を行ったとしても、同じように業務を遂行できるよう、マニュアルやガイドラインが整備され、ことが起きるたびにそれが追加され、詳細化してきました。詳細化により組織の縦割り、いわゆる蛸壺化もどんどん進みます。形式主義で失ってしまったのは、余人をもって代えがたい職人の技だったのかもしれません。マニュアルの世界と職人の世界。上手く融合できないものですかねぇ。

アスファルト合材 価格カルテル 課徴金399億円

道路舗装用のアスファルト合材の価格を不正に引き上げるカルテルを結んだとして、公正取引委員会は、独占禁止法違反(不当な取引制限)で、道路舗装大手8社に過去最高となる総額399億円の課徴金納付を命じました。

違反事業者 排除措置命令 課徴金

今回の独占禁止法違反、違反事業者は9社です。このうち7社に排除措置命令が出され、8社に課徴金納付命令が出ています。分かりにくいですね、一覧にしましょう。

No 違反事業者名  排除措置命令   課徴金額   課徴金減免制度の適用
1  前田道路     〇       128億円       30%
2  大成ロテック   〇       61億円
3  鹿島道路     〇       58億円
4  大林道路     〇       41億円
5  日本道路     -       34億円       50%
6  世紀東急工業   〇       29億円       30%
7  ガイアート    〇       26億円
8  東亜道路     〇       22億円       30%
9  NIPPO       -        -         免除

こんな感じです。日本道路とNIPPOを除く7社に排除命令が出て、NIPPOを除く8社に課徴金納付命令が出たということです。NIPPOは違反を最初に自主申告したことで、課徴金が免除されていますし、日本道路は2番目に自主申告したため、課徴金は50%減免されています。

課徴金総額399億円

大手各社はここ数年繰り返し独禁法違反を認定されているため、割増規定が適用され、課徴金額は600億円に膨らむのではないかと言われていましたが、6/19の独占禁止法の改正で399億円に縮小しています。それでもこの数字は平成19年に納付命令が出たごみ焼却炉建設談合の約270億円という記録を塗り替える、過去最高額だそうです。

懲りない奴ら

今回問題となった道路舗装大手9社のうち、いずれかが排除措置命令などの行政処分を受けた事例は、1980年以降に15件もあるそうです。これだけ独禁法違反の指摘を受けながら、この業界の悪弊は改善されることなく、史上最高額の課徴金納付命令につながったんですね。

公取委の調査において、記録の多くが破棄されていたそうですが、「メモを残さないのが良いコンプライアンス」などと言う記述も発見されたとか。彼らがカルテルで儲けたのは主に公共工事。支払っているのは国や地方自治体。我々の税金から支払われているわけですね。我々もこうした企業の悪事、しっかりチェックしていかなければなりません。

TICAD アフリカ開発会議

8月28日、第7回のTICAD:アフリカ開発会議が横浜で開催されます。日本が主催するアフリカ開発をテーマとする国際会議で、「Tokyo International Conference on African Development」が正式名称です。略称の方は(ティカッド)と読みます。この会議、日本・アフリカサミットなんて呼ぶこともあるそうです。

これまでの歴史

1993年に第一回会議が東京で開催され、ここまで6回開催されています。第5回までは5年ごとに開催されてきましたが、第6回からは3年ごとに短縮されています。第1回から第3回までは東京で、第4回、第5回は横浜で開催されています。第6回は初めてケニアでの開催でした。そして今回は横浜での開催となります。

このTICADと同様の機能を持つ、FOCAC(中国・アフリカ協力フォーラム)というのもあります。こちらは中国が2000年から開催している公式フォーラムです。日本も中国もアフリカが持つ将来のポテンシャルに期待し、こうした会議体を通じて様々な支援等をしているわけです。このところは完全に中国に主導権を握られているという感じですけどね。

アフリカ消費市場の誤算

こちらは7/29付け日本経済新聞の記事「中間層はどこにいる アフリカ消費市場の誤算」で書かれていた記事です。何回かこの会議を取材してきて、アフリカに進出していった企業が、いつの間にか撤収していることが多いんだそうです。記事では即席麺の日清や東洋水産の撤退が例にあがってました。

アジアで見てきた各国の経済成長では、貧困層は中間層へと移行し、その中間層が巨大な消費市場を生んできました。ところがアフリカでは貧困層が社会の圧倒的な多数を占める状況に変化がないということらしいです。アジアと同じアプローチでは上手くいかないみたいです。層の厚い低所得層を粘り強く掘り起こしていく必要があると伝えています。

中国、インドに続いて人口ボーナス期に入っていくアフリカ。明らかに次の時代の、世界の成長センターとなるはずです。2050年には世界人口の4分の1を占めるだろうと言われる巨大な市場。どんなふうに消費市場を構築していくのか、TICAD7も含めて、これからもウォッチしていきましょう。